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1998年2月 (13日〜28日)


2 INET GATE WID00101 98/02/13 10:47
題名:新刊辞書情報

Date: Fri, 13 Feb 1998 10:44:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

だれかが書き始めないと,皆さん書き込みにくいということで,すでにご存じの方もあ
るかと思いますが,以下の情報を。

The American Heritage Dictionary of Idioms. Christine Ammer (ed.)
 これは,AHDの親版にもない成句が入っています。

The American Heritage Book of English Usage.
 これは,私が見た限り,AHDの親版にある語法欄を集めたものです。

American HeritageからもとうとうESL用の辞典がでるようです。わたしもたったいま,
注文してきました。

American Heritage English as a Second Language Dictionary.
Houghton Mifflin Company. Hardcover.

安売りのwww.barnesandnoble.comで,
B&N Price: $28.36 - Regular discounting not available on title. (Available in
4 - 6 Weeks / Special Order)

ということでした。

10:20 (金) 02/13/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INT00100 98/02/14 17:47
題名:新刊辞書情報追記

Date: Sat, 14 Feb 1998 17:45:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

新刊辞書情報を昨日流しましたが,書誌情報があいまいでしたので,さらに追記して流
します。

安売りのwww.barnesandnoble.comからのデータです。価格など,詳しくはそちらをご覧
ください。

The American Heritage Dictionary of Idioms
Christine Ammer
ISBN#: 039572774X
Publisher: Houghton Mifflin Company
Format: Hardcover
Publication Date: October 1997
これは,AHDの親版にもない成句が入っています。

The American Heritage Book of English Usage
American Heritage
ISBN#: 0395767857
Publisher: Houghton Mifflin Company
Format: Paperback
Publication Date: April 1996
これは,私が見た限り,AHDの親版にある語法欄を集めたものです。

American Heritage English as a Second Language
Dictionary
Houghton Mifflin Company Staff
ISBN#: 0395880696
Publisher: Houghton Mifflin Company
Format: Hardcover
Publication Date: November 1997
American HeritageからもとうとうESL用の辞典がでるようです。わたしもたったいま,
注文してきました。

ということでした。

17:34 (土) 02/14/98 井上永幸 <>


2 INET GATE INE00101 98/02/14 20:44
題名:Dictionary Companion と新語

Date: Sat, 14 Feb 1998 20:37:00 +0900
From: 南出 康世 <>
To:

大阪女子大学の南出です。The Barnhart Dictionary Companion
について報告します。

American College Dictionary (1947) などの編者 C. L. Barnhart
が The Barnhart Dictionary Companion を設立して、新語情報季
刊誌 The Barnhart Dictionary Companion (BDC)の発行を始めたの
は1983年である。単に新語の意味を載せるだけでなく、詳細な引
用例を添えているのが特徴である。BDC は、自らの新語辞典、The
Third Barnhart Dictionary of New Words (H. W. Wilson, 1990),
The Barnhart Abbreviations Dictionary (John Wiley & Sons,
1995) などの基盤になったばかりではなく、一般辞書が新語を採択す
る際のガイドブックとしての役割を果たしてきた。C. L. バーンハート
の死後、D. K. バーンハートが後を継いで、Lexik House Publishers
が出版元になっていたが、ここしばらく休刊していた。1997年より
メリアム・ウエブスター社(http://www.m-w.com)が出版を担当する
ことになり、1997年夏に10巻1号が体裁も新たに再刊された。年
4回の発行で新語解説、新刊書評、編者の頁となっている(総90頁)。
10巻2号が1997年秋に出る予定であったが遅れて1998年冬発
行予定に変更された。新語辞典はインターネット上にいくつもあり即時
性では書籍版辞書はこれにかなわないが、信頼性とか信憑性となると書
籍版辞書である。出版事情は厳しいようだが伝統の火を消さないでがん
ばって欲しいものである。
1998年2月14日 南出康世
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Kosei Minamide
3-46-401 Nakano-Cho Ikoma-Shi
Nara-Ken 630-02 Japan
Telephone & Fax: 81-7437-5-7050
e-mail: VYB07031@ niftyserve.or.jp
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2 INET GATE INE00103 98/02/15 10:25
題名:米・豪・仏のEFL/ESL辞典

Date: Sun, 15 Feb 1998 10:18:00 +0900
From: 南出 康世 <>
To:

大阪女子大学の南出です。非英国系1言語EFL/ESL辞典の報告です。

  EFL/ESL 辞典といえば英国の専売特許であったが、最近は事情が
変わってきている。米国のEFL/ESL 辞典第1号はThe Newbury
House Dictionary of American English : An Essential Reference
for Learners of American English and Culture (1996) で、
1997年には第2号 Random House Webster's Dictionary of
American English :An ESL Dictionary for Learners of English
as a Second Language が出た。第3号は井上さんが辞書新刊情報で紹介
しておられるThe American Heritage English as a Second Language
Dictionary である(この辞書は、パンフレットは見たが実物は未見)。
 オーストラリア初の EFL/ESL 辞典はAustralian Learners Dictionary
(1997) で、出版元はオーストラリア最大の ELT 出版社 NCETLERである。
これはすでに昨年12月のJACET辞書ワークショップ(於京都外国語大学)
で桃山学院大学の橋内武氏が紹介された。フランスから出たのは1997年
ラルース社発行のLarousse English Dictionary である。米国・英国・
オーストラリアの国際チームがグローバルな見地から編集したEFL/ESL辞典
である。lemmatisation, lemma selection, defining style,
user-friendliness の面から見ていずれの辞書も英国のEFL/ESL 辞典を範
にしているのは明らかであるが、それぞれお国柄を反映して、独自性を備え
ており、辞典の類型学(typology)に新分野が一つ増えたといえよう。
2月15日 南出康世
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1 INET GATE INE00103 98/02/15 12:11
題名:洋書・辞書購入方法

Date: Sun, 15 Feb 1998 12:12:50 +0900 (JST)
From: "AKANO, Ichiro" <>
To:

赤野@京都外国大学です。

amazon.comのようなonline bookstoreを利用されている方も多いと思いますが、
購入したい本を複数の店から検索した後、どの店が一番安いかを比較して示して
くれるサイト、"Best Book Buys"(http://www.bestbookbuys.com/)があります。
現在のところ次の7つの店を同時に検索してくれます。

A1Books
alt.bookstore
Amazon
Barnes and Noble
Books Now
Book Stacks Unlimited
The Bookstore at Intertain.com

同種のものに"A1Bookmall.com"(http://www.a1bookmall.com/)があります。

試しにBest Book Buysで井上先生が紹介され、南出先生が言及されたThe
American Heritage English as a Second Language を検索してみますと、
どの店も値段は同じでしたが、ペーパーバック版も出ていることがわかりました。

Title:American Heritage English As a Second Language Dictionary
Author:Publication
Date:November 1997
ISBN:0395818737
List Price:$20.76

__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
AKANO, Ichiro
Kyoto University of Foreign Studies
TEL: 075-322-6103 FAX
E-MAIL:
NIFTY SERVE ID: HFC03130
__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/


1 INET GATE INE00101 98/02/15 22:49
題名:逆引き辞典の紹介です

Date: Sun, 15 Feb 1998 21:34:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

新しいものではないですが,逆引き辞典の紹介です。

Kahn, J.E. (1990) Illustrated Reverse Dictionary: Find the Words on the Tip
of Your Tongue. New York: Reader's Digest Association, Inc.
ISBN# 0-895-77352-X

文字通り口先まで出かかっているが思い出せない単語を調べるための辞書。例えば,
"weird" とか "strange" の意味の単語で思い出せない単語がある場合, abnormal,
odd, strange などをこの辞書で引くと, anomalous にたどり着くことができる。それ
ぞれの項目が意味・用法によって細かく分類されており, 使い方次第で様々な効用が考
えられる。

似たような発想のものには,過去に以下のものありました。

Bernstein, T.M. (1975) Bernstein's Reverse Dictionary. Lon-don: Routledge &
Kegan Paul.〔求める単語を意味から引く辞典〕

21:33 (日) 02/15/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INP00100 98/02/16 14:43
題名:Speaking Freely: A Guided Tour ... 紹介

Date: Mon, 16 Feb 1998 14:42:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

たった今barnesandnobleから届いた辞書のご紹介です。

Flexner, S.B. & A.H. Soukhanov (1997) Speaking Freely: A Guided Tour of
American English from Plymouth Tock to Silicon Valley. New York: Oxford
University Press.

I Hear America Talking (1976) や Listening to America (1982) の改訂版です。
タイトルからもわかりますように,コンピュータ関係の事項にページ数がけっこう割か
れています。CYBERSPACEと題する章(p. 68 ff.)では,
"Revenge of the nerds. The richest man in America, Bill Gates, in 1992 with
the product that helped get him there."
というキャプションとともにBill Gatesの写真が掲載されています。(p. 74)

14:32 (月) 02/16/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INP00100 98/02/16 14:43
題名:Speaking Freely: A Guided Tour ... 紹介

Date: Mon, 16 Feb 1998 14:42:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

たった今barnesandnobleから届いた辞書のご紹介です。

Flexner, S.B. & A.H. Soukhanov (1997) Speaking Freely: A Guided Tour of
American English from Plymouth Tock to Silicon Valley. New York: Oxford
University Press.

I Hear America Talking (1976) や Listening to America (1982) の改訂版です。
タイトルからもわかりますように,コンピュータ関係の事項にページ数がけっこう割か
れています。CYBERSPACEと題する章(p. 68 ff.)では,
"Revenge of the nerds. The richest man in America, Bill Gates, in 1992 with
the product that helped get him there."
というキャプションとともにBill Gatesの写真が掲載されています。(p. 74)

14:32 (月) 02/16/98 井上永幸 <>


3 INET GATE WID00104 98/02/16 15:20
題名:Re: Speaking Freely: A Guided Tour ...

Date: Mon, 16 Feb 1998 15:26:25 +0900 (JST)
From: "AKANO, Ichiro" <>
To:

赤野@京都外国語大学です。

井上先生の紹介にひとこと付け加えさせていただいます。

> Flexner, S.B. & A.H. Soukhanov (1997) Speaking Freely: A Guided Tour of
> American English from Plymouth Tock to Silicon Valley. New York: Oxford
> University Press.
>
> I Hear America Talking (1976) や Listening to America (1982) の改訂版です。

SoukhanovがIntroductionで、

  "_Speaking Freely_ is a fusion of these two books, with the addition
  of entirely new sections reflecting changes in our society, hence
  our language, since 1982."

と述べているとおり、確かに前二著の改訂版ではあるのですが、Flexnerの記述を
大幅に加筆し、大項目主義で前著作を統合したものになっています。言葉から見
たアメリカ史という編集方針は変わりませんが、別個の辞書と見なしてよいでしょ
う。

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TEL: 075-322-6103
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2 INET GATE WID00101 98/02/17 12:55
題名:London Lund について

Date: Tue, 17 Feb 1998 12:50:12 +0900
From: Hiroshi Kobayashi <>
To:

こんにちわ!

初めて投稿させて頂きます。

London Lund Corpus については皆さんもご存知のことかと思いますが、私も始め
て目にするので、ふんだんに使われているTAGがどのような意味を持っているのか
分からずにちょっと悪戦苦闘しております。よろしければどなたかご存知の方が
いらっしゃいましたら、教えて頂けないでしょうか?

=======================================
The Univ. of Tokushima
Minami-jousanjima 1-1, Tokushima City,
Tokushima, 770, JAPAN.

Hiroshi Kobayashi:
Lecturer of Intercultural Communication
(e-mail)
(Phone & Fax) 0886-56-7199


1 INET GATE WID00101 98/02/17 17:30
題名:RE:London Lund について

Date: Tue, 17 Feb 1998 17:23:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

Hiroshi Kobayashi先生

書き込みありがとうございます。

>London Lund Corpus については皆さんもご存知のことかと思いますが、私も始め
>て目にするので、ふんだんに使われているTAGがどのような意味を持っているのか
>分からずにちょっと悪戦苦闘しております。よろしければどなたかご存知の方が
>いらっしゃいましたら、教えて頂けないでしょうか?

おそらく,下記のものではないでしょうか。

Svartvik, J. (ed.) (1992) The London-Lund Corpus of Spoken English: Users'
Manual. Lund: Department of English, Lund University. [Distributed by the
Norwegian Computing Centre for the Humanities]

簡単な説明なら,McEnery & Wilson (1996), p. 55にもあります。

17:18 (火) 02/17/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INS00100 98/02/18 21:13
題名:JFL辞典とJNL辞典

Date: Wed, 18 Feb 1998 21:10:00 +0900
From: 南出 康世 <>
To:

大阪女子大学の南出です。JFL/JNL辞典についてのレポートです。

我々の多くは英和・和英辞典とは英語を学ぶ日本人のためのものという
固定観念をもっている。要するに英和・和英辞典=EFL+JNL(Japanese
as a Native Language)辞典 である。しかし、T. Kabdebo & N.
Armstrong (eds.)(1997) Dictionary of Dictionaries, 2nd edition.
(Bowker Saur) を見るとこの固定観念は覆される。Japanese の項に
あげられている、2言語辞典の多くはThe Modern Reader's Japanese-
English Character Dictionary/Collins Shubun English-Japanese
Dictionaryといった日本語を外国語として学ぶ人を対象に書かれた辞書
である(この項は初版(1992)より20数行増加)。ENL(or EFL/
ESL)+JFL(Japanese as a Foreign Language)辞典と呼ぶことができる。
JFL辞典中心になったのはこの辞書の編者が特別の意図を持ってそうした
のではなく、資料収集の結果がたまたまそうなったというだけのことであ
ろう(JFL辞典の方が海外に出回る率が高い)。しかしいろいろ考えさせ
られる問題点を含んでいる。そのうち2点をあげておこう。

(1)辞書の類型学の修正。辞書は総合に向かっているといわれる。アル
ファベット配列辞書とシソーラスとの融合(たとえば、The Oxford
Dictionary and Thesaurus)、辞書と百科事典との融合(現在では百科
事典的情報を排除した辞書はむしろ少数派である)、L2-L1辞典とL1-L2
辞典の融合(たとえば、大修館書店の『ジーニアス和英辞典』)。しかし
一方では上で見たようにユーザーのニーズに応じた分化が進行中である。

(2)英和・和英辞書学の領域の拡大。JFL辞典の歴史と現状はどうなのか。
日本語の部分をローマ字に直せばJNL辞典がJFL辞典になるわけではない。
JFL辞書学が必要である。

(注) Bowker Saur にはウエブサイト
(http://www.bowker-saur.com/service/)があります。
 あとは What's New? で。

2月18日 南出康世
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Kosei Minamide
3-46-401 Nakano-Cho Ikoma-Shi
Nara-Ken 630-02 Japan
Telephone & Fax: 81-7437-5-7050
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2 INET GATE INS00101 98/02/18 22:32
題名:辞書学メーリングリスト登録者数

Date: Wed, 18 Feb 1998 22:29:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

辞書学メーリングリスト登録者数に関する情報を

http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/mailinglist.html

で公開しております。

ちなみに,現在49名の皆さんから登録いただいております。

引き続き,活発な議論の場となることを祈っております。また,お知り合いの方で,辞
書に興味をおもちの方にも,このメーリングリストの存在をご紹介いただければ幸いで
す。

追伸:
本メーリングリストの趣旨に以下の項目を加えました。

・英語だけに限らず,日本語(国語)辞典など他の言語の辞典の情報も,

22:23 (水) 02/18/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INS00104 98/02/18 23:40
題名:RE:JFL辞典JNL辞典と

Date: Wed, 18 Feb 1998 23:37:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

南出 康世 先生,書き込みありがとうございます。

> as a Native Language)辞典 である。しかし、T. Kabdebo & N.
>Armstrong (eds.)(1997) Dictionary of Dictionaries, 2nd edition.
> (Bowker Saur) を見るとこの固定観念は覆される。Japanese の項に

ご存じない方のために少し書きますと,Kabdebo & Armstrong (1997)はその名のとお
り,まさに辞書の辞書なのですが,それぞれに辞書の特徴についてかなり詳しい説明が
あります。初版は,Armstrongは参加しておらず,

Kabdebo, T. (1992) Dictionary of Dictionaries. London: Bower-Saur.

でした。

日本では,市販はされていませんが,岩崎研究会が毎年発行しておりますLEXICONに,
1989年(No. 18)から小川繁司氏が寄稿されております「19XX年度刊行辞書一覧」という
のが似た感じのものと思います。

>(1)辞書の類型学の修正。辞書は総合に向かっているといわれる。アル
>ファベット配列辞書とシソーラスとの融合(たとえば、The Oxford
> Dictionary and Thesaurus)、辞書と百科事典との融合(現在では百科
>事典的情報を排除した辞書はむしろ少数派である)、L2-L1辞典とL1-L2
>辞典の融合(たとえば、大修館書店の『ジーニアス和英辞典』)。しかし
>一方では上で見たようにユーザーのニーズに応じた分化が進行中である。

まさに,融合と分化がこれからの辞書のキーワードだと思います。ヨーロッパではコン
ピュータ上でこの融合と分化を同時に実現させようといった発想に流れているようで
す。難しいのは,コストの点でしょうか。

23:34 (水) 02/18/98 井上永幸 <>


2 INET GATE INS00100 98/02/18 23:50
題名:RE^2:JFL辞典JNL辞典と

Date: Wed, 18 Feb 1998 23:47:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

南出先生がご紹介されている下記の本ですが,ちょっとbarnesandnoblesで調べてみま
した。

T. Kabdebo & N. Armstrong (eds.)(1997) Dictionary of Dictionaries, 2nd
edition. (Bowker Saur)

==============
Dictionary of Dictionaries
Thomas Kabdebo (Editor)
Pub. Price $130.00 Regular discounting not available on this title.
ISBN#: 1857391039
Publisher: Bowker-Sau
Format: Hardcover
Publication Date: July 1997
Edition Number: 2
Available for delivery in 4 - 6 Weeks / Special Order

ということです。ちょっと高いですね。(^_^;)

23:44 (水) 02/18/98 井上永幸 <>



1 INET GATE INP00101 98/02/20 10:16
題名:Re: London Lund について

Date: Fri, 20 Feb 1998 10:22:52 +0900 (JST)
From: 赤野 一郎 <>
To:

小林さん

今月出版されたばかりの、斎藤俊雄他『英語コーパス言語学』
(研究社)の第2章「コーパスとは何か」にも、London Lund
Corpusのtagの解説があります。

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5 INET GATE INS00102 98/02/20 23:19
題名:辞書学メーリングリストニュース(1)

Date: Fri, 20 Feb 1998 23:17:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

各位

お蔭様をもちまして,メーリングリストの登録者数が80名となりました。今後は,活発
な議論が展開されることを願っております。堅い内容ばかりでなく,近くの書店で見つ
けたちょっとおもしろい辞書とか,こんな辞書があったらいいなあとか,こんな単語や
使い方も載せて欲しいとか,なんでもけっこうですので,気楽にお書き込み下さい。

さて,これまでのメーリングリストのログを下記のホームページにまとめてあります。
定期的に更新していく予定ですので,ご覧いただければ幸いです。

http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html

23:09 (金) 02/20/98 井上永幸 <>



1 INET GATE INP00102 98/02/20 23:57
題名:non title

Date: Fri, 20 Feb 1998 23:54:30 +0900
From: "Hiro Matsuzaki" <>
To: "井上 永幸" <>,
<>

登録者80名達成まずはおめでとうございます。

なんでもけっこうですので,気楽にお書き込み下さい、との井上先生の甘いささやき
につい腰を浮かせてしまった松崎と申します。23年ほど民間英語教育に遊ん参りま
した。

仕事柄色々な辞書にお世話になりましたが、大修館のジーニアスの使い勝手の良さに
惚れ込んでおります。聞くところによれば小学館のプログレスと双璧をなす辞書であ
るとか。
この使い勝手の良さとは、一体どこから来るものなのでしょうか。
皆様のご意見を拝読できましたら幸いです。

ξ Teaching English since 1975
□D 松崎博 【American House Inc】



1 INET GATE INP00103 98/02/21 01:25
題名:RE:登録者80名達成

Date: Sat, 21 Feb 1998 01:19:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

書き込みをありがとうございます。始めまして,井上と申します。

>登録者80名達成まずはおめでとうございます。

ありがとうございます。今後とも,宜しくお願い申し上げます。

>なんでもけっこうですので,気楽にお書き込み下さい、との井上先生の甘いささやき
>につい腰を浮かせてしまった松崎と申します。23年ほど民間英語教育に遊ん参りま
>した。

えっ,もしかして,あの英会話の松崎先生ですか…?

>仕事柄色々な辞書にお世話になりましたが、大修館のジーニアスの使い勝手の良さに
>惚れ込んでおります。聞くところによれば小学館のプログレスと双璧をなす辞書であ
>るとか。
>この使い勝手の良さとは、一体どこから来るものなのでしょうか。
>皆様のご意見を拝読できましたら幸いです。

まずは,皆さんのご意見を賜われれば幸いです。

みなさん,どんどん書き込んでください。学生さんも宜しく。(^_^)/~

01:13 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INR00103 98/02/21 11:33
題名:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 10:29:46 +0900
From: Takefuta <>
To:

はじめまして。
千葉大学の大学院生、竹蓋順子と申します。

ただいま、イディオムの学習をしているのですが、
こういった個々の構成素から全体の意味が推測できないものを、
実際に使えるまで学習することの難しさを実感しています。
たとえば、hit it off, have it out, be cut out for といったものが
覚えられません。

そこで、お尋ねしたいのですが、
「イディオムの成り立ち」などが書かれた本、辞典などを
ご存じないでしょうか?

よろしくお願いします。

/////
(^_^)
+-------oOO---------------------------+
| Junko Takefuta |
| |
| E-mail: |
+-----------------------oOO-----------+
|__|__|
|| ||
ooO Ooo


1 INET GATE INS00102 98/02/21 16:20
題名:RE:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 16:13:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

竹蓋順子さん,書き込みありがとうございます。大学院生の方のようで,ご勉強ぶりに
敬意を表します。

>ただいま、イディオムの学習をしているのですが、
>こういった個々の構成素から全体の意味が推測できないものを、
>実際に使えるまで学習することの難しさを実感しています。
>たとえば、hit it off, have it out, be cut out for といったものが
>覚えられません。
>
>そこで、お尋ねしたいのですが、
>「イディオムの成り立ち」などが書かれた本、辞典などを
>ご存じないでしょうか?

