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1998年6月 (11日〜20日)


6 INET GATE 1998/06/11 10:36
題名:[lex] 過去時制中のmust {1}

Date: Thu, 11 Jun 1998 10:18:01 +0900
From: "Matumoto Yosihito" <>
Reply-To:
To: <>

佐賀の松本です。前回怪我の功名で貴重な情報が手に入りました。今回もよろしくご
教授お願いいたします。

弓プレス発行 Meeting People U L3 p10 に、次のような表現があります。

前略
Tim: I've moved twice myself.

Mariko: Really, why?

T: Oh,it was always because of my dad's work. He's a resercher and he got a
chance to do something that would take him a few years to complete. He
didn't want to be separated with the family for so long so we decided to
follow him.

M: That makes a lot of sence, but it must be hard to move away and lose all
of your friend like that.

この最後の文にでてきた "must" です。この後(中略)に、

M: I bet it was hard for you to change schools.

という文が続きますので、前出の "must" は過去時制として用いられていると考えて
います。

must have done(Betty S Azer: Understanding and Using English Grammer Second
Edition) や従節中(ジーニアス語法、must と have to(4))以外の must の過去時
制としての用法についてご存じの先生がいらっしゃいましたら、よろしくご教授お願
い申しあげます。

OXFORD ENGLISH The Written and Spoken Word にある、"Yesterday I must go." が
まずいのは、main sentence にあるからという理由もあるでしょうが、"go" が動作
の動詞だからではないでしょうか。

個人的には、ここで出てきた "must" のように状態の動詞に付く場合なら、場合に
よっては、"must" そのものが過去時制の主文に出てきても良いような気がします。


1 INET GATE 1998/06/11 18:36
題名:[lex] COBUILD Story {1}

Date: Thu, 11 Jun 1998 18:12:31 +0900 (JST)
From: Hirosada IWASAKI <>
Reply-To:
To:

村田先生、

> それから磐崎 弘貞先生にお願いですが,先生の重厚な月刊『言語』に載
>せた文章,2つぐらいに切って,掲載していただくといいですね.皆さんな
>かなか『言語』では読みませんから.J.Clear についてぜひ東海林さんも含
>めて皆さんに読ませてあげて下さい.

suggestionをありうがとうございます。

これについては、目下の最新号で公表しましたので、ある程度期間
をおいてから、編集部と相談してみます。

磐崎


4 INET GATE 1998/06/12 00:09
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {1}

Date: Thu, 11 Jun 1998 15:51:38 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: "lex" <>

東海林@バーミンガムです。

食料品の話からなかなか離れられませんが(^_^;)、今回は少々目先を変えてみた
いと思います。

<賞味期限・消費期限>

日本では食料品に「賞味期限」や「消費期限」が表示してあることが多いと思い
ます。
前者の方が一般的だと思いますが、後者も時々見られると記憶しています。

さて、英国でも2種類の表記法があることがわかりました。
両者は少々違った使われ方をするようです。

1. USE BY (Date)
この表記は特に日保ちのしない食料品に多く用いられるようです。
なぜなら、USE BY単独で用いられることもありますが、
DISPLAY UNTIL 12 JUNE
USE BY 14 JUNE
のように、DISPLAY UNTILと共に用いられることもあり、「販売期限」・「賞味
期限」をセットで示すことが多いからです(余談ですが、この例はuntilとbyの
意味の違いを教室で示すのに使えそうですね)。

2. BEST BEFORE (Date)
こちらの方は比較的長持ちする食品に多く用いられるようです。
DISPLAY UNTILとのセット表示は私は見たことがありませんし、11/99のように、
年月のみを示した場合も多いからです。
それから私はまだ辞書に載っているのは見たことがないのですが、
BEST BEFORE END (Date)、及びそのacronymのBBE (Date)という表記をよく目に
します。

B(est)B(efore)E(nd)の場合、「多少過ぎても大丈夫」くらいの意味なんでしょ
うか(^_^;)?
一方、USE BYの場合は、「この日を過ぎたらお腹をこわしても保証はしない」と
か…(笑)

いずれにせよ、辞書でuse-by dateとbest-before dateを同じように扱うのは多
少問題があるようです(そもそも載っていない辞書がほとんどのようですが)。

ところで日本の「賞味期限」と「消費期限」とは食品に応じて使い分けられてい
るのでしょうか?
確認できませんので、是非教えていただければ幸いです。
それから例によって私の観察は英国(の一地方)に偏ったものですので、他の英
語圏に関しての情報がありましたら教えていただけましたら幸いです。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