イディオムの語源をつぶさにあげている辞典というのを私は知らないのですが,一部で
あればのっているものはあります。ちょっと古いですが,

Long, T.H. (ed.)(1979) Longman Dictionary of English Idioms. Harlow: Longman.
〔この辞書は,動詞句を扱ったCourtney, R. (ed.)(1983) Longman Dictionary of
Phrasal Verbs. Harlow: Longman.と姉妹編です; こちらは語源に関する記述はありま
せん〕

残念ながら,お示しの例についての語源解説はありませんが,たとえば,kick the
bucketの項を略記しますと〔"_"はイタリック体を示す〕,

kick the bucket _coll, often humor_ to die: ... <Bucket in this phrase
perhaps means a beam from which pigs were hung by their heels after being
killed

という記述が見えます。

また,OEDのようなhistorical principlesに基づいた辞書をひいてみられるのもいいか
と思います。

参考のために,hit it offの関連箇所の語義項目を示しておきます。

20. to hit it.
a. To hit the mark; to guess the right thing; to make a correct conjecture.
b. (Now usually to hit it off.) To agree. Also more widely, to become
friendly, to be on good terms.
c. To attain exactly to the point wanted; to strike the scent in hunting
(also hit it off).
d. To travel at speed. U.S.
--OED2 [s.v. HIT]

idiomの語源に詳しい辞書をご存じの方がいらっしゃいましたら,情報をお待ちしてお
ります。

15:51 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INS00104 98/02/21 16:51
題名:WordNetのご紹介

Date: Sat, 21 Feb 1998 16:48:49 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
To:

 はじめまして。愛知淑徳大学大学院(博士課程後期・D2)の関山健治と申します。
社会言語学が専門の私ですが,辞書学にはアマチュアとして大変関心を持っておりま
す。
 気楽にお書き込みください,という井上先生からのメッセージにつられて,
WordNetという(俗に言うなら)「デラックス類語辞典」とでも呼ぶべきソフトをご
紹介します。ご参考になれば幸いです。

 WordNetは,Princeton大学の認知科学研究所が開発した,オンラインの英語語彙デ
ータベースです。一種のthesaurusですが,従来のthesaurusが(狭義の)synonymを
対象としているのにくらべ,WordNetは,名前の通り,ある英単語と意味的につなが
りのある語を多角的,階層的に示してくれます。これによって,従来のthesaurusで
はカバーできなかった上位語,下位語などを調べることもできます。
 具体的には,以下のような情報が得られます。それぞれ,WordNetを用いて,"car"
という単語の,「自動車」という意味におけるつながりを調べてみました。

★Synonym:従来のthesaurusのように,"car"の類義語をリストアップします。

car, auto, automobile, machine, motorcar

★Hypernym:"car"の上位語(より一般的な意味を表す語)をリストアップします。"
=>"のインデントによって,階層的に示されます。

car, auto, automobile, machine, motorcar
=> motor vehicle, automotive
vehicle
=> vehicle
=> conveyance, transport

=> instrumentality, instrumentation

=> artifact, artefact
=> object, physical
object
=> entity, something

★Hyponym:"car"の下位語(よりspecificな意味を持つ語)をリストアップします。

car, auto, automobile, machine, motorcar
=> ambulance
=>
funny wagon
=> beach wagon, station wagon, wagon, beach waggon,
station waggon, waggon
=> shooting brake, estate car
=>
bus, jalopy, heap
=> cab, hack, taxi, taxicab
=> compact,
compact car
=> convertible
=> coupe
…以下省略…

★Coordinate Terms:"car"の同族語("car"の1階層上位語(=motor vehicle)の1
階層下位の語)をリストアップします。

car, auto, automobile, machine, motorcar
-> motor vehicle, automotive
vehicle
=> amphibian, amphibious vehicle
=> bloodmobile

=> car, auto, automobile, machine, motorcar
=> doodlebug

=> go-kart
=> golfcart, golf cart
=> motorcycle, bike

=> snowmobile
=> truck, motortruck

★Meronym:"car"の部品を表す語をリストアップします。

car, auto, automobile, machine, motorcar
HAS PART: accelerator,
accelerator pedal, gas pedal, gas, throttle, gun
HAS PART: air
bag
HAS PART: auto accessory
HAS PART: automobile
engine
HAS PART: exhaust, exhaust system
HAS
PART: exhaust manifold
HAS PART: exhaust pipe

HAS PART: exhaust valve
HAS PART: silencer,
muffler
HAS PART: tailpipe
HAS PART: automobile
horn, car horn, motor horn, horn
HAS PART: horn button
…以下省略…

 このほかにも,単語によってはHolonym(Meronymの逆),Troponym(動詞を対象に
,ある動作の具体的な方法を表す語:studyに対するdiagnose, audit, checkなど)
など,ここには書ききれないほどの情報が得られます。また,必要に応じて,各単語
の簡単な語義をあわせて表示させることもできます。元来は,意味論や認知言語学の
研究者向けに作られたソフトのようで,一般にはあまり知られていないのですが,辞
書編集や語学教育に携わる方にも大変有用なものであると思います。
 WordNetは,つい最近バージョンアップされ,Ver. 1.6になりました。現在のとこ
ろ,Unix, Prolog, DOS(汎用・コマンドラインインタフェース), Windows
(3.1/95)版が出ていますが,近いうちにMac版もリリースされるそうです。
 私はWindows版を使っていますが,検索ソフトの使い勝手が悪い(標準的なWindows
のキー操作に従っていない(Alt+F4で終了できなかったり,CTRL+Sでファイル保存が
できない)。メニューバーにショートカットキーがないので,マウスがないと事実上
使えない。各種設定やウィンドウサイズが保存されない。など)のが玉にキズです。
データファイルは,すべてテキスト形式で,しかもファイルフォーマットが公開され
ているので,(その気になれば)データを追加,修正もできると思います(私は試し
ていませんが)。

 入手方法ですが,基本的に,WordNetはフリーウェアで,ftp://
ftp.cogsci.princeton.edu/pub/wordnet/wn16pc.exe からダウンロードできます。た
だし,ファイルサイズは巨大です。ダウンロード時で約15MB(解凍してインストール
すると約37MB)ありますので,プロバイダー経由でインターネット接続されている方
は,フリーウェアとはいえ,かなりの出費(アクセスチャージ+電話代)になると思
います(^^)。私がLAN端末から落としたときでも,約3時間かかりました。

 以上,簡単にご紹介しましたが,さらに詳しい情報は,WordNetのホームページ(
http://www.cogsci.princeton.edu/~wn/)から得られます。また,私のホームページ
の中の小論(http://members.tripod.com/~sekky/ochibo.html)にも,簡単ではあり
ますが紹介があります(WordNet以外の辞書ソフトに関しても触れてあります)ので
,ごらんくだされば幸いです。

 長くなりまして申し訳ございませんが,今後ともよろしくお願い申しあげます。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
愛知淑徳大学大学院 博士後期課程(語用論/社会言語学/応用言語学)
関山 健治 (SEKIYAMA, Kenji)★彡彡

Email:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

_/_/_/_/_/_/_/くらしの中に、ひとに優しい言語学の香りを…_/_/_/_/_/_/_/


5 INET GATE INP00103 98/02/21 18:01
題名:RE:WordNetのご紹介

Date: Sat, 21 Feb 1998 17:54:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

関山 健治さん,書き込みをありがとうございます。

> 気楽にお書き込みください,という井上先生からのメッセージにつられて,
>WordNetという(俗に言うなら)「デラックス類語辞典」とでも呼ぶべきソフトをご
>紹介します。ご参考になれば幸いです。

貴重な情報をありがとうございます。実は,書店が配っている新刊目録にあがっており
ましたので,どういったものかと思っておりました。詳しく教えていただきまして,ど
んなものなのかがよく分かりました。

> 入手方法ですが,基本的に,WordNetはフリーウェアで,ftp://
>ftp.cogsci.princeton.edu/pub/wordnet/wn16pc.exe からダウンロードできます。た
>だし,ファイルサイズは巨大です。ダウンロード時で約15MB(解凍してインストール
>すると約37MB)ありますので,プロバイダー経由でインターネット接続されている方
>は,フリーウェアとはいえ,かなりの出費(アクセスチャージ+電話代)になると思
>います(^^)。私がLAN端末から落としたときでも,約3時間かかりました。

うぉー,それはすごい。(^_^;)

そのような人のためか,その目録によりますと,CD-ROMでも手に入るようになったよう
です。値段は,紀伊國屋だったか丸善だったか,どちらかのものです。

Fellbaum, Christiane (ed.) WordNet 1.6. CD-ROM. (CD-ROM) 1998:06 (MIT Pr.)
-US- ISBN 0-262-56116-6 \5,490 The CD-ROM, which includes both Macintosh and
PC versions, contains the WordNet 1.6 system and the Semantic Concordance
package. Version 1.6 contains the WordNet database, browser software, source
code, and documentation. Requires at least 22MB of disk space.

> 以上,簡単にご紹介しましたが,さらに詳しい情報は,WordNetのホームページ(
>http://www.cogsci.princeton.edu/~wn/)から得られます。また,私のホームページ
>の中の小論(http://members.tripod.com/~sekky/ochibo.html)にも,簡単ではあり
>ますが紹介があります(WordNet以外の辞書ソフトに関しても触れてあります)ので
>,ごらんくだされば幸いです。

早速,参考にさせていただきます。

> 長くなりまして申し訳ございませんが,今後ともよろしくお願い申しあげます。

こちらこそ。これからも,どんどんいろいろな情報を書き込んでいただければ幸いで
す。WordNetの応用例なども歓迎です。

>_/_/_/_/_/_/_/くらしの中に、ひとに優しい言語学の香りを…_/_/_/_/_/_/_/

これいいですね。(^_^)

17:39 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


4 INET GATE INS00101 98/02/21 18:33
題名:RE:WordNetのご紹介 −追加−

Date: Sat, 21 Feb 1998 18:30:04 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
To:

井上先生,

> そのような人のためか,その目録によりますと,CD-ROMでも手に入るようになったよう
> です。値段は,紀伊國屋だったか丸善だったか,どちらかのものです。
>
> Fellbaum, Christiane (ed.) WordNet 1.6. CD-ROM. (CD-ROM) 1998:06 (MIT Pr.)
> -US- ISBN 0-262-56116-6 \5,490 The CD-ROM, which includes both Macintosh and
> PC versions, contains the WordNet 1.6 system and the Semantic Concordance
> package. Version 1.6 contains the WordNet database, browser software, source
> code, and documentation. Requires at least 22MB of disk space.

 早速のレスをありがとうございます。意外な盲点に気づいたのですが,私のように
院生室の共用LAN端末でしかインターネットが使えない者にとっては,確かにアクセ
スチャージや電話代は一銭もかかりませんが,LAN端末に落としたWordNetのファイル
を,自分のPCに移すという作業が待っています。といっても,WordNetのファイルは
圧縮して約15MBなのですから,MOなどの補助記憶のない私にとっては,15MBのファイ
ルを転送するには,FD1枚におさまる容量に元ファイルを分割(約12個のファイルに
)して,フロッピーをLAN端末と私のPCの間で往復させないといけません。この手間
も相当なもので,ダウンロードの時間も含めて,休日まる1日かかりました。5490円
でCD-ROMが手に入るのですか… それなら,買った方が安いですね。「時は金なり」
(^^)

 先ほどインストール後に37MB必要と書きましたが,semantic concordanceのファイ
ル(ブラウンコーパスに意味的なタグを付与したもの,らしいです)など,WordNet
自体には必要ないファイルや,html版のマニュアルなど,削除しても支障ないファイ
ルもあります。それらをカットすれば,たぶん上の案内にある22MBという数値になる
のだと思います。もちろん,インストールの際に解凍作業を行う関係上,22MBぎりぎ
りではまずいと思います。

 プリンストンでWordNetに携わってみえる方々による,WordNetに関するペーパーは
WordNetのホームページ(http://www.cogsci.princeton.edu/~wn/)からダウンロー
ドできます。また,うろ覚えですがInternational Journal of Lexicography (?) 
(Oxford UPから出されている辞書学の雑誌)でも,数年前にWordNetの特集があった
と記憶しています。


3 INET GATE INP00101 98/02/21 20:12
題名:Re: WordNetのご紹介

Date: Sat, 21 Feb 1998 20:14:13 +0900 (JST)
From: 赤野 一郎 <>
To:

関山さん、こんにちわ。赤野@京都外国語大学です。

> 社会言語学が専門の私ですが,辞書学にはアマチュアとして大変関心を持っておりま
> す。

アマチュアとは、ご謙遜です。あなたが学部時代に作成し辞書の紹介冊子は、大
学生が作ったとはとうてい思えない優れたものでした。

これからもその知識と経験を生かしてどんどん書き込んでください。メーリング
リストの主催者みたいな発言になりました 。井上先生、m(__)m

__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
AKANO, Ichiro
Kyoto University of Foreign Studies
TEL: 075-322-6103
E-MAIL:
NIFTY SERVE ID: HFC03130
__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/


2 INET GATE INP00101 98/02/21 20:12
題名:Re[2]:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 20:14:15 +0900 (JST)
From: 赤野 一郎 <>
To:

井上先生の紹介された Long, T.H. (ed.)(1979) Longman Dictionary of English Idioms. Harlow: Longman.は、研究社から『研究社−ロングマンイディオム英和辞典翻訳』
の書名で翻訳が出ています。前書きによりますと、

(1)注意すべき原義や字義の明記と句義の追加
(2)陳腐とされる常套句については「クリシェイ」の表示
(3)類義表現をまとめて「類句小辞典」的要素を入れた
(4)句源説明の追加
(5)可能なかぎり各イディオムの初出年(代)を示した
(6)索引の充実

という特徴があります。翻訳版としての存在価値が十分あります。

__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
AKANO, Ichiro
Kyoto University of Foreign Studies
TEL: 075-322-6103
E-MAIL:
NIFTY SERVE ID: HFC03130
__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/


1 INET GATE INS00101 98/02/21 20:15
題名:RE: RE:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 20:08:39 +0900
From: "MAKINO Takehiko" <本人のご希望により削除>
To: "Lexicographer" <>

はじめまして、牧野武彦といいます。

> イディオムの語源をつぶさにあげている辞典というのを私は知らないのです
> が,一部であればのっているものはあります。ちょっと古いですが,
>
> Long, T.H. (ed.)(1979) Longman Dictionary of English
> Idioms.Harlow: Longman.〔この辞書は,動詞句を扱ったCourtney, R.
> (ed.)(1983) Longman Dictionary of Phrasal Verbs. Harlow: Longman.と
> 姉妹編です; こちらは語源に関する記述はありません〕

これの日本語版である『研究社−ロングマンイディオム英和辞典』(1989)の方
が、手に入りやすいですし、すべての面(収録語彙・語義・句源など)におい
て増強されていますから、おすすめです。値は張りますが。

----
牧野武彦


3 INET GATE INS00102 98/02/21 22:00
題名:RE: RE:登録者80名達成

Date: Sat, 21 Feb 1998 21:03:24 +0900
From: "Hiro Matsuzaki" <>
To: "井上 永幸" <>,
<>

>えっ,もしかして,あの英会話の松崎先生ですか…?

井上先生から「えっ,もしかして,あの英会話の」とおっしゃって頂けるような業績
があるとも思えませんが、英会話本やアルクの雑誌などに駄文を掲載いただくことが
ございます。ひょっとすると先生がおっしゃられる松崎先生とは私のことかも知れま
せん。照れております。

脱線してしまいました。
ジニアスの使い勝手の良さの理由を皆様はどのように分析されておられるか、ぜひご
意見を拝聴したく思います。

ξ Teaching English since 1975
□D 松崎博 【American House Inc】


1 INET GATE INP00103 98/02/21 22:35
題名:SATについて

Date: Sat, 21 Feb 1998 22:32:55 +0900
From: "鷹家秀史" <>
Reply-To: "鷹家秀史" <>
To: "井上 永幸" <>

岡山の鷹家秀史と申します。興味深い内容なので参加させていただきます。高校の英
語教師ですので専門的なことは分かりませんが日頃疑問に思うことを中心に投稿して
みたいと思います。

さて先日、SATという「アメリカ版センター試験」の説明に関して英和辞典を見てい
たらほとんどがScholastic Aptitude Testという説明のみをあげていました。ところ
が小学館「プログレス英和辞典第3版」ではやっと

Scholastic Assessment Test(1993年まではScholastic Aptitude Testといっ
た);(英)ではstandard assessment taskという

という記述に出会いうれしく思いました。残念ながら、Ladoce3, Cobuid2, OALD5な
どには記述がなくRandomhouseWebster’sCollege
Dictionary(1997)にも旧来の記述しかありませんでした。しかしCIDEには両方
とも記述されていてうれしくなってきました。辞書って面白いですね。このネタは飛
田茂雄「探検する英和辞典」(草思社1994)で出ていたのですが、「(英)では
standard assessment taskという」のことまでは出ていませんでしたが。

鷹家秀史()


4 INET GATE INS00101 98/02/21 22:58
題名:RE^3:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 22:56:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

牧野さん,書き込みありがとうございます。

メールをありがとうございます。

>これの日本語版である『研究社−ロングマンイディオム英和辞典』(1989)の方
>が、手に入りやすいですし、すべての面(収録語彙・語義・句源など)におい
>て増強されていますから、おすすめです。値は張りますが。

訳本の方が情報量が多いのであれば,それはそれで買う価値はありますね。

考えてみるとこの手の〔成句の起源のはいった〕辞典というのは余りありません。いい
ものがでて欲しいですね。

22:49 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


3 INET GATE INP00101 98/02/21 22:57
題名:RE^2:WordNetのご紹介 −追加−

Date: Sat, 21 Feb 1998 22:56:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

関山さん,どうもです。

>も相当なもので,ダウンロードの時間も含めて,休日まる1日かかりました。5490円
>でCD-ROMが手に入るのですか… それなら,買った方が安いですね。「時は金なり」
>(^^)

そうですね。まあ,環境次第ということなのでしょうか。(^_^;)

> プリンストンでWordNetに携わってみえる方々による,WordNetに関するペーパーは
>WordNetのホームページ(http://www.cogsci.princeton.edu/~wn/)からダウンロー
>ドできます。また,うろ覚えですがInternational Journal of Lexicography (?) 
>(Oxford UPから出されている辞書学の雑誌)でも,数年前にWordNetの特集があった
>と記憶しています。

再び,貴重な情報をありがとうございます。IJLにもありましたか。そういえば見たよ
うな気も,…でも,忘れてました。お礼申し上げます。<m()m>

22:17 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


2 INET GATE INS00104 98/02/21 22:58
題名:RE^2:WordNetのご紹介

Date: Sat, 21 Feb 1998 22:56:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

赤野先生,


>これからもその知識と経験を生かしてどんどん書き込んでください。メーリング
>リストの主催者みたいな発言になりました 。井上先生、m(__)m

いえいえ,メーリングリストの参加者皆さんが主宰者ということで,(^_^;)…

これからもどんどん書き込んでください。(^_^)v

22:43 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INS00101 98/02/21 22:58
題名:RE:Re[2]:イディオム辞典

Date: Sat, 21 Feb 1998 22:56:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

>(1)注意すべき原義や字義の明記と句義の追加
>(2)陳腐とされる常套句については「クリシェイ」の表示
>(3)類義表現をまとめて「類句小辞典」的要素を入れた
>(4)句源説明の追加
>(5)可能なかぎり各イディオムの初出年(代)を示した
>(6)索引の充実
>
>という特徴があります。翻訳版としての存在価値が十分あります。

なるほど,原本にない情報があるわけですね。私もその訳本は一応持っているのです
が,もっぱら原本を使っていたもので,灯台なんとやらでした。

22:48 (土) 02/21/98 井上永幸 <>



3 INET GATE INS00100 98/02/21 23:29
題名:RE^3:登録者80名達成

Date: Sat, 21 Feb 1998 23:27:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

メールをありがとうございます。

>井上先生から「えっ,もしかして,あの英会話の」とおっしゃって頂けるような業績
>があるとも思えませんが、英会話本やアルクの雑誌などに駄文を掲載いただくことが
>ございます。ひょっとすると先生がおっしゃられる松崎先生とは私のことかも知れま
>せん。照れております。

いえいえ,学生時代,先生の書かれたものはあこがれを持って読ませていただいたもの
です。

>脱線してしまいました。
>ジニアスの使い勝手の良さの理由を皆様はどのように分析されておられるか、ぜひご
>意見を拝聴したく思います。

そ,そうですね。皆さん宜しくお願いします。

察しますに,このMLには辞書の編集に直接かかわられた方も加わられておりますので,
いろいろと遠慮されている方がいるのでしょうか。どの辞書にもよい点悪い点〔といい
ますか,見方によって,人によってこのよい点悪い点は変わるとは思います〕はありま
すし,辞書の評価は実際のところ百人百様と思います。ユーザーとしての率直な意見が
よりよい辞書づくりへとつながるのではないかと思いますので,皆さん日ごろ感じられ
たことを書き込んでいただければ,次に出る辞書にはそのご意見が反映されているかも
しれません。こうなれば,すばらしいですね。

22:58 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


2 INET GATE INS00102 98/02/21 23:30
題名:RE:SATについて

Date: Sat, 21 Feb 1998 23:28:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

鷹家先生,書き込みありがとうございました。

>とも記述されていてうれしくなってきました。辞書って面白いですね。このネタは飛
>田茂雄「探検する英和辞典」(草思社1994)で出ていたのですが、「(英)では

辞書の誤りを指摘するいわゆる「暴露本」はいくつかありますが,飛田氏のこの本は建
設的で,読んでいて安心できます。ただ,辞書にかかわるものとしては,こういった本
のネタになる部分が少しでも少なくなるように努力しなければなりませんが。〔飛田さ
んごめんなさい(^_^;)〕

23:10 (土) 02/21/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INP00103 98/02/21 23:45
題名:引用句辞典のCD-ROM版

Date: Sat, 21 Feb 1998 23:38:44 +0900
From: "Hiroshi Suga" <>
To: "辞書学メーリングリスト" <>
Resent-Date: Sat, 21 Feb 1998 23:45:27 +0900 (JST)

岡山にあります倉敷天城高校の須賀と申します。
授業などで例文を生徒に示す場合,無味乾燥なものよりも
例文自体が意味のあるものならば生徒も興味を示すことが
多いと思います。どなたか,よい引用句辞典でしかもそれが
CD-ROMになっているものをご存知ないでしょうか。

=-=-=-=-=-=-=-=--=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
Hiroshi Suga
Kurashiki Amaki High School

=-=-=-=-=-=-=-=--=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


1 INET GATE INS00101 98/02/22 01:09
題名:日本語が扱えるparallel concordancer

Date: Sun, 22 Feb 1998 01:07:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

日本語が扱えるparallel concordancerを探しています。どなたかご存じの方がありま
したら,教えていただけないでしょうか。もちろん正式なサポートである必要はなく,
非公式ながら使えるというレベルのものでもかまいません。

宜しくお願い申し上げます。

01:04 (日) 02/22/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INR00100 98/02/22 10:56
題名:RE:イディオム辞典

Date: Sun, 22 Feb 1998 10:49:00 +0900
From: 南出 康世 <>
To:

大阪女子大学の南出です。

英米人がイディオムの歴史と由来に寄せる関心は深くMorris
Dictionary of Word and Phrase Originのような辞典を始めと
して、彼等の知的好奇心を満たす文献は古来多数出版されています。
竹蓋さんのご意向にそうかどうかわかりませんが、比較的最近のハ
ンディーな辞典をいくつか紹介します(エッセーの類は省く)。

Ammer, C. 1992. Have a Nice Day. --No Problem! A dictionary
of Cliches. Plume.
Ewart, N. 1983. Everyday Phrases. Cassell.
Flavell, L & R. 1992. Dictionary of Idioms and Their Origins.
Kyle Cathie.
Jarvie, G. 1996. Idioms. and Their Meanings and Origins.
Bloomsbury.
Kirkpatrick, B. 1996. Cliches. Over 1500 Familiar Phrases
Explored and Explained. Bloomsbury.
Rees, N. 1990. Dictionary of Popular Phrases. Bloomsbury.
______1996. Cassell Dictionary of Cliches. Cassell.

ほとんどがAmazonその他に在庫していると思います。 関心のある
方は赤野先生が以前に紹介された便利な検索エンジン
"Best Book Buys"(http://www.bestbookbuys.com/)
でチェックしてみて下さい。
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2月22日 南出康世


1 INET GATE INR00103 98/02/22 12:06
題名:RE:引用句辞典のCD-ROM版

Date: Sun, 22 Feb 1998 12:00:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

lexicographer 様:

須賀先生,書き込みをありがとうございます。

>授業などで例文を生徒に示す場合,無味乾燥なものよりも
>例文自体が意味のあるものならば生徒も興味を示すことが

CD-ROMではありませんが,東海大学の朝尾先生がやっておられるEFLJは先生が求めてお
られるものに近いかも知れません。
http://www.lb.u-tokai.ac.jp/の,Quotable Quotes というリンクから入ります。

>多いと思います。どなたか,よい引用句辞典でしかもそれが
>CD-ROMになっているものをご存知ないでしょうか。

すぐに思いつくのはOUPのcompendiumですね。

実は最近OUPから来たパンフレットで
OED2
New Shorter Oxford Dict.
Oxford Compendium 3.0 (Oxford Thesaurus, Oxford Dict. of Quotations, Oxford
Dict. of Modern Quotations, sound付きCOD9を含む)
Who's Who 1897-1996: One Hundred Years of Biography

などのタイトルが,2月末まで20%引きだそうです。ただし,パンフレットが送られてき
た人だけがそうなのかどうかはわかりませんが。

11:42 (日) 02/22/98 井上永幸 <>


1 INET GATE INR00101 98/02/22 12:51
題名:RE^2:イディオム辞典

Date: Sun, 22 Feb 1998 12:49:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

南出先生,書き込みをありがとうございます。

>Ammer, C. 1992. Have a Nice Day. --No Problem! A dictionary
> of Cliches. Plume.
>Ewart, N. 1983. Everyday Phrases. Cassell.
>Flavell, L & R. 1992. Dictionary of Idioms and Their Origins.
> Kyle Cathie.
>Jarvie, G. 1996. Idioms. and Their Meanings and Origins.
> Bloomsbury.
>Kirkpatrick, B. 1996. Cliches. Over 1500 Familiar Phrases
> Explored and Explained. Bloomsbury.
>Rees, N. 1990. Dictionary of Popular Phrases. Bloomsbury.
>______1996. Cassell Dictionary of Cliches. Cassell.

けっこうあるもんですね。

南出先生も

>竹蓋さんのご意向にそうかどうかわかりませんが、比較的最近のハ

と暗示されておりますように,この手のものは,特徴的な名詞が含まれていたり,興味
をひくような文化的背景をもった成句の場合,強い味方となってくれると思います。

12:40 (日) 02/22/98 井上永幸 <>


2 INET GATE INR00103 98/02/22 16:40
題名:辞書の使い勝手について

Date: Sun, 22 Feb 1998 15:57:07 +0900
From: "MAKINO Takehiko" <本人のご希望により削除>
To: "Lexicographer" <>

牧野武彦です。

Matsuzaki さん曰:
> ジニアスの使い勝手の良さの理由を皆様はどのように分析されておられるか、
> ぜひご意見を拝聴したく思います。

井上さん曰:
> 察しますに,このMLには辞書の編集に直接かかわられた方も加わられており
> ますので,いろいろと遠慮されている方がいるのでしょうか。

私自身は『カレッジライトハウス英和』『ライトハウス英和』の執筆者として
名を連ねております。ですから、私が『ジーニアス』について何か言ってもそ
れが公平な立場からの発言であると解釈してもらえるのかどうか、確信が持て
ないのですが、せっかくの場ですから、少しばかり言ってみることにします。

実は私は『ジーニアス』が使い勝手のよい辞書だとは全く思っていません。紙
面が詰まり過ぎて息苦しさを覚えますし、「語法に詳しい」という特徴もその
ようなことを調べたいとほとんど思わないため、私にとっては魅力とはなって
いません。

これは、中学2年の時に『研究社ユニオン英和』第2版(『ライトハウス』の
前身)を買ってから高校卒業までそれを使い続けた結果、あのような懇切丁寧
なスタイルに体が馴染んでしまったためでしょう。大学に入ってからはさすが
にそれでは語数が足りないので『プログレッシブ』に乗り換えましたが、どう
にも使いにくくて閉口した覚えがあります。(その後は書籍版の『リーダー
ズ』を経て今はIC版の『リーダーズ』が常用の辞書です。)

私自身のことはともかく、学習用英和辞典には「教師に受けのよいもの」と
「生徒にとって使いやすいもの」があり、そこには食い違いがあると思ってい
ます。そして実際に「売れる」のは、学校推薦や学校指定を受けるのに有利な
「教師に受けがよいもの」の方になる傾向があるような気がします。

日本の英語教師には「語法好き」の人が多いようです。細かい語法にこだわる
ことが、「生徒が実際に英語を使えるようになる」という観点からの英語教育
において意味のあることだとは私は思わないのですが、『ジーニアス』が受け
ているのは主にそのような点からだろう、と解釈しています。もっとも、『ラ
イトハウス』だって売れているわけで、この解釈ではその理由には結びつかな
いのですが。

因みに、三省堂から最近出た『ヴィスタ英和』は「生徒にとって使いやすいも
の」という観点を可能な限り押し進めた急進的な辞書だと思います。自動詞と
他動詞の区分をやめたり、独特の工夫のあるカナ式の発音表記をしたり、とい
う試みは尊いものだと思います。ただ、これを多くの英語教師が積極的に受け
入れて推薦するだろうか、ということになると、私は悲観的です。

このようなことを考えるのも、『ライトハウス』系の辞書のアメリカ発音の表
記で用いられている「かぎつきのシュワー」が未だに広く受け入れられるに至
らず、「分かりにくい」と言われ続けているという事実があるからです。

生徒の立場に立てば、「従来型」のイタリック体のrを用いた表記にしても新
しく学ばなければならないという点は同じで、「かぎつきのシュワー」が分か
りにくいというのは(新たなものを学ぶのは面倒だという?)教師の側の都合
に過ぎません。まして表記にまつわる様々な約束事は「従来型」の方が実は複
雑なのですから、なおのことです。私は中学の頃から「かぎつきのシュワー」
を用いた辞書を使っていたので、このことは身を持って体験しています。(発
音記号にまつわるさまざまな問題については、また機会があったら投稿したい
と思います。)

----
牧野武彦


1 INET GATE INS00101 98/02/22 17:20
題名:RE:イディオム辞典

Date: Sun, 22 Feb 1998 17:22:04 +0000
From: Takefuta <>
To:

竹蓋順子です。

西村先生、井上先生、赤野先生、牧野先生、南出先生、
イディオム辞典に関する詳細な情報を、ありがとうございます。
先生方からの迅速で丁寧なレスポンスに、心から感激しております。

推薦して頂いた辞典を自ら見てからMLに感想を、と考えていたのですが
残念ながら今日は図書館、本屋に出向くことができなかったので
遅くなりましたが、とりあえず御礼だけ、と思いまして。

また、改めて感想などを書きたいと思います。
本当にありがとうございました。

*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*
竹蓋順子 (Junko TAKEFUTA)
千葉大学大学院 自然科学研究科 1年
(大学)Tel&Fax: 043-290-2679
Address: 263 千葉市稲毛区弥生町 1-33
E-mail:
*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*



2 INET GATE INR00104 98/02/22 21:48
題名:RE: 辞書の使い勝手について

Date: Sun, 22 Feb 1998 21:40:34 +0900
From: "鷹家秀史" <>
Reply-To: "鷹家秀史" <>
To: <>

岡山の鷹家秀史です。

>私自身のことはともかく、学習用英和辞典には「教師に受けのよいもの」と
>「生徒にとって使いやすいもの」があり、そこには食い違いがあると思ってい
>ます。そして実際に「売れる」のは、学校推薦や学校指定を受けるのに有利な
>「教師に受けがよいもの」の方になる傾向があるような気がします。

おっしゃる通りと考えます。

>
>因みに、三省堂から最近出た『ヴィスタ英和』は「生徒にとって使いやすいも
>の」という観点を可能な限り押し進めた急進的な辞書だと思います。自動詞と
>他動詞の区分をやめたり、独特の工夫のあるカナ式の発音表記をしたり、とい
>う試みは尊いものだと思います。ただ、これを多くの英語教師が積極的に受け
>入れて推薦するだろうか、ということになると、私は悲観的です。
>

私は、生徒にとっては面白いところが多いと思いますが、多くの進学校では採用が
難しいようです。理由は自動詞・他動詞などの区別がないと授業での説明が生きて
こないからです。辞書は自学用に用いるよりは、授業で教師の解説の手段となるこ
とが多いからです。私は1年生段階ではこの辞書を、2年生からはグローバル英和・
ライトハス英和・ジーニアス英和・ラーナーズプログレッシブ英和・スーパーアン
カーなどを使わせたいと考えています。


1 INET GATE INS00102 98/02/23 00:13
題名:transitive/intransitive

Date: Mon, 23 Feb 1998 00:05:00 +0900
From: 磐崎 弘貞 <>
To:

磐崎@筑波大学です。

鷹家秀史さんwrote:
> 私は、生徒にとっては面白いところが多いと思いますが、
> 多くの進学校では採用が難しいようです。理由は自動詞・
> 他動詞などの区別がないと授業での説明が生きてこない
> からです。辞書は自学用に用いるよりは、授業で教師の

ちなみに、この自動詞・他動詞という区別に関して、後ろに名詞句が
くるかどうかという説明をしているのは、驚くべきことに、『ライト
ハウス』シリーズだけです。他の辞書では、この区別を学習者が知っ
ていることを前提としているようです。『プログレッシブ』等、文型
のところで多少触れているものはあります。

これは、大学生でもこの区別ができていないことを考慮すると、憂慮
すべき事態です。こう言うと、辞書の解説の項に自動詞・他動詞の区
別が説明されていないはずはない、と意外に思われる教師の方が多いの
ですが、一度手元の辞書をご覧ください。


1 INET GATE WID00104 98/02/23 10:09
題名:Gage Canadian Dictionary

Date: Mon, 23 Feb 1998 10:05:00 +0900
From: 南出 康世 <>
To:

大阪女子大学の南出です。Gage Canadian Dictionary(Gage, 1983)
の報告です。

昨年12月のJACET辞書ワークショップ(於京都外国語大学)で都留文
科大学の西出公之氏が、上記辞書について「わずか10$の廉価辞典
Gage Canadian Dictionary (1983)の特徴ーカナダ英語の語法につい
ての記述と学習辞典としての有用性」という題目で研究発表された。皆
先生の発表に感銘したが、誰もこの辞書の存在を知らなかった。そこで
西出先生にこの辞書を取り寄せてもらおうという厚かましい提案をする
人がいてそれが実現の運びとなり、先日この辞書を先生からお送りいた
だいた。確かに、カナダ英語、カナダの文化を知る上でいい辞書である。
最近英和辞典もカナダとカナダ英語に関する情報の収録により多くのス
ペースを割くようになった。しかしこの情報は Collins English
Dictionary あたりを経由して入ってくることが多いようである。もち
ろんカナダのことはカナダの辞書から得るに越したことはない。また
EFL辞典でないが、前身がCanadian Senior Dictionary なので定義
も読みやすいし学習辞典としての有用性も高い。ただひとつ気にな
るのは、出版年が1983年ということである。改訂版が出たら西出先
生にぜひまたご報告をお願いしたいものである。


10 INET GATE INS00101 98/02/23 13:36
題名:RE:辞書の使い勝手について

Date: Mon, 23 Feb 1998 13:34:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

牧野さん:

>私自身は『カレッジライトハウス英和』『ライトハウス英和』の執筆者として
>名を連ねております。ですから、私が『ジーニアス』について何か言ってもそ
>れが公平な立場からの発言であると解釈してもらえるのかどうか、確信が持て
>ないのですが、せっかくの場ですから、少しばかり言ってみることにします。

自分のかかわった辞書にひいき目になるのはしかたがないことですし,まあ,読んでお
られる方もその辺は適当に割り引いて読まれるのではないでしょうか。むしろ,このML
では,「自分のかかわった辞書についてはこの場では発言を控えてください」的な方向
にはもっていきたくないと考えています。

>実は私は『ジーニアス』が使い勝手のよい辞書だとは全く思っていません。紙
>面が詰まり過ぎて息苦しさを覚えますし、「語法に詳しい」という特徴もその
>ようなことを調べたいとほとんど思わないため、私にとっては魅力とはなって
>いません。

もちろんそういう方もいるでしょう。『ジーニアス』は「やさしい単語ほど難しい」と
いうとがポリシーのひとつとしてあると思いますので,そのポリシーに共感を得る人に
受けるのだと思います。

>これは、中学2年の時に『研究社ユニオン英和』第2版(『ライトハウス』の
>前身)を買ってから高校卒業までそれを使い続けた結果、あのような懇切丁寧
>なスタイルに体が馴染んでしまったためでしょう。大学に入ってからはさすが

牧野さんは『ユニオン英和』に対する印象として「あのような懇切丁寧なスタイル」と
おっしゃっていますが,その印象も人それぞれだと思います。(^_^;)

>私自身のことはともかく、学習用英和辞典には「教師に受けのよいもの」と
>「生徒にとって使いやすいもの」があり、そこには食い違いがあると思ってい
>ます。そして実際に「売れる」のは、学校推薦や学校指定を受けるのに有利な
>「教師に受けがよいもの」の方になる傾向があるような気がします。

教師は,やはり学生・生徒と同じレベルより少し高めに設定して辞書選びをする傾向が
あるのではないでしょうか。親心というか,その方が指導がしやすいということもある
でしょう。ただ,その「少し高め」のその程度は場合によってさまざまだと思います
が。

辞書の編集に実際にかかわった人ばかりでなく,ユーザー側からのご意見はどうでしょ
うか。書き込みをお待ちしております。(^_^)

13:15 (月) 02/23/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


8 INET GATE INS00101 98/02/23 14:26
題名:requests

Date: Mon, 23 Feb 1998 14:27:17 +0900
From: "Takahiro Wakao" <>
To: <>
Cc: "Fukushima Takahiro" <>

はじめて便りをします。
通信・放送機構 渋谷上原リサーチセンターに勤務しています、
福島と申します。言語をコンピューターを使って処理するという
自然言語処理の研究をしております。

お願いがあるのですが、このMLにはサブジェクトにML名が
入らないようですね。出来れば他のML(例えば eflj など)と
同様にML名を入れて頂けないでしょうか。今の状態ですと
個人からのメールと見分けがつかないので、つらいです。

それに、返信ですが、単に差出人へ返信とすると個人宛てに
なってしまいます。返信は、個人ではなく、ML宛てに設定しておくのが
やはり便利なのではないでしょうか。

よろしくお願いします。

福島(旧 若尾) 孝博
Telecommunications Advancement Organization of Japan
通信・放送機構 渋谷上原リサーチセンター
Tel 03-5790-7065 Fax 03-5790-7066
Email {wakao,fukushima}@shibuya.tao.or.jp


7 INET GATE INS00102 98/02/23 14:56
題名:Yorei

Date: Mon, 23 Feb 1998 14:55:26 +0900
From: "Asao, Kojiro" <>
To:

朝尾幸次郎(東海大学)です。

lexicographerメーリングリスの開設、おめでとうございます。
これまで、このようなメーリングリストがなかったことが、む
しろふしぎでしたね。辞書学の大きな支えとなることと思いま
す。

辞書の用例について、ちょっと考えていたことがありましたの
でご紹介です。用例は語義の一部として、語義を文脈で説明し
たり、用法、誤用論的な理解のために大きな役目をになってい
ると思います。しかし、私はこれまでの用例にはちょっとだけ
不満な点があります。それは語学的にみごとな用例はさまざま
に工夫はされているのですが、読んで「おもしろくない」とい
うことです。

辞書だから一般の本のようなおもしろさを求めるのは筋が違う
という意見もあるかと思います。しかし、語学的な意義ととも
に文化的意味もになうような例文がほしいと思うのです。

たとえば、『大辞林』(2版)では「わがはい」を次のように
記述しています。

--------------------------------------------------------
わがはい【我が輩・吾が輩】(代)一人称。男性が用いる。
 (1) 単数。古風で尊大な言い方。われ。わし。余。「−−は
 大いに愉快だ」
--------------------------------------------------------

この用例をたとえば、

--------------------------------------------------------
「−−は猫である」[猫の目から主人一家を描いた、夏目漱石
の小説の題名]
--------------------------------------------------------

としてはどうでしょうか。私たち日本人にとってはあまり意味
がないかもしれませんが、外国人用の日本語学習辞書では、こ
のような例文の方が意義があるのではないでしょうか。(もっ
とも、このような記述をするとスペースを多量に消費してしま
うという難点もありますが)

たとえば、come の用例として次のようなものはできないかと
思います。

-------------------------------------------------------
Mr. Watson, come here, I want you. ワトソン君、来てくれ、
君に用事がある[アレキサンダー・グラハム・ベルが初めて電
話の実験を行った時、別室にいた助手のワトソンに電話で言っ
たことば。急いでかけつけたワトソンを見て、ベルは実験が成
功したことを知った]
-------------------------------------------------------

うーん、やっぱり、辞書に入れるには長すぎるでしょうか(^^;)

このようなことを考えていて、ちょっと実験を始めています。
辞書ではなく、中学校や高校で文法や語法を教えるときに使っ
てもらえるのではないかと「英語を学ぶための英文法用例集」
というページを WWW 上で作り始めました

http://www.lb.u-tokai.ac.jp/

から Quotable Quotes というリンクをたどってください。
まだ 17 例しか公開できていませんが、順次、追加していく
予定です。

----------------------------------- phone (work): 0463-58-1211 --
朝尾幸次郎 東海大学(文学部)英文学科 ext.: 3133
fax (work): 0463-50-2239
-- http://www.lb.u-tokai.ac.jp/~koji/ ---------------------------


4 INET GATE INS00101 98/02/23 16:16
題名:辞書の使い勝手…

Date: Mon, 23 Feb 1998 16:13:23 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
To:

関山 健治@愛知淑徳大院生です。長くなってしまって申し訳ありません。

 辞書の使い勝手に関してのディスカッション,興味深く拝見しております。私自身
の経験も含め,「使いやすい」辞書とはどのようなものか,ということを,特にユー
ザ(中でも学生)の視点から考えてみました。というか,私自身(編纂者でなく)ユ
ーザとしての経験しかないので,それしかできないのですが。
 自分自身の経験談で大変恐縮ですが,私が高校に入って初めて買った(英語の)辞
書が,「デイリーコンサイス英和・和英辞典」(三省堂)でした。当時(といっても
ほんの(^^)十年少し前ですが…)はライトハウス英和辞典の初版が出たり,研究社の
英和中辞典が第5版に改訂された頃で,高校生向けの学習辞典は多く出ていましたが
,「コンサイス」という大人っぽい響き(?)につられて買ったのです(当時は「ジー
ニアス」は陰も形もありませんでした)。英語が好きで,背伸びをしてみたいという
気持ちもあったのかもしれません(ちょうど大人の世界にあこがれる中学生がタバコ
を吸うように(^^;))。
 コンサイスは持ち運びにも便利で,愛用していましたが,たまたま書店で「ライト
ハウス英和辞典」を立ち読みしたときの衝撃は忘れられません。今までは文法書を調
べないと分からなかったようなことが,「ライトハウス」では辞書の中に出ています
し,可算,不可算も表示されています。しかも,重要な語義は太字になっているので
,授業の予習の能率も倍増し,「世の中にはこんなに便利な辞書があったのか」と感
激したものです。それまで,コンサイスを使っていたときにくらべ,辞書を引くたび
に新しい発見があり,そのおかげで英語がもっともっと好きになりました。今考えて
みれば,C,Uの表記や文法記述などは学習辞典ならどれでも備えているもので,珍
しくもなんともないのでしょうが,なにしろ,英語辞書とのなれそめが「コンサイス
」だっただけに,こういう新鮮な驚きがあったのだと思います。

 このように,私は,辞書に関しては,普通の高校生にくらべて回り道をしたのかも
しれませんが,自分の経験から「使いやすい辞書」とは何か,ということを探ってみ
ると,

「必要な情報(のみ)がすぐ引き出せること」

に尽きるのではないかと思います。これは高校生に限らず,辞書ユーザなら誰でもあ
る程度は共通する「使いやすさ」だと思います。コンサイスは確かに語数は多いので
すが,その大半は高校生には必要ない語であり,かわりに,例文や(適度な)文法記
述といった,高校生にとって必要不可欠な情報が欠けていたため,使いにくかったの
だと思います。

 普通の人が辞書を引くときというのは,なにか求めている情報があり,それを得る
ために引くのだと思います(もちろん,なかには暇なときに特に目的なく辞書を拾い
読みする人というのも(私も含め)いると思いますが…)。ですから,求めている情
報が少ない労力でとりだせれば,その辞書の使い勝手はいい,ということになるので
しょう。
 そうなると,どのような辞書が使い勝手がいいか,というのはユーザによって千差
万別で,明らかな答えは出せないでしょう(だからこそ,今のようにこれほど多くの
辞書が売られているのでしょうが)。でも,もし,大鉈を振るって一般化することを
許していただけるのなら,英語初学者(平均的な高校生,大学生)にとって望ましい
辞書は,以下のような感じになるのだと思います。

 彼らは,まずは語義を重視するのではないでしょうか。とくに,訳読の授業であて
られて,その場で辞書をひく(^^;)ときなどが多いということを考えると,重要語義
が色刷りなり,大活字になっていて,しかも(選択制限や細かなニュアンスは二の次
で)単純明快な語義(「リーダーズ」のように,翻訳家向けに多くの語義を並列して
いたりしないで)記述であることが重視されるのではないでしょうか? (これは,
非常勤で教えていた高校生にアンケートをとったときもそういう意見が多かったです
)。ライトハウスの重要語に載っている語義の要約や,「ニュープロシード」などで
みられる,重要語義だけを冒頭に囲みで持ってきたりする記述が,学習者の間でも人
気があるのもそういう背景があるのかもしれません。
 文法,語法記述も,コンサイスのように全くないと,やはり困ると思います。高校
の文法準教科書や「平均的な」英文法書(「ロイヤル英文法」とかでなくて,高校で
一括購入するようなレベルの)に載っている記述ぐらいは英和辞典の文法・語法記述
にもあっていいと思います。ただ,専門家の間でも解釈の揺れている語法上の現象と
か,とりうる前置詞などは,些末にならない程度に単純化することも(専門家の立場
でなく,初学者ユーザにとっては)大切なのかもしれません(「with, in, of.(語
法)ofは元来《非標準》であったが,近年は((米))を中心に広く用いられる」(架空
の記述です(^^;))などは,語法記述をなくして,ofをとりうる前置詞として載せる
(or載せない)だけで普通の高校生には十分かもしれません。

 あと,非常勤をしていて面白いことが分かったのですが,彼らは冊子体の辞書は,
「ライトハウス」ぐらいの収録語数の辞書でも「使いにくい」と不満を漏らすくせに
,研究社の英和中辞典のIC辞書版(セイコー電子工業の)や,ジーニアスのIC辞書版
(シャープ)などは「先生,これすごく使いやすいよ」といって喜んで使っています
。私も持っているのでなぜだろうと考えてみたら,これらの電子辞書は,単語をイン
プットして検索ボタンを押すと,まず最初は語義(と発音記号,品詞など)だけがず
らずらっと出てきます。用例や文法記述などはありません。そして,その中で,用例
が必要な語義があったら,その語義にある用例マークを押すと,今度は画面が変わっ
てその用例だけが出てきます。語法記述がみたければ語法のボタンを押せば出てきま
す。つまり,単語の意味を調べるために辞書を引くときには,用例や語法記述はじゃ
まなので,出てこない方が見やすいというわけです。
 なるほど,辞書の使い勝手の良さというのは,各辞書固有のものでなく,このよう
に,情報の提示方法にもよるのではないか,と考えた次第です。コンピュータが普及
した現在では,1つの辞書データを様々な形に加工するのも容易でしょうから,近い
将来,同じ「ジーニアス英和辞典」でも,「用例や語法記述を一切カットし,訳語を
示しただけのもの」「逆に,用例を中心に掲載したもの」「文法・語法記述を中心に
掲載したもの」など,様々なバリエーションが出てくるかもしれません(「ハンディ
・ジーニアス」などはその例かもしれませんが)。楽しみです。

p.s.

 辞書名を実名で書いてしまいましたが,まずかったでしょうか(^^;) もちろん,
どの辞書がいいとか悪いとかの価値判断をする意図は全くありませんが。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
愛知淑徳大学大学院 博士後期課程(語用論/社会言語学/応用言語学)
関山 健治 (SEKIYAMA, Kenji)★彡彡

Email:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

_/_/_/_/_/くらしの中に、ひとに優しい言語学の香りを…_/_/_/_/_/


5 INET GATE WID00104 98/02/23 18:57
題名:RE:requests

Date: Mon, 23 Feb 1998 18:54:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

福島 孝博 様:

書き込み,ありがとうございます。

>お願いがあるのですが、このMLにはサブジェクトにML名が
>入らないようですね。出来れば他のML(例えば eflj など)と
>同様にML名を入れて頂けないでしょうか。今の状態ですと
>個人からのメールと見分けがつかないので、つらいです。
>
>それに、返信ですが、単に差出人へ返信とすると個人宛てに
>なってしまいます。返信は、個人ではなく、ML宛てに設定しておくのが
>やはり便利なのではないでしょうか。

私もこれは感じてまして,どうしたらいいんだろうと思っておりました。ご不便をおか
けしますが,アドオンを使ってできるかもしれませんので,もうしばらくお待ち下さ
い。

18:47 (月) 02/23/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


4 INET GATE INQ00100 98/02/23 19:49
題名:RE: requests

Date: Mon, 23 Feb 1998 19:46:27 +0900
From: "Kazunobu Minari" <>
To: "井上研究室ML" <>

三成和伸@島根大学教育学部(学生)です。井上先生のもとで学んでおります。

私も福島さんに同感です。他の一般のメールと混ざって困っています。

アドオンが見つかるまでの暫定案として,すべての投稿者が,Subjectの先頭に,何
か固有の文字列を入力するというのはどうでしょうか。

Subjectに固有の文字列を付ければ,そのメールが一般のものか,MLのものか一見し
て分かる上に,MS Outlook Expressのようなメールリーダーであれば,受信トレイア
シスタントを使って,他のメールと区別することも容易になると思います。


1 INET GATE INS00101 98/02/24 01:01
題名:Gage Canadian Dictionary

Date: Tue, 24 Feb 1998 00:53:15 +0900
From:
To:

Gage Canadian Dictionary に関して、
>ただひとつ気にな
>るのは、出版年が1983年ということである。改訂版が出たら西出先
>生にぜひまたご報告をお願いしたいものである。
というコメントがありましたが、この辞書の改訂版は昨年出版されています。
値段は30カナダドル前後だったかと思います。これとほぼ同じ頃、カナダで
はITP Nelson Canadian Dictionary of the English Language も出版され
ました。


1 INET GATE INS00102 98/02/24 01:40
題名:RE^2:requests

Date: Tue, 24 Feb 1998 01:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

各位

福島 孝博 様よりご指摘あのありました以下の2点のうち,:

>>お願いがあるのですが、このMLにはサブジェクトにML名が
>>入らないようですね。出来れば他のML(例えば eflj など)と
>>同様にML名を入れて頂けないでしょうか。今の状態ですと
>>個人からのメールと見分けがつかないので、つらいです。
>>
>>それに、返信ですが、単に差出人へ返信とすると個人宛てに
>>なってしまいます。返信は、個人ではなく、ML宛てに設定しておくのが
>>やはり便利なのではないでしょうか。

下の方は,レジスト利の変更によってどうにかなるようでしたので,一応変更しておき
ました。このメール宛に返信の操作をメールソフトで試していただきまして,うまくあ
て先にlexicographer...が入っていればめでたしめでたしとなります。なお,試してみ
るだけで,実際のメールを送っていただく必要ないです。(^_^;)

上の方の件は,アドオンのあるサイトに現在つながらないため,もうしばらくお待ち下
さい。

01:28 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INS00102 98/02/24 01:49
題名:[lex]RE^2:requests

Date: Tue, 24 Feb 1998 01:47:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
To:

三成君,書き込みありがとうございます。

>アドオンが見つかるまでの暫定案として,すべての投稿者が,Subjectの先頭に,何
>か固有の文字列を入力するというのはどうでしょうか。

それもいいのですが,皆さんにご面倒をおかけしてしまいますね。〔と,いいながら,
このメールですでに試している私って,…(^_^;); 暫定的に手で入力しやすいように
[lex]としてあります〕

メーラーによっては,メールのヘッダーの情報を見て特定のフォルダーに選別してくれ
るものもありますので,そういったメーラーをお使いの方は,とりあえずそういった機
能でしのいでおいていただければ幸いです。

01:40 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


3 INET GATE INP00100 98/02/24 02:31
題名:RE^3:requests

Date: Tue, 24 Feb 1998 02:26:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

何度もすみません。さきほどのメールではうまく返信先にlexicographerがでてきませ
ん。このメールでお試し下さい。

>各位
>
>福島 孝博 様よりご指摘あのありました以下の2点のうち,:
>
>>>お願いがあるのですが、このMLにはサブジェクトにML名が
>>>入らないようですね。出来れば他のML(例えば eflj など)と
>>>同様にML名を入れて頂けないでしょうか。今の状態ですと
>>>個人からのメールと見分けがつかないので、つらいです。
>>>
>>>それに、返信ですが、単に差出人へ返信とすると個人宛てに
>>>なってしまいます。返信は、個人ではなく、ML宛てに設定しておくのが
>>>やはり便利なのではないでしょうか。
>
>下の方は,レジスト利の変更によってどうにかなるようでしたので,一応変更してお

>ました。このメール宛に返信の操作をメールソフトで試していただきまして,うまく

>て先にlexicographer...が入っていればめでたしめでたしとなります。なお,試して

>るだけで,実際のメールを送っていただく必要ないです。(^_^;)
>
>上の方の件は,アドオンのあるサイトに現在つながらないため,もうしばらくお待ち

>さい。

02:23 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


6 INET GATE INS00100 98/02/24 06:31
題名:RE:辞書の使い勝手…

Date: Tue, 24 Feb 1998 06:23:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

関山さん,書き込みをありがとうございます。

> 辞書名を実名で書いてしまいましたが,まずかったでしょうか(^^;) もちろん,
>どの辞書がいいとか悪いとかの価値判断をする意図は全くありませんが。

実名でもいいと思います。事実無根の誹謗中傷でない限り,自由に議論できればと思い
ます。

05:44 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
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5 INET GATE INS00101 98/02/24 06:31
題名:RE:Yorei

Date: Tue, 24 Feb 1998 06:23:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

朝尾先生,書き込みありがとうございます。

>lexicographerメーリングリスの開設、おめでとうございます。
>これまで、このようなメーリングリストがなかったことが、む
>しろふしぎでしたね。辞書学の大きな支えとなることと思いま
>す。

朝尾先生のご経験や現在行なわれているご研究〔ラーナーズコーパスなども含めて〕を
いろいろとご紹介いただければ幸いです。

>このようなことを考えていて、ちょっと実験を始めています。
>辞書ではなく、中学校や高校で文法や語法を教えるときに使っ
>てもらえるのではないかと「英語を学ぶための英文法用例集」
>というページを WWW 上で作り始めました

また,皆さんからのご意見をうかがいたいですね。

05:39 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


4 INET GATE INS00100 98/02/24 06:31
題名:RE:transitive/intransitive

Date: Tue, 24 Feb 1998 06:23:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

磐崎先生,書き込みありがとうございます。

>これは、大学生でもこの区別ができていないことを考慮すると、憂慮
>すべき事態です。こう言うと、辞書の解説の項に自動詞・他動詞の区
>別が説明されていないはずはない、と意外に思われる教師の方が多いの
>ですが、一度手元の辞書をご覧ください。

筑波大の学生ができない(?)となると,事は重大ですね。(^_^;)

05:42 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
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3 INET GATE INS00101 98/02/24 06:31
題名:RE:Gage Canadian Dictionary

Date: Tue, 24 Feb 1998 06:24:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

書き込みをありがとうございます。

>Gage Canadian Dictionary に関して、
>>ただひとつ気にな
>>るのは、出版年が1983年ということである。改訂版が出たら西出先
>>生にぜひまたご報告をお願いしたいものである。
>というコメントがありましたが、この辞書の改訂版は昨年出版されています。
>値段は30カナダドル前後だったかと思います。これとほぼ同じ頃、カナダで
>はITP Nelson Canadian Dictionary of the English Language も出版され
>ました。

実は,南出先生のメールを受けて,速攻でamazon.comで次のものを注文してきました。

Gage Canadian Dictionary Intermediate
by Gregg Avis
List: $30.95
Our Price: $30.95

Availability: This title usually ships within 4-6 weeks.
Please note that titles occasionally go out of print or
publishers run out of stock. We will notify you within 2-3
weeks if we have trouble obtaining this title.

Rev Edition
Hardcover
Published by Gage Distribution Co
Publication date: December 1991
ISBN: 0771519966

1 copy of "Gage Canadian Dictionary Intermediate"
Gregg Avis; Hardcover; @ $30.95 each

Books Subtotal: $ 30.95
Shipping & Handling: $ 5.95
Tax: $ 0.00
-------
TOTAL DUE: $ 36.90

さすがに,1983年のものはリストになく,上のものにしたわけですが,言及されてるも
のは「昨年」とありますから違う種類のもので1997年版があるのでしょうか。

追伸: お名前をお書きいただけるとありがたいです。呼びかけにくいので。(^_^;)

05:53 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INR00102 98/02/24 10:43
題名:[lex] LDOCE

Date: Tue, 24 Feb 1998 10:45:28 +0900
From: "Takahiro Wakao" <>
Reply-To:
To: <>
Cc: "Fukushima Takahiro" <>

福島@通信・放送機構です。

>何度もすみません。さきほどのメールではうまく返信先にlexicographerがでてきませ
>ん。このメールでお試し下さい。

井上様、早速対処をして頂きありがとうございます。
返信は ML宛てに行くようになりました。

さて、以前から疑問に思っていたことなのですが、このMLが
ぴったりだと思い質問させて頂きます。

Longman Dictionary of Contemporary English を省略したときに、
LDOCE とする場合と LDCE とする場合があるようです。
後者のほうは、英語教育関係の雑誌で見たのですが、私には
はじめピンときませんでした。というのは、私の携わってきた
自然言語処理(Natural Language Processing)の分野では、普通
前者が使われているからです。

私がはじめてLDOCEを知ったのは、数年以上前米国でのこと
ですが、当時から Longman社は、辞書を電子化することの有利さを
分かっていたようで、LDOCEは電子化辞書、または機械可読辞書
(machine readable dictionary)として研究者が入手できた辞書の
草分け的存在でした。イギリスやアメリカの研究者たちが、この
辞書のことを「エルドス」と略して呼んでいて、私は、「エルドス」という
音からまずこの辞書を知ったのでした。

もし、これがLDCEだとこのように発音できず、困ってしまいます。
それに、LDOCE自身、その序章でLDOCEを使っています。

Longman Dictionary of Contemporary English がどうしてLDCEと
なったのか誰かご存知でしょうか。
それとも、私の全くの勘違いでLDCEとは違う辞書を指している
のでしょうか。

福島 孝博
Telecommunications Advancement Organization of Japan
通信・放送機構 渋谷上原リサーチセンター
Tel 03-5790-7065 Fax 03-5790-7066
Email {wakao,fukushima}@shibuya.tao.or.jp


1 INET GATE WID00100 98/02/24 17:07
題名:ありがたい語源

Date: Tue, 24 Feb 1998 17:07:26 +0900
From: Atsuhiro Kato <>
Reply-To:
To:

このMLに参加されている方は、みな英語や辞書、それにコンピュ
ータに精通しておられるようで、全てにおいて初心者である私はた
だ圧倒されるばかりですが、自分自身へのいい刺激になると思い、
今後も参加していこうと考えています。私は、島根大学教育学部英
語研究室の1回生で、井上先生の授業も受けています。

私は中学校の頃からずっとライトハウスを愛好していますが、そ
れは、spect, ply, tainなどの語源が載っているからです。こうい
う語源を知ってから、prospectを単に「予期する」のように暗記す
るのではなく、どうしてそういう意味になるのかを理解した上で覚
えることができるようになりました。そちらのほうがはるかに覚え
がいいと思います。また、未知の単語の意味を類推する力も身につ
き、知らない単語のたくさん入った入試問題にも臆せずに取り組め
ました。

私が今主に使っている辞書は「リーダーズ英和辞典」ですが、こ
れも語源が示してあるのでたいへん役立っています。しかもこちら
のほうは、ライトハウスがごく一部の語源を扱っていないのに比べ
て、ほとんどの語源を示してくれています。

私にとって語源は今や欠かせない情報であり、どんな単語をひく
にも必ず語源を調べています。しかし、語源を載せている辞書はま
だあまりないのが残念です。中学生・高校生の中にも、私が少し紹
介したような語源の効用を知ったり実際に体験したりすれば、きっ
と語源も辞書に載せて欲しいと切望するでしょう。自動詞・他動詞
の区別とか、細かい語法の充実も大切かもしれませんが、中学生・
高校生にとっては、「単語が覚えやすい」「未知の単語の意味が類
推できる」ということのほうが魅力的に思えるのではないでしょう
か。

---------+---------+---------+---------+---------+---------+
加藤豊裕(Atsuhiro Kato) 島根大学 教育学部 英語教育専修
E-mail :


1 INET GATE INS00102 98/02/24 17:29
題名:RE:辞書の使い勝手…

Date: Tue, 24 Feb 1998 17:26:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

関山さん:

> このように,私は,辞書に関しては,普通の高校生にくらべて回り道をしたのかも
>しれませんが,自分の経験から「使いやすい辞書」とは何か,ということを探ってみ
>ると,
>
>「必要な情報(のみ)がすぐ引き出せること」
>
>に尽きるのではないかと思います。これは高校生に限らず,辞書ユーザなら誰でもあ
>る程度は共通する「使いやすさ」だと思います。コンサイスは確かに語数は多いので

この「必要な」という部分は,またいろいろその程度問題があるのでしょうが,辞書を
よりうまく使いこなしたり,語学を楽しんだり,といったことになると,「必要な」部
分+αのうちの,αの部分が問題になるんだと思います。私なんかは,辞書が本当に必
要なことしか書いてなくなったら,つまらないと思うでしょう。あることを調べようと
思って,ある部分をひいたら,思わぬ情報がのっていて得した気分というか,賢くなっ
た気分を味わえるのではないでしょうか。それが,普段から疑問に思っていたことだっ
たりなんかすると,これはもうその辞書が手放せなくなります。それが,教科書やその
辺の受験参考書に書いてあることとおんなじような程度のことだったら,もの足りなく
思うと思います。というか,学生時代そう感じる辞書がいくつかありました。

まあ,そういった使い方をするには自分の持っている辞書のことをよく知る必要があり
ます。つまり,辞書指導が必要になってきます。教室で辞書指導という名目で改まった
授業はしなくても,折を見ていろいろな辞書の使い方を示してくれる教師に出会った生
徒は運がいいと思います。あっ,そうかそういうふうに使うのかとか,そんな使い方も
あったのかといったことを感じさせる必要があると思います。教師の側が辞書指導なん
て受けたことないので,どのような指導をしていいのか,あるいは教師自身が辞書の使
い方をよく分かっていないという場合も案外多いのではないでしょうか。『ジーニア
ス』の[D]や[S],『ライトハウス』の[A]や[P]の意味を知っている教師の割合はどれほ
どいるのか知りたいものですね。

17:09 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
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18 INET GATE WID00101 98/02/24 17:34
題名:RE^2:辞書の使い勝手…

Date: Tue, 24 Feb 1998 17:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

誤解があるといけませんので,

>まあ,そういった使い方をするには自分の持っている辞書のことをよく知る必要があり
>ます。つまり,辞書指導が必要になってきます。教室で辞書指導という名目で改まった
>授業はしなくても,折を見ていろいろな辞書の使い方を示してくれる教師に出会った生
>徒は運がいいと思います。あっ,そうかそういうふうに使うのかとか,そんな使い方も
>あったのかといったことを感じさせる必要があると思います。教師の側が辞書指導なん
>て受けたことないので,どのような指導をしていいのか,あるいは教師自身が辞書の使
>い方をよく分かっていないという場合も案外多いのではないでしょうか。『ジーニア
>ス』の[D]や[S],『ライトハウス』の[A]や[P]の意味を知っている教師の割合はどれほ
>どいるのか知りたいものですね。

の部分ですが,これはこういった記号の示し方がいいといっているのではなく,辞書指
導が必要だが,その辞書指導すべき教師の側が辞書のことを知らない場合も多いのでは
ないかということがいいたかったわけです。(^_^;)

17:29 (火) 02/24/98 井上永幸 <>
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17 INET GATE INS00100 98/02/24 18:05
題名:RE:辞書の使い勝手…

Date: Tue, 24 Feb 1998 18:01:34 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

井上先生,加藤さん,

 関山 健治@愛知淑徳大院生です。

> この「必要な」という部分は,またいろいろその程度問題があるのでしょうが,辞書を
> よりうまく使いこなしたり,語学を楽しんだり,といったことになると,「必要な」部
> 分+αのうちの,αの部分が問題になるんだと思います。私なんかは,辞書が本当に必
> 要なことしか書いてなくなったら,つまらないと思うでしょう。

 そう思います。先ほどの加藤さんのコメントにもありましたが,たとえば,ライト
ハウスにある語源(「単語の記憶」というコラムでしょうか?)解説などは,辞書本
来の目的から考えればなくても困らないかもしれません。でも,このような「プラス
α」があったからこそ,加藤さんのように,「リーダーズ」に乗り換えてからも,「
どんな単語を引くときも語源を調べる」という習慣ができたのだと思います。「リー
ダーズ」の語源を読みこなすのはかなり骨が折れると思いますが,学部の1回生の方
であの語源欄を引きこなしているとは,おそれいりました m(__)m
 結局のところ,その「プラスα」の情報を,ユーザがどうとらえるかにかかってく
るのかもしれません。「+α」の情報でも,先生がおっしゃるように,ユーザが読ん
で「面白い」とか「得した」と感じれば,そういう人にとっては,その情報はもはや
「α」でなく,「必要な情報」になっているのでしょう。

> まあ,そういった使い方をするには自分の持っている辞書のことをよく知る必要があり
> ます。つまり,辞書指導が必要になってきます。教室で辞書指導という名目で改まった
> 授業はしなくても,折を見ていろいろな辞書の使い方を示してくれる教師に出会った生
> 徒は運がいいと思います。あっ,そうかそういうふうに使うのかとか,そんな使い方も
> あったのかといったことを感じさせる必要があると思います。教師の側が辞書指導なん
> て受けたことないので,どのような指導をしていいのか,あるいは教師自身が辞書の使
> い方をよく分かっていないという場合も案外多いのではないでしょうか。『ジーニア
> ス』の[D]や[S],『ライトハウス』の[A]や[P]の意味を知っている教師の割合はどれほ
> どいるのか知りたいものですね。

 実は,学部の卒論(というよりレポートのようなものですが(^^;)で辞書指導の実
態を調べたことがあるのですが,その際に(サンプル数が少ないので実際の論文では
使わなかったのですが)このような記号に関して,先生方(高校現場の)や学生への
知名度を調べてみたことがあります。C/Uに関しては,(学生はともかく),先生方
はほとんどご存じでした。ただ,A/PやD/S(←これは,今のところ,おそらく「ジー
ニアス」系列特有の記号なので,調査という点では不適切だったと思いますが)は壊
滅的で,ほとんどご存じなかったです。
 あと,これとは関係ないのですが,語義を並列する際のセミコロンとカンマの区別
とか,語義や選択制限の記述における,入れ替え可能を示す[ ]と省略可能を示す
(  )の区別なども知られていないようです(これらは,辞書のブランドを問わず
,"普遍的"な約束事だと思うのですが…)。これも調べてみると面白いかも,と思っ
ています。

愛知淑徳大学大学院 博士後期課程(社会言語学/語用論)
関山 健治 (SEKIYAMA, Kenji)★彡彡
_-_-_
(・_・)
  +-----------oOO------------------------------+
| くらしの中に,ひとに優しい言語学の香りを… |
| |
| −"Human-friendly"な言語学をめざして− |
+---------------------------oOO--------------+
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|| ||
ooO Ooo
Email :
Nifty ID: RXD05323
★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★


16 INET GATE INS00102 98/02/24 18:12
題名:Re: RE^2:辞書の使い勝手…

Date: Tue, 24 Feb 1998 18:12:17 +0900
From: Minoru MURATA <>
Reply-To:
To:

村 田   年です.(千葉大学)

井上 永幸<> さんは書きました:

どのような指導をしていいのか,あるいは教師自身が辞書の
> 使
> >い方をよく分かっていないという場合も案外多いのではないでしょうか。『ジーニア
> >ス』の[D]や[S],『ライトハウス』の[A]や[P]の意味を知っている教師の割合はどれ
> ほ
> >どいるのか知りたいものですね。

[D][S]や[A][P]などの記号の意味をなんでも知らなければとなると教師は大変です.
文学についてもたいていのことは知らないととなりますので,限度があるでしょうね.
説明を読めばわかる力をつけておくということでしょうか.即答できなくてもいいのですから.

井上先生
すっかり遅れてしまって,いまさっきやっと加入しました.
今日より前のメールを読む手はありますでしょうか.
お教え下さい.
村 田   年


15 INET GATE INS00101 98/02/24 18:29
題名:Re: ありがたい語源

Date: Tue, 24 Feb 1998 18:29:38 +0900
From: Minoru MURATA <>
Reply-To:
To:

加 藤 豊 裕 様

村 田 年と申します.
井上先生にはいつもお世話になっている者ですが,一言感想を述べます.

Atsuhiro Kato <> さんは書きました:

>
> 私が今主に使っている辞書は「リーダーズ英和辞典」ですが、こ
> れも語源が示してあるのでたいへん役立っています。しかもこちら
> のほうは、ライトハウスがごく一部の語源を扱っていないのに比べ
> て、ほとんどの語源を示してくれています。
>

 語源ということであれば英英辞典,それもイギリスの辞典が詳しいし,おもしろいと思います.井上先生の辞書リストで探されてはどうでしょうか.
ひとつご紹介しますと,
H.C.Wild, The Universal English Dictionary
などは実におもしろいと思います.

よけいなことをもうひとつ申します.
東京学芸大を中心に行われている,語彙指導の実証研究において,語源を教えると単語の暗記が速くなるとかよく定着するといった結果は全然出ていないようです.
語源の活用は人によりけりかも知れません.

 井上先生も貴君のようなよい学生さんをもたれて幸せです.ありがとうございました.


13 INET GATE INS00102 98/02/24 18:43
題名:辞書の「使い方説明」について

Date: Tue, 24 Feb 1998 18:40:48 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

関山@愛知淑徳大院生 です。

 先ほど井上先生がおっしゃった辞書指導とも関連するのですが,学生サイドから感
じている素朴な疑問に,辞書の冒頭にある「はしがき」や「この辞書の使い方」の内
容と,その辞書の対象ユーザ層とのズレ(?)があります。素人考えかもしれませんが
,これらの内容は,いわゆる辞書の「取扱説明書」にあたるものなので,例えば,子
供向けの玩具の説明書が平易な言葉で書かれているのと同様に,初学者むけ辞書の「
はしがき」や「使い方」は専門用語を極力廃して,初学者にも分かりやすい内容であ
ったら,と思うのですが…。具体的には,高校生に語りかけるような文体で書かれて
いる,「フェイバリット英和辞典」のはしがきとか,辞書に収録されている情報の内
容を,ステップごとに分かりやすく書いている「ニュープロシード英和辞典」の使い
方説明などはとても分かりやすいと思います。
 説明書が分かりやすく,読みやすければ,目を通す人も増え,様々な約束事も頭に
入れてもらえるのでは,と思っています。それにしても,辞書の冒頭の説明書きは,
どれぐらいの人が熟読されているのでしょうか?

---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---
SEKIYAMA, Kenji
Graduate School of English Aichi Shukutoku University

E-mail:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

"Sociolinguistics is NOT sociolinguistics, but sociolinguistics is linguistics"
(William Labov)
---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---


11 INET GATE INS00102 98/02/24 19:00
題名:辞書学用語辞典

Date: Tue, 24 Feb 98 09:41:36 UT
From: "Akinori Natsume" <>
Reply-To:
To: "井上 永幸" <>,

Lexicographyを学び始めたところの,社会人学生の夏目と申します.

辞書学の用語や術語の辞典をご存知でしたら,お教え頂きたいのです.
用語や術語と思われるphraseに出会った時,今は主として,
木原研三・加藤知巳訳『辞書学:その原理と実際』
(R. R. K. Hartmann. 1984 Lexicography: Principles and Practic
e)の,
巻末の術語索引を参照しています.

夏目 和子


9 INET GATE INP00100 98/02/24 20:55
題名:Re: 辞書学用語辞典

Date: Tue, 24 Feb 1998 20:50:28 +0900
From: 投野由紀夫<東京学芸大学> <>
Reply-To:
To:

投野@学芸大です。

On Tue, 24 Feb 98 09:41:36 UT
"Akinori Natsume" <> wrote:

> 辞書学の用語や術語の辞典をご存知でしたら,お教え頂きたいのです.

Hartmann, R.R.K. & Gregory James, Dictionary of Lexicography.
(Routledge, GBR) ISBN 0-415-14143-5

がこの4月に出ます。草稿を見せてもらいましたが、おそらく terminology では
もっともハンディで使いやすいものだと思います。

*******************************
投野 由紀夫
東京学芸大学英語教育学研究室
email:
URL: http://www.u-gakugei.ac.jp/~tefldpt/tonolab/index-j.html
*******************************


4 INET GATE INR00102 98/02/25 00:05
題名:RE: 辞書学用語辞典

Date: Tue, 24 Feb 98 14:37:07 UT
From: "Akinori Natsume" <>
Reply-To:
To: ,
"投野由紀夫<東京学
芸大学>" <>

投野先生,
早速,貴重な情報をどうも有り難うございました.

夏目 和子


3 INET GATE INS00104 98/02/25 01:02
題名:RE:Gage Canadian Dictionary

Date: Wed, 25 Feb 1998 00:54:00 +0900
From: 斎藤弘子 <>
Reply-To:
To:

Gage Canadian Dictionary に関して:
>さすがに,1983年のものはリストになく,上のものにしたわけですが,言及されてる
>ものは「昨年」とありますから違う種類のもので1997年版があるのでしょうか。
出版年は1997年となっていますが、実際に売り出されたのは96年秋のよ
うです。これは1983年版を更に増補したもので、140,000 entries となっ
ています。1744pages, $29.95, ISBN 0-7715-7399-5 です。

同時期に初めて出版された ITP Nelson Canadian Dictionary of the English
Language もほぼ同じページ数、$33.95, ISBN 0-17-606591-1 です。
(これはThe American Heritage High School Dictionary を元にしています。

この二冊の辞書を比較した、かなり詳しく面白い書評があります:
Jack Chambers: "Two new dictionaries proclaim Canadian pedigrees"
in Books in Canada, Vol.26 No.2 (March 1997).

斎藤弘子


10 INET GATE WID00101 98/02/25 09:34
題名:RE^4:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

村田先生,書き込みありがとうございます。


>[D][S]や[A][P]などの記号の意味をなんでも知らなければとなると教師は大変です.
>文学についてもたいていのことは知らないととなりますので,限度があるでしょうね

>説明を読めばわかる力をつけておくということでしょうか.即答できなくてもいいの

>すから.

私は個人的には,こういった目新しい記号類を使わないで記述してゆくのが今
後の方向ではないかと考えております。もちろんスペース的には不利なのです
が。LDOCEの進化を見れば,納得が行くと思いますが,それにしてもOALDはう
まいですね。


>すっかり遅れてしまって,いまさっきやっと加入しました.
>今日より前のメールを読む手はありますでしょうか.
>お教え下さい.

お待ちしておりました。(^_^) 下記をご覧戴ければ幸いです。

08:52 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


9 INET GATE WID00101 98/02/25 09:33
題名:RE:ありがたい語源

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

加藤君,書き込みありがとうございます。

>今後も参加していこうと考えています。私は、島根大学教育学部英
>語研究室の1回生で、井上先生の授業も受けています。

いつもお世話になってます。(^_^;)


> 私が今主に使っている辞書は「リーダーズ英和辞典」ですが、こ
>れも語源が示してあるのでたいへん役立っています。しかもこちら
>のほうは、ライトハウスがごく一部の語源を扱っていないのに比べ
>て、ほとんどの語源を示してくれています。

『リーダーズ』と『ライトハウス』は少なくともひとりの学生が語学的興味を引き起こ
すのに貢献したわけですね。(^_^)


> 私にとって語源は今や欠かせない情報であり、どんな単語をひく
>にも必ず語源を調べています。しかし、語源を載せている辞書はま
>だあまりないのが残念です。中学生・高校生の中にも、私が少し紹

語源をあげる辞書ですが,中辞典以上のものであればだいたいのっていると思います
よ。

英英辞典では,村田先生があげられているUEDもそうですが,下記のものも語源の記述
では定評があります。

Webster's New World College Dictionary. 3rd edition, 1995 Updated. (19883,
19943r, 19953r) Macmillan. [WNWD3r]〔項目17万以上; 類義語欄, 語法注記あり; 語
源解説は定評がある; 1995年改定版よりMacmillan社に移行; student版あり; 電子辞書
あり〕
※今はもっと新しいimpressionがでているようです。

各種辞書の一覧は,下記のものを参照下さい。
○主要参考文献一覧表〔授業でも配っています>加藤君〕
http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/

08:35 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


8 INET GATE INS00102 98/02/25 09:34
題名:RE:辞書学用語辞典

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

夏目 様,書き込みありがとうございます。

>Lexicographyを学び始めたところの,社会人学生の夏目と申します.
>
>辞書学の用語や術語の辞典をご存知でしたら,お教え頂きたいのです.
>用語や術語と思われるphraseに出会った時,今は主として,
>木原研三・加藤知巳訳『辞書学:その原理と実際』
>(R. R. K. Hartmann. 1984 Lexicography: Principles and Practic
>e)の,
>巻末の術語索引を参照しています.

投野先生からのレスがついてよかったですね。これからも書き込み宜しくお願
いします。

09:12 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


7 INET GATE INS00102 98/02/25 09:34
題名:RE^2:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

関山 様:

書き込みありがとうございます。

> 結局のところ,その「プラスα」の情報を,ユーザがどうとらえるかにかかってく
>るのかもしれません。「+α」の情報でも,先生がおっしゃるように,ユーザが読ん
>で「面白い」とか「得した」と感じれば,そういう人にとっては,その情報はもはや
>「α」でなく,「必要な情報」になっているのでしょう。

そうですね,かといってすべての辞書がそのαであふれる必要はなくて,結局
は用途次第だと思うのです。コンサイスのようなαを極力減らして電車で立っ
たまま使える辞書も必要ですし,机でじっくり勉強するときは学習辞典や,場
合によっては大辞典でということになるのだと思います。


> 実は,学部の卒論(というよりレポートのようなものですが(^^;)で辞書指導の実
>態を調べたことがあるのですが,その際に(サンプル数が少ないので実際の論文では
>使わなかったのですが)このような記号に関して,先生方(高校現場の)や学生への
>知名度を調べてみたことがあります。C/Uに関しては,(学生はともかく),先生方
>はほとんどご存じでした。ただ,A/PやD/S(←これは,今のところ,おそらく「ジー
>ニアス」系列特有の記号なので,調査という点では不適切だったと思いますが)は壊
>滅的で,ほとんどご存じなかったです。

興味深い調査結果をありがとうございます。

> あと,これとは関係ないのですが,語義を並列する際のセミコロンとカンマの区別
>とか,語義や選択制限の記述における,入れ替え可能を示す[ ]と省略可能を示す
>(  )の区別なども知られていないようです(これらは,辞書のブランドを問わず
>,"普遍的"な約束事だと思うのですが…)。これも調べてみると面白いかも,と思っ
>ています。

じっさいのところ,セミコロンと,コンマの使い分けに注意が行くようになれ
ば,辞書を使いこなす上で第一段階を通過したといえるのではないでしょう
か。(^_^)

08:48 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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6 INET GATE INS00104 98/02/25 09:34
題名:RE:辞書の「使い方説明」について

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

関山様,

> 先ほど井上先生がおっしゃった辞書指導とも関連するのですが,学生サイドから感
>じている素朴な疑問に,辞書の冒頭にある「はしがき」や「この辞書の使い方」の内
>容と,その辞書の対象ユーザ層とのズレ(?)があります。素人考えかもしれませんが
>,これらの内容は,いわゆる辞書の「取扱説明書」にあたるものなので,例えば,子
>供向けの玩具の説明書が平易な言葉で書かれているのと同様に,初学者むけ辞書の「
>はしがき」や「使い方」は専門用語を極力廃して,初学者にも分かりやすい内容であ
>ったら,と思うのですが…。具体的には,高校生に語りかけるような文体で書かれて
>いる,「フェイバリット英和辞典」のはしがきとか,辞書に収録されている情報の内
>容を,ステップごとに分かりやすく書いている「ニュープロシード英和辞典」の使い
>方説明などはとても分かりやすいと思います。
> 説明書が分かりやすく,読みやすければ,目を通す人も増え,様々な約束事も頭に
>入れてもらえるのでは,と思っています。それにしても,辞書の冒頭の説明書きは,
>どれぐらいの人が熟読されているのでしょうか?

おっしゃるとおりです。日本の学習辞典界もいろいろ努力してきてますね。た
だ,個人的には,辞書をつくる側は,「凡例は読まれないもの」というのを想
定してつくらないと使いにくい辞典になってしまうと思います。一般のユーザ
ーからみれば保険約款とたいして違いはないでしょうから。


09:06 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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5 INET GATE INS00104 98/02/25 09:34
題名:lexicographer送信時にお願い

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

各位

 日ごろはlexicographer MLをご愛顧いただきまして,ありがとうございます。

 本日はちょっとしたお願いなのですが,ML送信時,送り先を指定するときに,
lexicographer宛のアドレスだけ残して,私のメールアドレスも自動で入っているよう
でしたら,それを削除してから送信していただきたいのです。そうしませんと,私のも
とに2重に同じメールが送られてくることになります。

宜しくお願い申し上げます。
今朝,19通ものメールにおののいてしまった井上より。(^_^;)

08:29 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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4 INET GATE INS00103 98/02/25 09:34
題名:[lex]RE:LDOCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:32:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

福島様,書き込みありがとうございます。

>Longman Dictionary of Contemporary English がどうしてLDCEと
>なったのか誰かご存知でしょうか。
>それとも、私の全くの勘違いでLDCEとは違う辞書を指している
>のでしょうか。

LDOCEが初めてでたころ,1978ころでしょうか,私はまだ学生でしたので,その方面の
文献をそれほど見ておりませんので,あまり確かなことはわかりませんが,

>Longman Dictionary of Contemporary English を省略したときに、
>LDOCE とする場合と LDCE とする場合があるようです。
>後者のほうは、英語教育関係の雑誌で見たのですが、私には

とおっしゃっていますように,大修館の『英語教育』「Question Box」欄で見たことが
あります。研究社出版の『英語基本動詞辞典』などはスペースの関係かLDという略称を
使っています。でも,Longmanが公認している正式な略称はLDOCEなんだと思います。

どなたかお詳しい方,宜しくお願いします。

08:23 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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3 INET GATE INS00102 98/02/25 09:34
題名:RE^2:辞書学用語辞典

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

投野先生,書き込みありがとうございます。

>Hartmann, R.R.K. & Gregory James, Dictionary of Lexicography.
> (Routledge, GBR) ISBN 0-415-14143-5
>
>がこの4月に出ます。草稿を見せてもらいましたが、おそらく terminology では
>もっともハンディで使いやすいものだと思います。

投野先生,貴重な最新情報をありがとうございます。さすがに,Hartmann氏と
ご親交が厚いだけに速いですね。(^_^)

09:13 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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2 INET GATE INS00102 98/02/25 09:34
題名:RE^2:Gage Canadian Dictionary

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

齊藤 弘子 様:

>Gage Canadian Dictionary に関して:
>>さすがに,1983年のものはリストになく,上のものにしたわけですが,言及されてる
>>ものは「昨年」とありますから違う種類のもので1997年版があるのでしょうか。
>出版年は1997年となっていますが、実際に売り出されたのは96年秋のよ
>うです。これは1983年版を更に増補したもので、140,000 entries となっ
>ています。1744pages, $29.95, ISBN 0-7715-7399-5 です。

なるほど。貴重な情報ありがとうございます。それにしても,値段が三倍に跳
ね上がってますが,内容的にも三倍になっているのでしょうか。(^_^;)

>同時期に初めて出版された ITP Nelson Canadian Dictionary of the English
> Language もほぼ同じページ数、$33.95, ISBN 0-17-606591-1 です。
>(これはThe American Heritage High School Dictionary を元にしています。
>)

再び,貴重な情報をありがとうございます。

>この二冊の辞書を比較した、かなり詳しく面白い書評があります:
> Jack Chambers: "Two new dictionaries proclaim Canadian pedigrees"
> in Books in Canada, Vol.26 No.2 (March 1997).

Books in Candaというのが書名ですね。ありがとうございました。<m()m>

09:26 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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1 INET GATE INS00102 98/02/25 09:59
題名:WNWDの電子辞書版?

Date: Wed, 25 Feb 1998 09:57:00 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

井上先生,
>
> Webster's New World College Dictionary. 3rd edition, 1995 Updated. (19883,
> 19943r, 19953r) Macmillan. [WNWD3r]〔項目17万以上; 類義語欄, 語法注記あり; 語
> 源解説は定評がある; 1995年改定版よりMacmillan社に移行; student版あり; 電子辞書> あり〕
> ※今はもっと新しいimpressionがでているようです。

 些末な質問で恐縮ですが,WNWDの電子辞書版の詳細(出版元,必要な環境,価格,
入手経路?等)教えていただけますでしょうか? RHD, AHD, MWCDのCD-ROM版は丸善
等で手に入るのですが,WNWDだけは日本では(名古屋はもちろん,東京,大阪,京都
の紀伊国屋,丸善,等にも)見あたらず,アメリカへ留学中の知人に頼んでアメリカ
の書店を探してもらい,アメリカで売られていたもの(Zane Publishingというところ
から出ている,$18のもの)を購入してもらいました。ただ,使い勝手があまりよく
ないので,日本で別のメーカーからのが売られていれば,ぜひ手に入れたい,と思う
のですが…。
 WNWDの語源欄,私も重宝しています。類書にくらべて,語源記述に比較的スペース
を割いていることもあり,細かな記号などの約束事があまりなく,歴史言語学が素人
の私でもなじみやすいです。初出年が(OEDやMWCDのように年号をピンポイントしな
くても,RHDふうにいつごろ,という幅を持たせた記述でもいいので)記載されてい
れば申し分ないのですが…。

---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---
SEKIYAMA, Kenji
Graduate School of English Aichi Shukutoku University

E-mail:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

"Sociolinguistics is NOT sociolinguistics, but sociolinguistics is linguistics"
(William Labov)
---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---


1 INET GATE INS00102 98/02/25 10:37
題名:RE:WNWDの電子辞書版?

Date: Wed, 25 Feb 1998 10:36:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

関山 様:

> 些末な質問で恐縮ですが,WNWDの電子辞書版の詳細(出版元,必要な環境,価格,
>入手経路?等)教えていただけますでしょうか? RHD, AHD, MWCDのCD-ROM版は丸善

私の持っているものは,

Webster's New World Dictionary, Third College Edition. (with the
American CONCISE ENCYCLOPEDIA) ZANE publishing.

です。

入手経路は,はっきり覚えていませんが,おそらく当時メーリングリストで通
販をやっていたI.K.O.〔赤野先生に紹介していただきました〕で購入したので
はないかと思います。秋葉原のDOS/Vパラダイスでも見たような気がします
が。

>等で手に入るのですが,WNWDだけは日本では(名古屋はもちろん,東京,大阪,京都
>の紀伊国屋,丸善,等にも)見あたらず,アメリカへ留学中の知人に頼んでアメリカ
>の書店を探してもらい,アメリカで売られていたもの(Zane Publishingというところ

すごい情熱ですね。関山さんと同じもののようです。

>から出ている,$18のもの)を購入してもらいました。ただ,使い勝手があまりよく
>ないので,日本で別のメーカーからのが売られていれば,ぜひ手に入れたい,と思う
>のですが…。

別のメーカーのものは知りません。確かに,使い勝手は悪く,見出し語からの
検索しかできません。電子化した意味があまり感じられませんね。

10:22 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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1 INET GATE INQ00102 98/02/25 10:45
題名:祝:辞書学ML登録者数100人達成!!

Date: Wed, 25 Feb 1998 10:43:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

各位

皆様のご支援をもちまして,辞書学MLの登録者数が100人に達しました。お礼
申し上げます。よりよいMLにしてゆくため,努力してまいる所存ではございま
すが,皆様の相変わらずのご支援,ならびに活発な議論を宜しくお願い申し上
げます。<m()m>

10:42 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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1 INET GATE INS00102 98/02/25 13:41
題名:RE:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 13:50:02 +0900
From: TERAMOTO Mamoru <>
Reply-To:
To:

寺本@三省堂です。いつも興味深く拝見しています。

>...つまり,辞書指導が必要になってきます。教室で辞書指導と
いう名目で改まった授業はしなくても,折を見ていろいろな辞書
の使い方を示してくれる教師に出会った生徒は運がいいと思いま
す。
>あっ,そうかそういうふうに使うのかとか,そんな使い方もあ
ったのかといったことを感じさせる必要があると思います。
>教師の側が辞書指導なんて受けたことないので,どのような指
導をしていいのか,あるいは教師自身が辞書の使い方をよく分か
っていないという場合も案外多いのではないでしょうか。...

これについて、中高生への(英語)辞書指導についての情報をひ
とつ紹介させていただきます。
ELEC同友会(会長:伊藤元雄)の実践研究部会「辞書指導執
筆グループ」(代表:本多敏幸)による、「辞書指導のためのワ
ークシート集」が98年末ころに数研出版から上梓されるそうです
。正式な書名や価格など詳細は未定です。
このグループは、とりわけ中・高連携を意識した辞書指導を研究
しているようです。メンバーも中学校・高等学校の現役教師10余
名で構成されています。

ELEC同友会事務局の連絡先は、03-3920-7677(古川方)。

--
(株)三省堂 外国語辞書出版部
寺本 衛 (TERAMOTO Mamoru)
東京都千代田区三崎町2-22-14
tel: 03-3230-9457 / fax: 03-3230-9547
e-mail:


2 INET GATE INR00103 98/02/25 18:23
題名:[lex]RE:LDOCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 18:24:30 +0900
From: "NISHIMURA Tadamasa" <>
Reply-To:
To: <>

西村 公正(tadamasa) と申します。

LDOCE の acronym は、この辞書の third edition 自身が "Preface"
で " In consequence of new initiatives on coverage, the new LDOCE
is about one-fifth larger than its predecessor." と使っています。

たしか Longman 社のパンフレットに LDOCE の発音を
[eld /caught の母音/ s] (この母音のところに強勢)
としていたのを記憶していますが、残念ながら証拠物件
が見当たりません。




5 INET GATE INR00102 98/02/25 22:21
題名:RE: RE^2:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 22:18:02 +0900
From: "鷹家秀史" <>
Reply-To: "鷹家秀史" <>
To: <>


岡山の鷹家秀史です。

>[D][S]や[A][P]などの記号の意味をなんでも知らなければとなると教師は大変で
す.
>文学についてもたいていのことは知らないととなりますので,限度があるでしょう
ね.
>説明を読めばわかる力をつけておくということでしょうか.即答できなくてもいい
のです
>から

つい最近、英語教師としての研修から帰ったばかりなのですが、現場の教師が辞書の
約束事を知らなかったり、英語の知識が少なかったりするのは、1)大学時代に指導
者の巡り合わなかった(現場教師へのアンケートもよいですが、大学で最低限どのよ
うなことが英語教師志望者に指導されているか調査してみるのも面白いはずです)
2)在職者の研修の機会がほとんどなく、頑張っている人はほとんどが手弁当で研修
を続けている人、という事情があるのではないでしょうか?

多くの場合不幸にも辞書の仕組みについて学ぶ機会がなかったのです。やや現場教師
の立場を弁解しすぎているかも知れませんが。


4 INET GATE INR00101 98/02/25 22:21
題名:[lex]RE^2:LDOCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 22:05:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

西村先生,書き込みありがとうございます。

>LDOCE の acronym は、この辞書の third edition 自身が "Preface"
>で " In consequence of new initiatives on coverage, the new LDOCE
>is about one-fifth larger than its predecessor." と使っています。
>
> たしか Longman 社のパンフレットに LDOCE の発音を
> [eld /caught の母音/ s] (この母音のところに強勢)
>としていたのを記憶していますが、残念ながら証拠物件
>が見当たりません。

確かに,辞書本体にLDOCEの略称が現われたのは三版からですよね。実は,初
版が出て少ししたころだったか,はっきり覚えていないのですが,桐原かどこ
かから,LDOCEの基本2000語を使った(?)本が出ましたが,その名前が確か『エ
ルドス…』だったような気がします。つまり,そのころからしかるべきところ
ではその略称が使われていたのではないでしょうか。どなたかこの本をご存じ
ないでしょうか。私も買ったのですが,今大学においてますのでわかりませ
ん。

21:56 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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3 INET GATE INR00104 98/02/25 22:31
題名:LDOCE & CIDE

Date: Wed, 25 Feb 1998 22:29:00 +0900
From: 磐崎 弘貞 <>
Reply-To:
To:

> 確かに,辞書本体にLDOCEの略称が現われたのは三版からですよね。実は,初
> 版が出て少ししたころだったか,はっきり覚えていないのですが,桐原かどこ
> かから,LDOCEの基本2000語を使った(?)本が出ましたが,その名前が確か『エ
> ルドス…』だったような気がします。つまり,そのころからしかるべきところ

そうですね、確かエルドスだったと思います。金子稔先生も、
出版当初からエルドスと呼んでいました。通常ならば前置詞を
はずしてLDCEでいいんでしょうが、やはり、「エルディー
シーディー」では語呂が悪く、母音を入れて「エルドス」に
したものと思われます。

ちなみに、Cambridge International Dictionary of English
はCIDEと略しますが、「サイド」ではなく、「サイディ」
と読みます。COBUILD English Dictionary 2nd ed.は、編集部
ではCOBUILD e2(イートゥー)と呼んでいましたが、こちらは
あまり流布していないようです。

磐崎弘貞


2 INET GATE INR00101 98/02/25 22:47
題名:Re: [lex]RE^2:LDOCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 22:48:38 +0900
From: Takashi Oe <>
Reply-To:
To:

出版社に勤務するものです。
辞書学にはまったくの門外漢ですが、
さまざまなメールを興味深く拝見させていただいております。

井上 永幸 先生 wrote:
> 確かに,辞書本体にLDOCEの略称が現われたのは三版からですよね。実は,初
> 版が出て少ししたころだったか,はっきり覚えていないのですが,桐原かどこ
> かから,LDOCEの基本2000語を使った(?)本が出ましたが,その名前が確か『エ
> ルドス…』だったような気がします。つまり,そのころからしかるべきところ
> ではその略称が使われていたのではないでしょうか。どなたかこの本をご存じ
> ないでしょうか。私も買ったのですが,今大学においてますのでわかりませ
> ん。

私の手許で確認できたのは以下のものです。ご参考までに。

『ロングマン エルドス2000活用英単語<新装版>』
LONGMAN LDOCE 2000 ACTIVE WORDS
桐原書店 
1981年5月20日初版発行
1993年1月20日新装版第1刷発行
ISBN4-342-10020-7


--

大江 孝 <>
株式会社アルク 英語企画開発部


1 INET GATE INR00104 98/02/25 22:57
題名:RE:LDOCE & LDCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 22:55:00 +0900
From: 南出 康世 <>
Reply-To:
To:

大阪女子大学の南出です。

私が1987年のINTERLEXに参加したときは、ロングマンの社員もセミ
ナーの講師もLDOCE(エルドス)と言っていました。それ以前のことは分
かりませんが、初版(1978)の次の年にロングマンから出たワークブ
ックの書名も Learning with LDOCEですので、当初からLDOCEを使って
いたようです。ただ当初は今日ほどLDOCEが浸透していなかったのではな
いかという気がしてきたので、初版の書評を調べてみました。Bauer(1980),
Cottle (1979), Jain (1978),Yorkey (1979) はLDOCEを、Kelly (1979)
はL.D.O.C.E.を、Jackson (1978) はLDCEを使っていました。その後の海外
の論文で、L.D.O.C.E.とLDCEを見た記憶がありますが、井上先生、西村先生
がご指摘の通り(当初から現在まで)LDOCEが最も普通と考えられます。
日本では寺澤芳雄先生が初版の書評(『学燈』75巻9号)でLDOCEを
使っておられます。その後のことは分かりません。ご存知の方よろしくお願
いします。
2月25日 南出康世
_____________________________________________________
Kosei Minamide
3-46-401 Nakano-Cho Ikoma-Shi
Nara-Ken 630-0267 Japan
Telephone & Fax: 81-(0)7437-5-7050
e-mail: VYB07031@ niftyserve.or.jp
______________________________________________________


9 INET GATE INR00100 98/02/25 23:22
題名:RE^4:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 23:20:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

鷹家先生,

>多くの場合不幸にも辞書の仕組みについて学ぶ機会がなかったのです。やや現場教師
>の立場を弁解しすぎているかも知れませんが。

大学での辞書指導が肝心ということですね。肝に銘じておきます。(^_^;)

23:07 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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7 INET GATE INR00104 98/02/25 23:22
題名:RE^2:[lex]RE^2:LDOCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 23:20:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

大江様,

>私の手許で確認できたのは以下のものです。ご参考までに。
>
>『ロングマン エルドス2000活用英単語<新装版>』
>LONGMAN LDOCE 2000 ACTIVE WORDS
>桐原書店 
>1981年5月20日初版発行
>1993年1月20日新装版第1刷発行
>ISBN4-342-10020-7

これですこれです。わざわざお調べいただき恐縮です。LDOCEの初版は1978で
したから,やはり,初版の後だったんですね。私は,学生の時にこの書名を見
て,最初何のことかと思いましたが,「ふーん,こう読むんだ」と納得したも
のです。(^_^)

アルクといえば,むかし『英語の辞書』というカタログ本がでました。一度改
訂版も出ましたが,その後はでていません。あれはよかったですよ。両方もち
ろん買いました。あれで,辞書に対する興味が倍増したものです。もうああい
った本の企画はないのですか?

23:11 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
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3 INET GATE INR00102 98/02/25 23:22
題名:RE^2:LDOCE & LDCE

Date: Wed, 25 Feb 1998 23:20:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

南出先生,

>私が1987年のINTERLEXに参加したときは、ロングマンの社員もセミ
>ナーの講師もLDOCE(エルドス)と言っていました。それ以前のことは分

これで決まりですね。(^_^)

>かりませんが、初版(1978)の次の年にロングマンから出たワークブ
>ックの書名も Learning with LDOCEですので、当初からLDOCEを使って

ああ,これなら私ももっています。確かにそうなっていますね。

>いたようです。ただ当初は今日ほどLDOCEが浸透していなかったのではな
>いかという気がしてきたので、初版の書評を調べてみました。Bauer(1980),
> Cottle (1979), Jain (1978),Yorkey (1979) はLDOCEを、Kelly (1979)
>はL.D.O.C.E.を、Jackson (1978) はLDCEを使っていました。その後の海外
>の論文で、L.D.O.C.E.とLDCEを見た記憶がありますが、井上先生、西村先生
>がご指摘の通り(当初から現在まで)LDOCEが最も普通と考えられます。
>日本では寺澤芳雄先生が初版の書評(『学燈』75巻9号)でLDOCEを
>使っておられます。その後のことは分かりません。ご存知の方よろしくお願
>いします。

恐れ入りました。でも,海外でも当初はLDCEもあったのですねぇ。勉強になり
ました。ありがとうございました。<m()m>

23:15 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INR00101 98/02/25 23:23
題名:RE:LDOCE & CIDE

Date: Wed, 25 Feb 1998 23:20:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

磐崎先生,

>と読みます。COBUILD English Dictionary 2nd ed.は、編集部
>ではCOBUILD e2(イートゥー)と呼んでいましたが、こちらは
>あまり流布していないようです。

おーっ,これはまた最新情報を,ありがとうございます。<m()m>

23:09 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


6 INET GATE INR00102 98/02/25 23:45
題名:RE^2:辞書の使い勝手…

Date: Wed, 25 Feb 1998 23:42:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

寺本様:

>これについて、中高生への(英語)辞書指導についての情報をひ
>とつ紹介させていただきます。
>ELEC同友会(会長:伊藤元雄)の実践研究部会「辞書指導執
>筆グループ」(代表:本多敏幸)による、「辞書指導のためのワ
>ークシート集」が98年末ころに数研出版から上梓されるそうです
>。正式な書名や価格など詳細は未定です。
>このグループは、とりわけ中・高連携を意識した辞書指導を研究
>しているようです。メンバーも中学校・高等学校の現役教師10余
>名で構成されています。
>
>ELEC同友会事務局の連絡先は、03-3920-7677(古川方)。

なるほど,すでにそういう動きもあるのですね。今年の年末が楽しみですね。
数研出版というと,小冊子に赤野先生とかが辞書指導の記事を出されていまし
たが,関係おありなのかな?

23:36 (水) 02/25/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


3 INET GATE INR00100 98/02/26 01:33
題名:Re: RE^2:[lex]RE^2:LDOCE

Date: Thu, 26 Feb 1998 01:33:47 +0900
From: Takashi Oe <>
Reply-To:
To:

井上 永幸 先生

先ほどのメールで、監修・編著者の方のお名前を
書き漏らしてしまいました。正しくは以下の通りとなります。

> >『ロングマン エルドス2000活用英単語<新装版>』
> >LONGMAN LDOCE 2000 ACTIVE WORDS
監修:稲村松雄
編著:名和雄次郎
> >桐原書店 
> >1981年5月20日初版発行
> >1993年1月20日新装版第1刷発行
> >ISBN4-342-10020-7

関係者の皆様、大変失礼いたしました。

#また、私のメールがらみで2通エラーが発生してしまったようで
#申し訳ありませんでした。あわせてお詫び申し上げます。
#Mac用 Netscape のメールボックスの、「返信」機能を利用したのですが、
#これがまずかったのでしょうか?


井上 永幸 先生wrote:
> アルクといえば,むかし『英語の辞書』というカタログ本がでました。一度改
> 訂版も出ましたが,その後はでていません。あれはよかったですよ。両方もち
> ろん買いました。あれで,辞書に対する興味が倍増したものです。

大変恐縮です。
昭和54年(収録册数 275册)、55年(同 436册)、58年(同 550册)
の3度に渡ってムックの形で出版させていただきました。
(いずれも私の入社以前のことで、実は私自身も自前で購入してました…… (^^;)

> もうああいった本の企画はないのですか?

当時に比べ、現在の「英語の辞書」をとりまく環境はかなり様変わりしている
ようですので、同じフォーマットが効果的かどうか、若干検討の余地がありそうです。

ただ、機会があれば、ぜひ取り組んでみたいものです。(^_^)


--

大江 孝 <>
株式会社アルク 英語企画開発部


17 INET GATE INP00103 98/02/26 08:18
題名:[lex]RE^4:LDOCE

Date: Thu, 26 Feb 1998 08:17:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

大江様

>#また、私のメールがらみで2通エラーが発生してしまったようで
>#申し訳ありませんでした。あわせてお詫び申し上げます。
>#Mac用 Netscape のメールボックスの、「返信」機能を利用したのですが、
>#これがまずかったのでしょうか?

私のところでもエラーが頻発しているのですが,これはてっきりニフティー絡
みのものと思っておりましたが〔ニフティーご利用の方は「お知らせ」でご存
じと思います〕,私のところのサーバー絡みかもしれません。

実は,現在add-onの試験運用をしてまして,そちらの方の不具合かもしれませ
ん。ご迷惑をおかけしますが,しばらくお待ちください。

>大変恐縮です。
>昭和54年(収録册数 275册)、55年(同 436册)、58年(同 550册)
>の3度に渡ってムックの形で出版させていただきました。
>(いずれも私の入社以前のことで、実は私自身も自前で購入してました…… (^^;)

今私の手許にあるのは,275冊版,436冊版です。550冊版もでていたのです
ね。大掃除のたびに,捨てられずに今でも本棚にあります。(^_^;)


>当時に比べ、現在の「英語の辞書」をとりまく環境はかなり様変わりしている
>ようですので、同じフォーマットが効果的かどうか、若干検討の余地がありそうです

>
>ただ、機会があれば、ぜひ取り組んでみたいものです。(^_^)

楽しみにしております。ここに参加しておられる方々も同様と思います。

08:11 (木) 02/26/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


16 INET GATE INS00104 98/02/26 09:20
題名:辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 09:18:00 +0900
From: 正保 富三 <>
Reply-To:
To:

竜谷大学の正保です。

井上先生、いつも興味深く拝見しています。

次の本の広告を見たのですが、くわしい内容を知りたく思います。
どなたかご存知の方、知らせて頂けないでしょうか。

Berg, Donna Lee: A Guide to the Oxford English Dictionary;
The Essential Companion and User's Guide. x+206p. OUP. 1993.

それから井上先生、辞書学MLの登録者数が100人に達したとのこと、
おめでとうございます。しかし、発言一つずつに洩れなくコメント
されるのはたいへんだと思います。とくに入試などで忙しいときも
あるわけですし。コメントは mailing list の参加者に任せられては
いかがでしょうか。

正保 富三


15 INET GATE INS00104 98/02/26 09:20
題名:『世界の辞書』

Date: Thu, 26 Feb 1998 09:19:00 +0900
From: 正保 富三 <>
Reply-To:
To:

これは情報としては古いですし、知っておられる方も多いでしょうが、
いちおう書いておきます。

研究社 『世界の辞書』竹林滋・千野栄一・東信行 編 1992.
559pp.

日本語を含めて世界の30あまりの言語の辞書のことを書いてある、
いろんな辞書の紹介だけでなく、辞書に関する考え方などを含んだ
本です。英語の辞書のことも英国の辞書・米国の辞書・英和辞典・
和英辞典と分けて、120ページにわたって書かれています。
Longman Dictionary of Contemporary English は第2版ですが、
(略称 LDCE)と出ています。

正保 富三


14 INET GATE WID00100 98/02/26 09:53
題名:Re: [lex]RE^2:LDOCE

Date: Thu, 26 Feb 1998 09:50:32 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

井上先生,

関山@愛知淑徳大院生 です。

> 確かに,辞書本体にLDOCEの略称が現われたのは三版からですよね。実は,初
> 版が出て少ししたころだったか,はっきり覚えていないのですが,桐原かどこ
> かから,LDOCEの基本2000語を使った(?)本が出ましたが,その名前が確か『エ
> ルドス…』だったような気がします。つまり,そのころからしかるべきところ
> ではその略称が使われていたのではないでしょうか。どなたかこの本をご存じ
> ないでしょうか。私も買ったのですが,今大学においてますのでわかりませ
> ん。

 私も持っていますが,先生と逆で,今家においてますので(^^)。たしか,書名は「
エルドス活用英単語2000」で,LDOCE 2000 なんとか,という英文タイトルもついて
いたと思います(ここでは「LDOCE」が使われています)。内容は,LDOCEの初版をも
とにしている(アルファベット数字の組み合わせの独特な文型表記も踏襲しています
)のではないでしょうか。LDOCEの統制語彙約2000語が見出し語になっていて,その
語義が英英和形式(LDOCEから抜粋した語義と,それを日本語に翻訳したものが並べ
てある)になっていたと思います。私がこれを買ったのは,1989or90ぐらいだったと
思いますが,当時はもうLDOCE2が出ていたため,「エルドス基本英単語…」の独特の
文型表記には戸惑った記憶があります。
 それ以降,LDOCE本体の改訂にあわせて,「活用英単語」も改訂版は出ているので
しょうか? どなたかご教示下されば幸いです。

---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---
SEKIYAMA, Kenji
Graduate School of English Aichi Shukutoku University

E-mail:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

"Sociolinguistics is NOT sociolinguistics, but sociolinguistics is linguistics"
(William Labov)
---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---


13 INET GATE WID00104 98/02/26 10:39
題名:Re: 辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 10:20:24 +0900
From: GOTOO Hitosi <>
Reply-To:
To:

後藤@東北大です.

正保 富三 wrote:

> 次の本の広告を見たのですが、くわしい内容を知りたく思います。
> どなたかご存知の方、知らせて頂けないでしょうか。
> Berg, Donna Lee: A Guide to the Oxford English Dictionary;
> The Essential Companion and User's Guide. x+206p. OUP. 1993.

手許にあります.Subjectに「辞書の情報求む」とありますが,これ自体は辞書
ではありません.一言で言えば,OEDの解説を理解するためのガイドブックと
いうことになるでしょうか.Forewardを引用すれば,"This book is written
with
the hope that it will relieve the anxieties of the novice reader and
perhaps enlarge the experienced user's understanding of the Dictionary."

また,Acknoledgementsには"... is the result of a fortuitous convergence
of interests -- a fascination on my part with the Oxford English
Dcictionary
and the desire of the Oxford University Press to provide modern readers
with a
reference book which would combine technical and historical information
about
the Dicitonary in a convenient format."とあります.

第一部では約80ページにわたって,OEDのページのコピーを掲げながら,この記
載は
このように理解するのだ,ということがかなり具体的に説明してあります.

目次の一部を挙げると:

Part I: A User's Guide to the OED
DICTIONARY BASICS
What is the OED?
Publishing history
The scope of the OED
以下3項目略
MAIN ENTRIES
What is a main entry?
Structure and content of a main entry
Headword section
1.Status symbol
2.Headword
3.Pronunciation
以下5項目略
Sense section
1.Status symbol
2.Sense number
3.Label
4.Definition and definiton note
以下3項目略
Special types of main entries
1.Letters of the alphabet
2.Initialisms, acronyms, and abbreviations
以下5項目略
CROSS-REFERENCE ENTRIES
2項目略

第二部は A Companion to the OED と題されているOED小事典(100ページ以上)が

主です.最初の方から見出し語をいくつかご紹介すると:
abbreviation, absolute, -ly, acronym, adaptation of, adopted
from/adoption of,
affix. ほかにdatabase, etymology, philology, typographyなどもあり,
Murrey,
Burchfield はもちろん,Johnson, WebsterはじめOEDに関係した/影響を与えた
辞書
編集者の名前も収録され,解説されています.
また,OED年表もついています.


なお,このsubjectとは関係のないことですが,どなたかがどなたかの身内であ
るか
ないかということは個人情報であり,公開のメーリングリスト(しかも現在では
ログも公開されている)において第三者が話題にすべきことではないと,私は考
えます.

**************************************************************************

GOTOO Hitosi (Hitoshi Goto)


<URL:http://www.sal.tohoku.ac.jp/%7Egothit/>
Dept. of Linguistics, Fac.of Arts and Letters, Tohoku Univ., Sendai, JAPAN
Grammatici certant, et adhuc sub judice lis est.(Horatius, Ars Poetica 78)
Gramatikistoj disputas, kaj la afero ankorau~ restas en proceso.


11 INET GATE WID00104 98/02/26 11:15
題名:Guide to the OED

Date: Thu, 26 Feb 1998 10:48:31 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

> 次の本の広告を見たのですが、くわしい内容を知りたく思います。
> どなたかご存知の方、知らせて頂けないでしょうか。
> Berg, Donna Lee: A Guide to the Oxford English Dictionary;
> The Essential Companion and User's Guide. x+206p. OUP. 1993.

 私の手元に,類似のものがあります。Donna Lee Berg (1991) _A User's Guide to
the Oxford English Dictionary._という,本というよりは袋とじ(というのでしょ
うか)の,約70ページの小冊子で,OED on CD-ROMを購入した際に,必要なら以下の
ところ(後述)へ連絡してください,とあり,連絡したら無料で送っていただけまし
た。後藤先生が引用してくださった目次から判断すると,この小冊子は,"Berg,
Donna Lee: A Guide to the Oxford English Dictionary; The Essential Companion
and User's Guide. x+206p. OUP. 1993."の第一部のみを抜粋したもののようです。
ですから,OED小事典や年表は載っていません。でも,OEDのフォーマットや,引き方
を知るだけなら,この小冊子でも十分だと思います。

連絡先は
Janet Caldwell, Customer Service Manager
Electronic Publishing
Oxford University Press
Oxford
OX2 6DP

です。メールでも大丈夫だと思いますが,アドレスが手元にありません。すみません
m(__)m


7 INET GATE INR00102 98/02/26 12:37
題名:Re: 辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 12:36:45 +0900 (JST)
From: Nagayuki INOUE <>
Reply-To:
To:

正保先生,

> おめでとうございます。しかし、発言一つずつに洩れなくコメント
> されるのはたいへんだと思います。とくに入試などで忙しいときも
> あるわけですし。コメントは mailing list の参加者に任せられては
> いかがでしょうか。

MLの開始に当たって,軌道に乗るまではできるだけ率先して書き込みをと思って
やって参りました。でも,そういっていただくと,精神的にすごく楽になります。
ありがとうございます。必要な情報がある以外は,できるだけ発言を控えさせて
いただきます。まあ,ただ初めて発言された方にレスが一言もつかないとがっか
りされるでしょうし,そういった場合には,書かせていただきます。

Nagayuki Inoue <><>==
<> Shimane University, Japan==============


6 INET GATE INR00103 98/02/26 12:40
題名:Re[2]: 辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 12:39:49 +0900 (JST)
From: Nagayuki INOUE <>
Reply-To:
To:

後藤先生:

> なお,このsubjectとは関係のないことですが,どなたかがどなたかの身内であ
> るか
> ないかということは個人情報であり,公開のメーリングリスト(しかも現在では
> ログも公開されている)において第三者が話題にすべきことではないと,私は考
> えます.

おっしゃるとおりですね。不用意な発言でした。ご不快になられた方々もおられ
たことと存じますが,お詫び申し上げます。<m(_ _)m>

ご指摘ありがとうございました。

Nagayuki Inoue <><>==
<> Shimane University, Japan==============


4 INET GATE INR00101 98/02/26 12:47
題名:Re[3]: 辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 12:47:17 +0900 (JST)
From: Nagayuki INOUE <>
Reply-To:
To:

各位

下記でご指摘を受けた問題箇所をログから削除させていただきました。

> > なお,このsubjectとは関係のないことですが,どなたかがどなたかの身内であ
> > るか
> > ないかということは個人情報であり,公開のメーリングリスト(しかも現在では
> > ログも公開されている)において第三者が話題にすべきことではないと,私は考
> > えます.

井上永幸

Nagayuki Inoue <><>==
<> Shimane University, Japan==============


3 INET GATE INR00102 98/02/26 13:55
題名:RE: [lex]RE^4:LDOCE

Date: Thu, 26 Feb 1998 13:57:56 +0900
From: "Takahiro Wakao" <>
Reply-To:
To: <>


通信・放送機構の福島です。

LDOCE vs LDCE に関する私の質問に対していろいろな方から
ML上でご返事を頂きありがとうございました。
MLは、やはり、大きな知恵袋だと実感しました。

ありがとうございました。
今後もよろしくお願いします。

福島 孝博
Telecommunications Advancement Organization of Japan
通信・放送機構 渋谷上原リサーチセンター
Tel 03-5790-7065 Fax 03-5790-7066
Email {wakao,fukushima}@shibuya.tao.or.jp


1 INET GATE INR00102 98/02/26 14:19
題名:Re: [lex]RE:LDOCE

Date: Thu, 26 Feb 1998 14:20:18 +0900
From: Minoru MURATA <>
Reply-To:
To:

    LDOCEについて

村田年です.

"NISHIMURA Tadamasa" <> さんは書きました:
> 西村 公正(tadamasa) と申します。
>
> LDOCE の acronym は、この辞書の third edition 自身が "Preface"
> で " In consequence of new initiatives on coverage, the new LDOCE
> is about one-fifth larger than its predecessor." と使っています。
>
> たしか Longman 社のパンフレットに LDOCE の発音を
> [eld /caught の母音/ s] (この母音のところに強勢)
> としていたのを記憶していますが、残念ながら証拠物件
> が見当たりません。

(村田)
 LDOCEの初版が出たのが確か1978年の3月か4月頃で,7月か8月に
JACET夏期セミナーがありまして,監修の Quirk先生が主任講師でした.一
緒に食堂で列を作って並んでいるときに,いろいろとLDOCEについて聞いた
のですが,先生は細かいことはご存じなく,迷惑そうなお顔をされることも
ありました.
 記憶ははっきりしないのですが,確か先生も私も「えるどす」と呼んでい
たのではないかと思います.

 そのセミナーから帰って間もなく書き始めた,私の拙い論文は,初めから
最後まで,何の躊躇もなく,「LDCE」が何十回も使ってあります.ですから
1978年の段階で「LDCE」はすでに日本では一般に使われていたんだと思
います.

宮田幸一先生の「英語青年」でのご紹介が最初のものと思われます.
「革命的な英語辞典ーーLongman Dictionary of Contemporary English」
「英語青年」Vol.CXXIV, No. 8.1978.

村田勇三郎「語学書案内:Longman Dictionary of Contemporary English」
「英語教育」Vo.XXVII, No.10.1978.

 村田 年「Longman Dictionary of Contemporary English の語義記述の分
析」(「千葉大学教養部研究報告」B−12. 1979)

その後気がついたことは,海外ではもっぱら「LDOCE」だったということで,
私も慌てて「LDOCE」に乗り換えたわけです.今大学で,手元に何の資料もな
くて,わかりませんが,興味があったら,どの論文に初めて「LDOCE」が登場
したかは突き止められるでしょう.


1 INET GATE INR00103 98/02/26 16:08
題名:サーバー不具合

Date: Thu, 26 Feb 1998 16:06:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

どうも,メーリングリストの送り先のデータに理由は分かりませんが不都合な
文字が二度にわたって混入いたしまして,皆様にエラーメールが送信されてい
るかもしれません。もし今後も送信されるようでしたら,下記あてにお知らせ
下さい。



※村田先生書き込みをありがとうございます。私のところには3度とも届いて
おります。ご安心下さい。(^_^)

16:03 (木) 02/26/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


4 INET GATE INQ00100 98/02/26 17:42
題名:発言内容のログへの掲載について

Date: Thu, 26 Feb 1998 17:33:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

各位

 日ごろは活発なご議論をありがとうございます。

 さて,当MLでは,開設当初,まだ主に南出先生及び赤野先生に書き込みをい
ただいておりましたころ,お二人の先生に許可を得まして発言内容のログをフ
ッターに示しておりますサイトにて公開させていただいております。また,そ
の時点より,私の投稿しますメールのフッターにログは公開中であることを明
示するようにしてまいりました。今後も,同じ方針でゆきたいと存じますが,
現時点で,「ログ公開は予想していなかったので,特定の発言をログから削除
して欲しい」といったようなご希望がありましたら,下記までメールをいただ
ければ幸いです。

 また,ログの内容は原発言者にその著作権が存在しますので,引用の際はご
注意下さい。

17:25 (木) 02/26/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INP00102 98/02/26 21:29
題名:NC和英の誤植発見

Date: Thu, 26 Feb 1998 21:31:07 +0900
From: Atsuhiro Kato <>
Reply-To:
To:

井上先生,

NC和英第2版953ページの6番の中央の段で、"fufill"とありますが
"fulfill"の誤りだと思います。

井上先生wrote:

>辞書をつくる側は,「凡例は読まれないもの」というのを想
>定してつくらないと使いにくい辞典になってしまうと思います。
>一般のユーザーからみれば保険約款とたいして違いはないでしょ
>うから。

でも私は読みました。そこに「つづり字」の項を見るようにとあっ
たので今回の発見に至ったのです。少しは「一般のユーザー」より
進歩したでしょうか?いずれにせよ、このMLに刺激されて読んだの
ですから、先生に感謝しております。

---------+---------+---------+---------+---------+---------+
加藤豊裕(Atsuhiro Kato) 島根大学 教育学部 英語教育専修
E-mail :


1 INET GATE INP00101 98/02/26 22:01
題名:辞書の情報に感謝

Date: Thu, 26 Feb 1998 21:58:00 +0900
From: 正保 富三 <>
Reply-To:
To:

後藤さん、関山さん、さっそく教えて頂き、有難うございました。
すばやい対応に感心しました。そんなに高い本ではないので、
The Essential Companion and User's Guide のほうを買おうかと
思います。(私が見た日本の業者のは \4,270 だったけれど、
赤野先生が書いておられた best buy books で見ると $22.00 だった)


こんどは次の本についてご存知の方、教えて頂ければ幸いです。

The Oxford Dictionary and Usage Guide to the English Language
Maurice Waite (Editor) 04/96

さっきの私の書き込み(辞書の情報求む・ほか)が Delivery failure
で何度かもどってきましたが、ホストの方では何ともなかったでしょうか。

正保 富三


1 INET GATE INP00103 98/02/26 22:30
題名:RE:NC和英の誤植発見

Date: Thu, 26 Feb 1998 22:25:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

加藤君,書き込みありがとうございます。

>NC和英第2版953ページの6番の中央の段で、"fufill"とありますが
>"fulfill"の誤りだと思います。

たしかに。つづり字の説明の部分で,つづりを間違えていたのではしゃれにな
りませんね。ご指摘ありがとうございます。

このMLで,辞書の記述に関するメッセージ第1号ですね。

>>辞書をつくる側は,「凡例は読まれないもの」というのを想
>>定してつくらないと使いにくい辞典になってしまうと思います。
>>一般のユーザーからみれば保険約款とたいして違いはないでしょ
>>うから。
>
>でも私は読みました。そこに「つづり字」の項を見るようにとあっ
>たので今回の発見に至ったのです。少しは「一般のユーザー」より
>進歩したでしょうか?いずれにせよ、このMLに刺激されて読んだの
>ですから、先生に感謝しております。

「専門家」に一歩近づいたと思います。(^_^)v

22:16 (木) 02/26/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INP00100 98/02/26 22:38
題名:[LEX:業務]サーバーの不具合について

Date: Thu, 26 Feb 1998 22:35:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

正保先生,

> さっきの私の書き込み(辞書の情報求む・ほか)が Delivery failure
>で何度かもどってきましたが、ホストの方では何ともなかったでしょうか。

先にアップしました「サーバーの不具合」以降,エラーのメールが届くようで
したら,ご面倒でもお知らせいただければ幸いです。

22:31 (木) 02/26/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


10 INET GATE INP00101 98/02/26 23:36
題名:RE: Re[2]: 辞書の情報求む

Date: Thu, 26 Feb 1998 23:29:45 +0900
From: "Hiro Matsuzaki" <>
Reply-To:
To: <>


後藤先生, 井上先生

>> なお,このsubjectとは関係のないことですが,どなたかがどなたかの身内であ
>> るかないかということは個人情報であり,公開のメーリングリスト(しかも現在で

>> ログも公開されている)において第三者が話題にすべきことではないと,私は考
>> えます.

私の問いが考えて見れば個人のプライバシーに関わることに気づきませんでした。
軽率さをお詫び申し上げます。

ξ Teaching English since 1975
□D 松崎博 【American House Inc】


7 INET GATE INP00101 98/02/27 02:58
題名:ネイティブの語感

Date: Fri, 27 Feb 1998 02:55:18 +0900
From: "Kazunobu Minari" <>
Reply-To:
To: "井上研究室ML" <>

三成和伸@島根大学教育学部英語科教育研究室4回生です。

LDOCE2のp.701にあるkitchenの絵と,LDOCE3のp.689にあるkitchenの図を見比べてみ
ると,おやっと思うことがあります。

図中に,2版ではtea towel/dish towelと,3版ではtea towel _BrE_/ dishcloth
_AmE_と書かれている物体があります。どうも他の辞書を見ると,tea towelとdish
towelは「布巾」のことで,dishclothは「食器などを水洗いするための布」で,流し
台によくある「スポンジ」のような役割を持ったものだとわかりました。つまり,3
版では同じ物体を指して方や「布巾」だと,かたや「スポンジ」だといっているわけ
です。

単なる間違いであるならば,まだ納得もいくのですが,改版の前と後で,同じ物を指
して,内容の異なる語をあてたのはなぜでしょうか。この場合,内容が日常的な物な
ので,執筆者の大半がネイティブであることを考えると,この部分が間違いだとは考
えにくいように思われます。

私としては,細かい間違いそのものよりも,どうしてこういった現象が起こるのかと
いうことが気になります。

---
Kazunobu Minari
Homepage: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp
Email:


1 INET GATE INS00104 98/02/27 09:48
題名:LDOCE・みなさんありがとう

Date: Fri, 27 Feb 1998 09:50:27 +0900
From: Atsuhiro Kato <>
Reply-To:
To:

桐原書店の「ロングマン エルドス 2000活用英単語」(1997年2月
1日発行新装版第6刷)を私も持っていましたが、「エルドス」と
いうのは一体何なんだろう...といつも思っていました。でも、
なるほど。私なりには、これはEl Dradoからきていて、たいへんな
宝がこの本には埋まっていると言いたいのだろうか、などと勝手に
想像していましたが。:D

参考文献一覧表をフロッピーディスクに入れているのですが、LDCE
となっていたのをもちろんLDOCEに書き換えておきました。呼び名
も、L・D・C・Eと発音していたのをエルドスに変えました。

みなさん、どうもありがとうございました。)^O^(/

---------+---------+---------+---------+---------+---------+
加藤豊裕(Atsuhiro Kato) 島根大学 教育学部 英語教育専修
E-mail :


1 INET GATE INQ00100 98/02/27 10:16
題名:[LEX]:『ジーニアス』の使い勝手

Date: Fri, 27 Feb 1998 10:14:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

松崎先生,引き続き活発な議論を宜しくお願い申し上げます。<m()m>

さて,『ジーニアス』の使い勝手の件ですが,実は,初版の時に,私は執筆に
かかわっていました。そういう意味で,ある程度割り引いて聞いていただけれ
ばと思います。また,私は編者ではありませんから,あくまで執筆者のひとり
としての感想ですが,…。(^_^;)

(1) その辞書を引いた人が疑問に思うであろうようなことを,先回りして答え
てある。それは,教室で教師が生徒にするような注意に似た感覚でしょうか。

(2)「やさしいごほど難しい」といった態度で書かれてある。基本語に詳し
い。

(3) 語義・記述が,常に最新の,そして学習辞典として最適の情報を提供する
ように努力されている。

もちろん,上に書いた内容は,他の辞典でもやっているとおっしゃる方もある
でしょう。また,上の特徴そのものの是非を問題とする人もあると思います。
まあ,上に書いたような事に共感を感じて使っている人もけっこう多いのでは
ないかということです。あくまで,個人的な感想ですが,議論のたたき台にな
れば幸いです。

09:52 (金) 02/27/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


5 INET GATE WID00100 98/02/27 14:39
題名:LDCE/LDOCE

Date: Fri, 27 Feb 1998 14:37:00 +0900
From: 赤須 薫 <>
Reply-To:
To:

2/27/98

赤須 薫@東洋大学です。
LDCE/LDOCEに関する投稿がたくさんなされ,楽しませてもらいました。
その一方で、気になることがありましたので、私見を述べさせていただきます。

私自身もずっとLDCEを使っていました。
どうしてLDCEを使ってきたのかを考えてみるに、特に理由はなく、雑誌・本・その他
を含め周りが使っていたので、それを自然に覚えたということだと思います。
村田先生が述べられていたように、それだけLDCEが一般的だったということだと思い
ます。

私が指摘したい問題に移ります。
よかれと思ってなされた情報提供は良いのですが、一部の方の発言にある前提が見え
隠れするようで、それを危惧するということです。
それは、「一方が正しくて、もう一方は間違いだ」という思い込みです。
そして「正しいもの」に対する優越感、別の言い方をすれば、「間違ったもの」を
使っている方に対する軽蔑的な感じが読み取れてしまうのです。
これは、いじめや差別を生む土壌といいますか、共通の芽が感じられます。

LDCE/LDOCEの問題は、either-orの問題ではなくて、more or lessのそれだと思い
ます。
実際、Jackson(1978)がLDCEを使っていることを南出先生が指摘しておられます
し、Richard.W.Bailely(1987)Dictionaries of EnglishにもLDCEの略号が見られ
ます。
もし仮に英米の書物にLDCEが登場していなかったとしても、まったく気にする必要は
ないし、恥ずかしいことでは断じてありません。
現に、投稿された方々はいずれもLDCEとLDOCEが同一のものであるということを前提
にしてお話をされています。
ここが大事なところで、何ら不都合はないということです。
私自身の経験から言っても、LDOCEと書かれて(あるいは、言われて)困ったことは
ありませんし、こちらがLDCEと書いて(あるいは、言って)不都合があったこともあ
りません。
第一、日本語で発音した「エルドス」と英語でのLDOCEは別物です。

「あちらではこうだ」という情報を提供してくださることは大変ありがたいし、そう
いう方が絶対必要です。
ですが、「だからこちらが正しい」という価値判断まで押し付けてしまうのには、反
対です。

私自身も、昔を振り返って反省しています。
学生の頃、理論的な文法にもかなり首を突っ込んでいました。
生成文法はいろいろな記号を使いますから、特にいろいろとjargonがあります。
アメリカから戻った頃はつい「これはこうだ、あれはこうだ」と得意げに話していた
ように思います。
若気の至りですが、それがなんぼのものでしょうか?

LDCEとLDOCEとで、Does it make any difference at all?という疑問を私は持ち
ます。
そして、我々にはもっとtoleranceの精神がお互いに必要であることを主張したいと
思います。
自戒の念を込めつつ。

以上


4 INET GATE INP00100 98/02/27 15:43
題名:エルドス

Date: Fri, 27 Feb 1998 15:44:28 +0900
From: (terutada OKADA)
Reply-To:
To:

今日は。はじめまして。昨年12月京都での学会に参加させていただき大変勉強にな
りました。これからもいろいろと勉強させていただこうと思っています。「エルドス
」なる言葉も恥ずかしながらつい最近教えられ日本語らしく、言いやすくて便利だと
思いました。英文での執筆の際は問題もあるかと思いますが、普段の話では「エルド
ス」の方が、言いやすくて便利だと思いますが。


2 INET GATE INR00101 98/02/27 15:55
題名:電子辞書の論考

Date: Fri, 27 Feb 1998 15:51:25 +0900
From: Yukio Tono <>
Reply-To:
To: 辞書学メーリングリスト <>

投野@学芸大です.

現在,興味があって英語の電子辞書(CD-ROM, Diskman など含む)関連の文献の索
引を作っています.
先生方の中で国内の電子辞書関連の書評,論文をご存知でしたら,私の方までメー
ルでお知らせくださいますか?

また個人的に既存の電子辞書を使った使用感について改善点など,ありましたら
お教えください.そういったアイデア,メモ類を収集中です.

Summary を Web 上で公開しますので.

=====================================================================
投野由紀夫(TONO, Yukio)3月で退職して渡英予定
東京学芸大学教育学部英語教育学講座(Tokyo Gakugei University)
〒184 東京都小金井市貫井北町4−1−1
tel: 0423-29-7280 (dial-in)
fax: 03-3775-2873 (home)
email:
URL: http://www.u-gakugei.ac.jp/~tefldpt/tonolab/index-j.html
=====================================================================


1 INET GATE INR00102 98/02/27 16:29
題名:Re: 電子辞書の論考(重要語&リンク)

Date: Fri, 27 Feb 1998 16:38:20 +0900
From: (SATO Hiroaki)
Reply-To:
To:

At 3:51 PM 98.2.27 +0900, Yukio Tono wrote:
>また個人的に既存の電子辞書を使った使用感について改善点など,ありましたら
>お教えください.そういったアイデア,メモ類を収集中です.
私は,cd-rom版「リーダーズ+プラス」と電子ブック版「ジーニアス英和辞典」を使
っています。MicrosoftのOfficeに付いてくる「プログレッシブ」も持っていますが
,電子辞書の構造が公開されていないため,使いません。

cd-rom版「リーダーズ+プラス」と電子ブック版「ジーニアス英和辞典」だと,共通
の規格(epwing?)で作られているため,発展性があります。ある難易度のレベル以上
の英単語を全て調べる辞書引きプログラムが作れます。このソフトをインターネット
のタイム誌から教材を作成するのに活用しています(http://www.senshu-u.ac.jp/~th
c0408/dictF/dict.html)。

電子ブック版「ジーニアス英和辞典」には大変満足しています。特に口語英語の解説
がよいと思いました。アメリカ映画やテレビドラマを使った英語の授業では,かなら
ず「ジーニアス英和辞典」を学生に使わせるように指導しています。

■重要語の表示
ただ,「重要語の表示」には問題があると思います。「ジーニアス英和辞典」の「高
校基本語」には約4800語ありますが,平均的な(?)高校生3年生,大学生には難し
い単語が多く含まれています。コンピュータ・ソフトでタイム誌から「中学・高校基
本語」以外の単語に語注を付けた教材を作ろうとすると,「(少し)難しい」単語に
語注が付かないので,学生はもう一度,紙の辞書を引き直さなくてはなりません。一
方,swimmingなどカタカナ英語になっている単語がswatchと同じレベルの「無印Eラ
ンク」になっているため,コンピュータ・ソフトはswmmingを「難しい」単語を判断
して,意味を調べようとします。 (この問題は,辞書引きプログラムで"ming"を削
除することで解決できますが)

「重要語の表示」というのは,どのような基準で分けるのでしょうか? 日本人の直
感に合った「重要度表示」を作ることはできないのでしょうか?


■リンクの張り方
電子ブック版「ジーニアス英和辞典」では,リンクの張り方が統一的でないと感じる
ことがあります。snapのような単語には,品詞ごとにリンクが張られているので,マ
ウスのクリックで読みたい部分に飛べますが,torment, assault, protestにはリン
クが張られていません。私のプログラムでは,自動的にtorment, assault, protest
にも品詞ごとのリンクを張れるように改良してあります。また,protestedという単
語を調べる場合には,辞書引きプログラムは品詞を判断して,名詞の意味を除きます。

◎pro・test: */【名】pro´utest;【動】prэte´st/〔人の前で(pro)証言する(t
est)〕〈派〉protestation(名)━【動】/prэte´st/(〜s/-te´sts/;〜・ed/-id/
;〜・ing)
━|他| 1 [D]《正式》[SVO/that節]〈人が〉〈事〉を[…だと]主張する,表明する(
declare)《◆(1) 直接話法の伝達動詞としても可. (2) 名詞はprotestation》‖The
young man 〜ed his innocence. =The young man 〜ed that he was innocent. その
若者は自分の無実を主張した. 2 《米》〈決議など〉に抗議する,異議を申したてる
《◆名詞はprotest》‖〜 the war 戦争に反対する.
━|自|[D]《英》[SV(M)]〈人が〉〔…について/…に対して〕異議を唱える,抗議す
る〔about/against, at, to〕‖〜 about the bad food ひどい食事に不満を表す/〜
against the use of nuclear weapons 核兵器使用に抗議する/〜 too much 真実味が
ないほど強く抗議する.

__________________________________________
〒214-80 神奈川県川崎市多摩区東三田2-1-1
  専修大学8号館8411研究室
佐藤弘明
TEL: 044-911-1297
FAX: 044-911-1231
e-mail:
homePage: http://www.senshu-u.ac.jp/~thc0408/


1 INET GATE WID00104 98/02/27 17:08
題名:RE: 電子辞書の論考

Date: Fri, 27 Feb 1998 17:05:07 +0900
From: "MAKINO Takehiko" <本人のご希望により削除>
Reply-To:
To: <>

牧野武彦@共立女子短大です。

差出人 : Yukio Tono <>
> また個人的に既存の電子辞書を使った使用感について改善点など,ありましたら
> お教えください.そういったアイデア,メモ類を収集中です.

電子辞書を使いながらいつも思うのは、「肩番号で分かれている見出しを何と
かしてくれ!」ということです。

例えばIC版の『リーダーズ』で "nit" を検索したときなどに感じる無力感
は誰しも経験されたことがあるのではないでしょうか。何しろ、どれが求める
語なのか分からないままに6つもの候補が表示されるのです。電子ブックは使
ったことがないのですが、EPWING版CD-ROMでも同様です。(ただし、EPWINGの
場合、nit のように記述量の少ない見出しの場合は1を選んでも2以降も画面
で見えるのでまだましではあるのですが。IC版は「復帰」キーが変な位置に
配されているために尚更使い勝手を落としています。)

これは『リーダーズ』に限らず、日本で出ている電子英和辞書に共通する難点
ではないでしょうか。例えば、EPWING版の『スーパー大辞林』に収録の『デイ
リーコンサイス英和』にも同様の問題があります(辞書の規模が小さい分だけ
被害は小さいですが)。CIDE に電子版があるのかどうか知らないのですが、
せめてあの guide word のようなものまで候補選択時に示してくれれば、と思
っています。(この辺、EPWINGの規格の問題もあるのかも知れません。IC版
に関してはそのような理由づけは成り立ちませんが。)

因みに、英英辞典の場合、RHD は検索後直接本文を表示するので問題はありま
せん(そこから先はブラウズするしかなくて原始的ではありますが)。 一方
MWCD は候補選択画面と同時に本文も表示され、候補の切り替えも簡単なので
最も操作性が良いです。

これとは別に、電子ブックには専用の「再生機」があるのに、EPWING はパソ
ンを使わなければならないというのは不便に感じます。電子ブックと
EPWING を両方再生できる専用機があれば買うのにな、と思います。

----
牧野武彦


9 INET GATE WID00104 98/02/27 18:11
題名:RE:LDCE/LDOCE

Date: Fri, 27 Feb 1998 18:10:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

赤須先生:

>私が指摘したい問題に移ります。
>よかれと思ってなされた情報提供は良いのですが、一部の方の発言にある前提が見え
>隠れするようで、それを危惧するということです。
>それは、「一方が正しくて、もう一方は間違いだ」という思い込みです。
>そして「正しいもの」に対する優越感、別の言い方をすれば、「間違ったもの」を
>使っている方に対する軽蔑的な感じが読み取れてしまうのです。
>これは、いじめや差別を生む土壌といいますか、共通の芽が感じられます。

「一部」の中に私が入っていると思われますので〔ひょっとして私だ
け?(^_^;)〕,一応レスをつけさせていただきます。

もともとの質問者でいらっしゃる福島さんは

>Longman Dictionary of Contemporary English がどうしてLDCEと
>なったのか誰かご存知でしょうか。
>それとも、私の全くの勘違いでLDCEとは違う辞書を指している
>のでしょうか。

とおっしゃっており,それにたくさんの方のレスがつき,たいへん興味深い議
論であったと思います。

私の発言が

>それは、「一方が正しくて、もう一方は間違いだ」という思い込みです。

のように取られたのであれば,残念ですが,「LDOCEと呼び始めたのは当の出
版社であるらしい」,「当の出版社は公式にLDOCEを使っており,その方が一
般的になりつつある」といった程度のことをいいたかったわけです。

もちろん略称なんて,そのものの実態が表わせればなんでもいいのでしょう。
実際に,私の近くにも「LDOCEよりLDCEの方が簡潔でよい」ということでそれ
を論文ではっきりと発言し,通していらっしゃる方もいます。(^_^;)

後はここを読んでいる方の判断ではないでしょうか。「なるほど,それなら私
も今度からLDOCEと呼ぼう」という方もいらっしゃってもいいし,「いや,私
はあくまでLDCEだ」という方もいらっしゃるかもしれません。こういった,電
子メールだけではなかなか思うところを正確に伝えたり,本当に思うところを
読み取るのは限界があるでしょうから。

私の不慣れから,いろいろなご不快を感じさせてしまいましたが,この問題
は,これでおわらせていただけないでしょうか。赤須先生のご指摘を無にしな
いよう,今後に生かしてゆきたいと存じます。

※お願い: メーリングリストの性格上,どうしてもこういったネチケット問題
を言い出すと個人攻撃になって,みんなのさらし者になってしまいますので,
発言者の発言意欲をそぐことにもなりかねません。もし今後こういった辞書関
係以外の問題でご意見がある場合は,直接本人宛のメールか,もし直接言いに
くい場合は私あてにお送りいただければそれとなく伝えさせていただこうと思
います。宜しくご協力のほどお願い申し上げます。<m()m>

17:39 (金) 02/27/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


6 INET GATE INS00103 98/02/27 18:27
題名:RE: ネイティブの語感

Date: Fri, 27 Feb 1998 18:29:53 +0900
From: "Takahiro Wakao" <>
Reply-To:
To: <>
Cc: "Fukushima Takahiro" <>


福島@通信・放送機構です。


>三成和伸@島根大学教育学部英語科教育研究室4回生です。
・・・
>図中に,2版ではtea towel/dish towelと,3版ではtea towel _BrE_/ dishcloth
>_AmE_と書かれている物体があります。どうも他の辞書を見ると,tea towelとdish
>towelは「布巾」のことで,dishclothは「食器などを水洗いするための布」で,流し
>台によくある「スポンジ」のような役割を持ったものだとわかりました。つまり,3
>版では同じ物体を指して方や「布巾」だと,かたや「スポンジ」だといっているわけ
>です。


このdishclothですが、これはどうやって確かめられたのしょうか。
私の知り合いのイギリス人、アメリカ人に聞いてみたところ、
tea towel = dishcloth で、ともに皿などを洗った後水気を拭き取る布だと
言っていました。

私は、7年半米国に、2年間イギリスに滞在していましたが、
現地の人が「スポンジ」のように布を使って皿を洗っているところに
出くわしたことがないです。因みに、イギリスでは、皿の洗い方が
日本とは違っているようです。つまり、彼の地では、皿を洗うには、
まずシンクに水またはお湯をはる。そして少量の洗剤を入れる。
その後で汚れた皿をシンクに入れて、その中で、スポンジなどで汚れを落とし、
後は、水気を拭き取るだけです。つまり、すすぐという工程がない(!)
のです。このためか、tea towel は大きいものが多いようでした。

余談ですが、これは、人間が入浴する場合も同じだという人が
います。浴槽で体を洗い、すすぎはなしで、大きなタオルで水気を拭き取ると・・・
(これについては、実際に確認出来た訳では、ありません)

福島 孝博
Telecommunications Advancement Organization of Japan
通信・放送機構 渋谷上原リサーチセンター
Tel 03-5790-7065 Fax 03-5790-7066
Email {wakao,fukushima}@shibuya.tao.or.jp


5 INET GATE INS00102 98/02/27 18:33
題名:電子辞書の使い勝手

Date: Fri, 27 Feb 1998 18:31:03 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

 関山 健治@愛知淑徳大院生 です。電子媒体の辞書に関して,専門的(情報学等
)には色々と議論されているかと思うのですが,情報学どころか,辞書学もアマチュ
アである私にとっては,細かいことは何もいえません。そのため,専門的,技術的な
ことは抜きにして,あくまでユーザーサイドから,種々の電子辞書を使っていて素朴
に感じたことを述べさせていただきます。なお,以下で言う「電子辞書」は,IC辞書
(セイコー電子工業のTR-9700など),電子ブックプレーヤー(ソニーのデータディ
スクマンなど),CD-ROM辞書(EPWING形式のもの,その他OED, RHDなど,パソコンで
使う,独自形式のもの)をすべて含めた用語として用います。なお,特にCD-ROM辞書
を中心に,(かなり主観的ではありますが(^^;))操作性に関してタイトル別に記述
した拙論 http://members.tripod.com/~sekky/ochibo.html もあわせてご笑覧下され
ば幸いです。電子辞書に関しては,私も大変関心を持っておりますので,忌憚のない
御意見等賜りたく存じます。

※なお,上記の拙論,及び,以下の記述の中には,具体的な機種名をあげているもの
が多々ありますが,これは議論を具体的にするためであり,当該機種,ならびにメー
カーに対する誹謗中傷の意図は全くないということをご理解下されば幸いです。


★電子辞書ならではの検索機能の搭載

 日本では,電子辞書=軽くて小さい辞書というイメージが強く,IC辞書やデータデ
ィスクマンの小型軽量化はかなり進んでいると思います。書籍版の文字情報を丸ごと
収録した「フルコンテンツ」タイプのIC辞書が現れてから5年以上たち,最近のモデ
ルは操作性もかなり改善されてきていますが,問題は検索機能の貧弱さです。電子ブ
ックやCD-ROM辞書を含め,日本製の電子辞書の多く(IC辞書はほぼすべて)は冊子体
辞書と同等の検索,すなわち見出し語から語義を引くということしかできません。
 一方,アメリカのIC辞書メーカーとしては大手であるFranklin社のIC辞書は,見出
し語からの検索に加えて,キーワード(語義)を入れて逆に見出し語を引く「逆引き
検索」などの特殊検索機能が,かなり昔のモデルから搭載されています。IC辞書に限
らず,OEDをはじめ,欧米で発売されている英英系のCD-ROM辞書は,競って豊富な検
索機能をサポートし,冊子体辞書では不可能な検索が可能になっています。
 確かに,英和,和英等の2バイト文字を使う電子辞書は,英英系のものにくらべ,
辞書本文のデータ容量が大きいので,特殊な検索用のインデックスまで搭載する余裕
がないのかもしれませんが,EPWING版の「リーダーズ・リーダーズプラス」のように
,語義から検索できる辞書はこれだけでも大変重宝するのですから,今後,DVDのよ
うな大容量メディアの普及とあわせ,検索機能の向上を望みたいものです。

★使い勝手のいっそうの改善

・誤った綴りを入れると検索できない

→日本製の電子辞書のほとんどがそうだと思います。もちろん,(IC辞書には)誤っ
た綴りを入れても検索できるように「スペルチェック」機能が備わってはいますが,
問題は「スペルチェック」と通常の辞書検索とは別機能になっていることです。その
ため,ユーザの側で,自分のタイプするスペルが正しいか,誤っているかということ
を意識して,正しいと思ったら通常検索,自信がなかったらスペルチェック機能に自
分で切り替えないといけません。そして,通常検索でスペルを誤ったら,一旦スペル
チェックモードに切り替えて,もう一度タイプしないといけません。これは大変不便
です。理想としては,ユーザの入れたスペルを機械が判断し,正しければ検索を行い
,語義を表示し,誤っていれば自動的にスペルチェックモードに切り替わり,代替候
補(正しいと思われるスペル)を表示するというのが望ましいと思います。
 ちなみに,電子ブックをはじめ,ほとんどのCD-ROM系辞書にはスペルチェック機能
さえありません。最近の電子ブックプレーヤー(DD-95など)にはサポートされてい
るものもあるようですが,処理速度がとんでもなく遅いです。

・「ワイルドカード検索」機能の強化

→ワイルドカード検索,すなわち,単語をタイプする際,文字が不明な部分を「?」
で置き換えることにより,該当語を検索する機能("do?"と入れると,doe, dog,
don, dot...と検索する)は,特にIC辞書では普及しています。クロスワードを解く
際などに便利ですが,なぜか,語頭に不明文字があると検索できません("?og"など
はできない)。おそらく,インデックスの仕様の関係と思います(前方一致のインデ
ックスしか入っていない?)が,これも非常に不便です。語頭に不明文字があっても
ワイルドカード検索が使えるのなら,ある接尾語で終わる単語を調べたり,語中の要
素で調べたりもできるので重宝すると思います。ついでに,1文字を表す「?」だけ
でなく,複数文字を表す「*」もサポートすればかなり利用価値も広がるのではない
でしょうか。

・連続して単語を引くときの操作性

→最近のIC辞書は改善されていますが,ある単語を引き,その語義が表示されている
状態で,次に引きたい語をタイプした際,すぐ入力画面に戻ることができるかどうか
,というのも全体の操作性に影響を与える要因かと思います。しかし,電子ブックプ
レーヤーの場合,ほとんどの機種では,一旦F3キーを押して画面を消去しなければ次
の検索語が入力できません。些細なことではありますが,頻繁に単語を調べる際には
使い勝手に影響を及ぼすものだと思います。

・引いた単語を手動で一時記憶させる機能の搭載

→最近の電子辞書にはヒストリー機能(しおり,パス,など機種によって名前は違い
ますが)といって,過去に引いた単語を自動的に一定数記憶し,再度それらの語を引
く際にタイプし直さなくても引ける,というものが備わっています。これに加え,手
動(ユーザの判断で)で記憶させる機能もあれば便利かと思います。これがあれば単
語帳がわりにもなるので,学習者にとっては便利かと思います。ヒストリー機能では
,一定数を超えた単語は古いものから削除されていきますし,どんな単語でも残って
しまうので,単語帳として使うには難があります。

---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---
SEKIYAMA, Kenji
Graduate School of English Aichi Shukutoku University

E-mail:

★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

"Sociolinguistics is NOT sociolinguistics, but sociolinguistics is linguistics"
(William Labov)
---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---


3 INET GATE WID00103 98/02/27 18:38
題名:RE: [LEX]:『ジーニアス』の使い勝手

Date: Fri, 27 Feb 1998 18:15:59 +0900
From: "Hiro Matsuzaki" <>
Reply-To:
To: <>

井上先生、メッセージをありがとうございます。

>さて,『ジーニアス』の使い勝手の件ですが,実は,初版の時に,私は執筆に
>かかわっていました。

我がジーニアスでお名前を確認させていただました。更にジーニアスに親しみを
感じ始めましたよ。

>(1) その辞書を引いた人が疑問に思うであろうようなことを,先回りして答え
>てある。それは,教室で教師が生徒にするような注意に似た感覚でしょうか。


これはユーザーにとって嬉しい配慮ですね。辞書に限らず、執筆者の姿勢と
いう点でハッ!とさせられました。ありがとうございます。

>もちろん,上に書いた内容は,他の辞典でもやっているとおっしゃる方もある
>でしょう。また,上の特徴そのものの是非を問題とする人もあると思います。
>まあ,上に書いたような事に共感を感じて使っている人もけっこう多いのでは
>ないかということです。あくまで,個人的な感想ですが,議論のたたき台にな
>れば幸いです。


皆さんのごひいきの辞書名や狙い・注文が聞けて、浅学な自分にはとてもいい
刺激になりました。

専門的な見方とは別に、私がジーニアス・フアンであるのは、多分その厚さ・サイズ
といった物理的・心理的なものも影響していると思います。デスクトップ辞書として

縦に立てられる十分な厚さが私の好みです。

また暇にまかせてワード・サーフィン(自家製表現です)するときに、読んでいて
とても楽しいですね。
辞書の楽しみ方は必要に応じてひくだけではないなと思います。

ξ Teaching English since 1975
□D 松崎博 【American House Inc】


5 INET GATE INR00102 98/02/27 23:17
題名:RE^2:ネイティブの語感

Date: Fri, 27 Feb 1998 23:15:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

三成君,

>>図中に,2版ではtea towel/dish towelと,3版ではtea towel _BrE_/ dishcloth
>>_AmE_と書かれている物体があります。どうも他の辞書を見ると,tea towelとdish
>>towelは「布巾」のことで,dishclothは「食器などを水洗いするための布」で,流し
>>台によくある「スポンジ」のような役割を持ったものだとわかりました。つまり,3
>>版では同じ物体を指して方や「布巾」だと,かたや「スポンジ」だといっているわけ
>>です。

辞書の記述をあげるときは,ちゃんと書名を出して,正確に再現してくれた方
が誤解がないです。たとえその辞書の記述が間違っていたとしても,それは間
違いを正す機会を得るわけで,その辞書にとってもよいことだと考えます。単
なる粗探し的なものではなく,建設的と言うか,良心的な指摘の仕方でやって
いただければ幸いです。

ただひとつの記述の誤りだけでその辞書の価値が決まるわけではありません。
また,そんなもので影響されるような方は,少なくともここには集まっておら
れないと思います。(^_^)

22:54 (金) 02/27/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


3 INET GATE INR00102 98/02/27 23:18
題名:RE^2:ネイティブの語感

Date: Fri, 27 Feb 1998 23:15:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

福島様,

>このdishclothですが、これはどうやって確かめられたのしょうか。
>私の知り合いのイギリス人、アメリカ人に聞いてみたところ、
>tea towel = dishcloth で、ともに皿などを洗った後水気を拭き取る布だと
>言っていました。
>
>私は、7年半米国に、2年間イギリスに滞在していましたが、
>現地の人が「スポンジ」のように布を使って皿を洗っているところに
>出くわしたことがないです。因みに、イギリスでは、皿の洗い方が
>日本とは違っているようです。つまり、彼の地では、皿を洗うには、
>まずシンクに水またはお湯をはる。そして少量の洗剤を入れる。
>その後で汚れた皿をシンクに入れて、その中で、スポンジなどで汚れを落とし、
>後は、水気を拭き取るだけです。つまり、すすぐという工程がない(!)
>のです。このためか、tea towel は大きいものが多いようでした。

これは,私も滞英中に感じました。イギリスでは,洗剤を使ったあと食器をゆ
すぐということをあまりしないようです。というか,この食器洗剤の中にワッ
クスのような成分が入っていて,そのまま拭くわけです。だから,ゆすいでし
まうと,そのワックス成分も流してしまうことになり。意味がないということ
になります。洗剤のテレビコマーシャルで,「いやにあの食器は光ってるね
え」と家内と最初はびっくりしましたが,事情を知って,ますますイギリスの
レストランで食事をするとき,「これはあのワックスのような洗剤で洗ってゆ
すいでないのだろうか」と,気になったものです。日本人はやっぱり抵抗ある
と思いました。

※専門的に,それがいわゆる「ワックス」と同等のものなのか,有害性がある
のかどうかはわかりません。あしからず。

22:43 (金) 02/27/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


1 INET GATE INR00103 98/02/28 01:20
題名:[lex] RE: ネイティブの語感

Date: Sat, 28 Feb 1998 01:21:57 +0900
From: "NISHIMURA Tadamasa" <>
Reply-To:
To: <>

西村 公正です。

細かなところまで見てくださる方がいて、誤植が早い段階で直されるので、
出版社は助かりますね。

>LDOCE2のp.701にあるkitchenの絵と,LDOCE3のp.689にあるkitchenの図を見比
>べてみると,おやっと思うことがあります。
>
>図中に,2版ではtea towel/dish towelと,3版ではtea towel _BrE_/ dishcloth
>_AmE_と書かれている物体があります。どうも他の辞書を見ると,tea towelとdish
>towelは「布巾」のことで,dishclothは「食器などを水洗いするための布」で,流

>台によくある「スポンジ」のような役割を持ったものだとわかりました。つまり,3
>版では同じ物体を指して方や「布巾」だと,かたや「スポンジ」だといっているわ
>けです。

他の辞書を見る前に LDOCE 3rd 自体の定義をみると(capital letters mine) :

tea towel -- (BrE) a cloth for DRYing cups. . . .
dish towel -- (AmE) a cloth used for DRYing dishes (tea towel BrE)

tea cloth -- (BrE) 1. a tea towel
2. a small piece of material to cover a
tea-table
dish cloth -- a cloth used for WASHing dishes

2nd でも見出し語の定義自体は同じ内容です。

3rd のイラストレーション では確かに tea towel (BrE) と dish cloth (AmE)
を同じものとしているのは、(おそらく) イラストレーターの絵に、あとから文
字を貼りこんだデザイナーの段階での単純な間違いだと思います。よくある
ことです。

Longman 社にご報告してあげると喜ばれると思います。

(蛇足) 岩波書店のパンフレット『新刊案内3月』 に、"Fourty Years of . . ."
というのを目にして、思わず辞書を確かめました。あの岩波にして
と、凡夫を勇気づけてくれましたが、それより「おい、おい、今まで
黒板に forty と書いていたぜ…」 と辞書を見るまでは冷や汗でした
が。

● 皆様にお願い
MES の「件名」に [lex] を入れてください。お願します。IE 4.0 などだ

フォルダー に自動仕分けしてくれるので MA<lexicographer> にずべて
入って便利です。


1 INET GATE INP00101 98/02/28 12:21
題名:[lex]Fourty

Date: Sat, 28 Feb 1998 12:27:33 +0900
From: (SATO Hiroaki)
Reply-To:
To:

At 1:21 AM 98.2.28 +0900, NISHIMURA Tadamasa wrote:
>(蛇足) 岩波書店のパンフレット『新刊案内3月』 に、"Fourty Years of . . ."
> というのを目にして、思わず辞書を確かめました。あの岩波にして
> と、凡夫を勇気づけてくれましたが、それより「おい、おい、今まで
> 黒板に forty と書いていたぜ…」 と辞書を見るまでは冷や汗でした
> が。
fourtyでインターネットのaltavistaを全文検索すると5145件(固有名詞も含まれて
いますが)見つかります。日本語の「ら抜き」言葉のようにfourtyもいつのまにか「
正しい」英語になってしまったのでしょうか? 岩波はインターネットの流行(?)
をいち早く捉えて,わざとfourtyを使ったのかもしれません。

5145 documents match your query.

20. Fourty Years with Hercules
Home. Editorial. Deweyville Drivel. Forty Years with Hercules. Letters
to the Editor. Nothing New Under the Sun. Original Tobacco Plains
Journal. O.V. and.
__________________________________________
〒214-80 神奈川県川崎市多摩区東三田2-1-1
  専修大学8号館8411研究室
佐藤弘明
TEL: 044-911-1297
FAX: 044-911-1231
e-mail:
homePage: http://www.senshu-u.ac.jp/~thc0408/


2 INET GATE INP00102 98/02/28 13:56
題名:英和辞典の日本語表記

Date: Sat, 28 Feb 1998 13:52:47 +0900
From: "松本祥仁" <>
Reply-To:
To: <>

村田年先生からメーリングリストをご紹介いただいた佐賀市在住の松本@MC
Sと申します。大学時代、Gene Manipulation をやっていた、英語学に関して
は全くの門外漢です。現在塾を開いておりまして、英語を教えている関係で、
いろんな所に首だけ突っ込んでいます。

辞書もユーザーとしての意見になってしまうのですが、一つ疑問点がありま
す。

Understanding and Using English Grammar, second edition, Volume A.
(Pretince Hall Regents)2-16 において、"will" の確かさの度合いは 
"100%"であることが述べられており、私もその通りだと考えています。一方英
和辞典の日本語訳は、ほとんどの辞書が「will=〜でしょう」になってい
ます。私の日本語感では、「〜でしょう」は、不確実な場合に使う言葉だと認
識していますので、何か釈然としないものを感じてしまいます。

もちろん辞書は読めればいいので、日本語表記にこだわるのはよくないのかも
しれませんが、英語を始めたばかりの人たちにとって必要な、最小限の単語に
はもう少しこだわりをもたれてもいいのでは、と感じているのですが。

---------------------------------------------------
先生方からおしかりのメールが来たらどうしよう(・・;)

---------------------------------------------------


1 INET GATE INS00103 98/02/28 15:30
題名:[lex] Re: Fourty

Date: Sat, 28 Feb 1998 15:34:16 +0900
From: (Naohiro Takizawa)
Reply-To:
To:

名古屋大学の滝沢直宏と申します。fourtyの問題、関心がありますので、書き込みます。
At 0:27 PM 98.2.28 +0900, SATO Hiroaki wrote:
>At 1:21 AM 98.2.28 +0900, NISHIMURA Tadamasa wrote:
>>(蛇足) 岩波書店のパンフレット『新刊案内3月』 に、"Fourty Years of . . ."
>> というのを目にして、思わず辞書を確かめました。あの岩波にして
>> と、凡夫を勇気づけてくれましたが、それより「おい、おい、今まで
>> 黒板に forty と書いていたぜ…」 と辞書を見るまでは冷や汗でした
>> が。
>fourtyでインターネットのaltavistaを全文検索すると5145件(固有名詞も含まれて
>いますが)見つかります。日本語の「ら抜き」言葉のようにfourtyもいつのまにか「
>正しい」英語になってしまったのでしょうか? 岩波はインターネットの流行(?)
>をいち早く捉えて,わざとfourtyを使ったのかもしれません。

OED2のCD-ROMで検索すると、fourtyが使われている引用文が129例見られます。初例
は13世紀末、最も新しい例は18世紀初頭です。勿論、fortyの方が遥かにたくさ
んの例があります(1229例)が、fortyの初出は14世紀ですから、fourtyよりやや
遅れます。また、OED2で見出し語のfortyを引くとVariant Formとしてfourtyがあり
、13世紀から18世紀まで使われていたことが記されています。

岩波の"Fourty Years of . . ."の後にどのような文句が来ているのかが分からない
と何とも言えないと思いますが、一つの可能性として、古い綴りをわざと意識した上
で使用したのかもしれません。あるいは、どこかからの引用である可能性もありますね。
そうではないとすると、佐藤先生がおっしゃるように、インターネットの流行という
ことかもしれませんね。その場合は、古い綴りを意識した使用ではなく、fourやfour
teenからの類推による(しかし規範からは外れる)綴りということでしょう。

いずれにせよ、fourやfourteenとの関係において規則的なfourtyとそうではないfort
yのうちで、fortyが現代英語の標準形となっているのは不思議な気がします。

ついでにProject Gutenbergのテキストを検索してみました。わずかですが、実例が
見出されます。以下に引用します。

----------------------------------
etext95/conam10.txt (Confessio Amantis By John Gower, 1330-1408 A.D.)

That **fourty daies** of respit

----------------------------------
etext96/brlam10.txt (Bride of Lammermoor, by Sir Walter Scott [Scott#2])

He learned the French, be't spoken to his praise,
In very little more than **fourty days**."

----------------------------------
etext97/3ddcc10.txt (H. F. Cary's Translation of Dante, Paradise)

..., but vainly, endeavoured to divert him from a life of celibacy and
study; and died in 1274, at the age of **fourty-seven**.

----------------------------------
etext97/dsols10.txt (Dead Souls, by Nikolai Vasilievich Gogol; Translated
By D. J. Hogarth)

Yet, for all the encomiums contained in his diploma, he had much ado to
procure a nomination to a Government Department; and only after a long time
was a minor post found for him, at a salary of thirty or **fourty** roubles
a year.

滝沢直宏
名古屋大学言語文化部


1 INET GATE INS00102 98/02/28 18:24
題名:RE: [lex] Re: Fourty

Date: Sat, 28 Feb 1998 18:25:53 +0900
From: "NISHIMURA Tadamasa" <>
Reply-To:
To: <>

西村 公正です。

私が蛇足で岩波書店のパンフレットに言及しましたが、きちんと
引用をしなかったので、滝沢先生から以下のように、

>岩波の"Fourty Years of . . ."の後にどのような文句が来ている
>のかが分からないと何とも言えないと思いますが、一つの可能
>性として、古い綴りをわざと意識した上で使用したのかもしれま
>せん。あるいは、どこかからの引用である可能性もありますね。

また、佐藤先生にもわざわざ internet の検索させる結果となりまし
た。あらためて引証をしておきます。(ただし手元にはこのページ
しかありません。)

岩波書店の新刊案内3月 のパンフレットの 11ページに、

西洋古典学会編
Fourty Years of the Journal of Classical Studies

と書名があり、
紹介文に

わが国における西洋子古典学の成果を収めてきた『西洋古典
学研究』は、一九五三年の刊行から四〇年を迎えた。これを
記念して、第六号…から始まった掲載論文の「英文要旨」を集成
し、詳細な諸索引を付す。これまでの研究の蓄積を概観するため
に、またテーマ研究等の諸検索のための、研究者必携の一冊。

とあるものです。

まったくの蛇足で、まったく申し訳ありません。(しかし、今も
fourty を使っている人がいる、ということを internet で検索して
くださって、「外国語教師におけるターゲット外国語と母語」 の
ことに思いをはせました。
漢字は誤字を平気で書きながら、英語の spelling には妙に
敏感な自分にあらためてあきれています。)

最後に spelling に多少とも関係あることを書きます。

_Questions of English_ (OUP, 1997) (翻訳は研究社出版) に
Q: 私の辞書には rain forest … , rainforest のように一語…。

どちらも正用です。辞書には、こうした複合語の容認形態をす
べて載せるだけのスペースがありませんので、通常、どの形を
載せるかは個人的嗜好(もしくは出版社の決まった方式に従うか)
の問題です。(小黒昌一訳、p.61)

英語教師としてこの OUP の OWLS の態度には考えさせられ
ました。


1 INET GATE INS00104 98/02/28 23:22
題名:RE:英和辞典の日本語表記

Date: Sat, 28 Feb 1998 23:19:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

松本 様:

書き込みありがとうございます。

>Understanding and Using English Grammar, second edition, Volume A.
>(Pretince Hall Regents)2-16 において、"will" の確かさの度合いは 
>"100%"であることが述べられており、私もその通りだと考えています。一方英

100%といっても,他の推量の助動詞と比べて,その確信の度合いが100%という
ことですね。

>和辞典の日本語訳は、ほとんどの辞書が「will=〜でしょう」になってい
>ます。私の日本語感では、「〜でしょう」は、不確実な場合に使う言葉だと認
>識していますので、何か釈然としないものを感じてしまいます。

一方,日本語の方はといえば,『新明解国語辞典』第5版(1997,三省堂,pp.
1542-43)によると,はっきりと未来の事について推量するときに使える助動詞
は,「う」,「よう」,「まい」…など,限られますね。また,これらは英語
のそれと違って確信度の違いは他の副詞などによって明確になるため,一対一
対応の正確な対訳(equivalent)をあげることが難しいのではないでしょうか。
100%だからといって,断定の助動詞「だ」,「です」,「ます(丁寧)」を訳語
としてあげると,英語の助動詞willがもっている推量の意味が表わしきれない
ような気がします。

もっとも,用例の訳として断定形(丁寧)を使ったものを,willを使った英文の
訳し方の一例として,あげることは可能ですね。

Kay will do well on the test.ケイなら試験でうまくやりますよ。
~~~~
[用例はAzar, B.S. (1989) Understanding and Using English Grammar.
Second Edition. Englewood Cliff, NJ: Pretince Hall Regents. (p. 98)よ
り]


>もちろん辞書は読めればいいので、日本語表記にこだわるのはよくないのかも
>しれませんが、英語を始めたばかりの人たちにとって必要な、最小限の単語に
>はもう少しこだわりをもたれてもいいのでは、と感じているのですが。

特定の語義に対する訳語としては,その用法をもっとも典型的によく表わす汎
用的な訳語〔ここでは「…でしょう」とか「…だろう」〕を最初に与え,その
あとだんだんと,訳語のバラエティーをあげてゆくというのがもっとも普通の
やり方だと思います。ただ,機能語の場合,日本語との差が大きく,訳語では
そのバラエティーの差を処理しきれないため,用例の方で扱うということにな
ってしまうのではないでしょうか。

22:49 (土) 02/28/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]


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