From: "Hiroshi Shoji" <>
To: <>
Subject: vowel in 'strawberries'
Date: Wed, 10 Jun 1998 15:32:18 +0100

加藤先生、いつも的確なコメントありがとうございます。
話題に的確な文献をお示し下さるので、本当に勉強させていただいております。

話が音声方面に進み、辞書のMLにしては、かなり専門的になってきた感があり
ますので、今回は個人メールを遅らせていただきました。
実は私は卒論・修論と音声学・音韻論をやっておりまして、この手の話題は結構
好きなのです。
English Accents & Dialectsは、A Hughes & P Trudgillの共著でした。
1996年出版の3rd editionを今市内の書店で買ってきました。
その85ページによりますと、
/i:/ is [3i]
ということです([3]は数字の3ではなく、half openに近いcentral vowelで
す)。
私が聞いた母音はまさにこれだと思います。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


1 INET GATE 1998/06/12 17:19
題名:[lex] NIFTY SERVEで受信されている方へ {1

Date: Fri, 12 Jun 1998 16:52:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

NIFTY SERVEで辞書学MLを受信されている方へ:

井上(島根大学)です。

すでにご存じの方も多いかと存じますが,NIFTY SERVEでは7月15日より
電子メール送信時のドメイン名が変更になります。辞書学MLを受信する
場合においては,これまでと変わりありませんが,辞書学MLに送信する
場合に,自動的に新しいドメイン名に変更されてメールが送られるため,
辞書学MLのサーバーがそのメールを受け付けない可能性があります。

つきましては,従来のniftyserve.or.jpというドメイン名で登録されて
おります方は,いったん脱会されて,新しいドメイン名で登録されるこ
とをおすすめします。

7月15日以降,従来のドメイン名のまま登録されております方のメールア
ドレスは,勝手ながら,井上の方で新しいnifty.ne.jpというドメイン名
に変更させていただきます。ご了承下さい。

以下に,NIFTY SERVEのこの問題に関するお知らせを転載しておきます。
参考になさってください。

=================================================================
2 98/06/12 【重要】7月15日(水)電子メール送信時のドメイン名が変更に

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

       電子メール送信時のドメイン名変更のお知らせ       

  7月15日(水)のメンテナンス以降、「nifty.ne.jp 」に変更します。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

1998年 3月31日の「今週のお知らせ」でご案内したとおり、本年の 4月 1日か
ら「ニフティサーブのインターネットドメイン名変更」を順次行っています。

旧ドメイン名:niftyserve.or.jp
新ドメイン名:nifty.ne.jp

以前ご案内した変更スケジュールの中で「電子メールのドメイン名」につき、
当初は10月 1日を予定していましたが、今夏に「メーリングリスト」サービス
の開始を予定しているため、 7月15日に早めることになりました。
大変申し訳ございませんが、何卒ご協力のほどよろしくお願いいたします。

●概要と注意点●

1998年 7月15日(水)のメンテナンス以降、ニフティサーブから送信される電
子メールのドメイン名が、すべて「nifty.ne.jp 」となります。
(「niftyserve.or.jp」での受信は今後も可能です。)

旧メールアドレス:
新メールアドレス:

【旧メールアドレスでメーリングリストへ参加されている方へ】
メーリングリストによって、登録者以外のアドレスでの投稿を受け付けない場
合があります。98年 7月15日までに、新メールアドレスでの参加申請および旧
メールアドレスの脱退申請を行ってください。

【メール配信型の新聞・雑誌をご利用の方へ】
ニフティサーブの「メール情報サービス」以外の、メール配信型情報サービス
(オンライン新聞・雑誌など)をニフティサーブのメールアドレスでご利用の
方は、1999年 3月31日までに、配信先のアドレスの変更手続きを行ってくださ
い。

【POP3/SMTP対応の電子メールソフトをご利用の方へ】
メールソフト(メーラー)に登録されているメールアドレスを、98年 7月15日
までに新メールアドレスに変更してください。

【その他】
・メールソフトのアドレス帳などに、ニフティサーブ会員を旧アドレスで登録
している場合は、1999年 3月31日までに新メールアドレスへ変更してください。

・名刺やホームページなどにメールアドレスを載せている方も、1999年 3月31
日までに新アドレスへ変更するようお願いします。

なお、ドメイン名変更に関する今後のスケジュールや「メーリングリスト」
「電子メールソフト」の対処方法についての詳細は「ドメイン名の変更につい
て(GO DOMAIN)」、またはニフティサーブホームページ上の「ドメイン名変
更のご案内」をご覧ください。

           ★ ATTENTION! ★

        ※ニフティサーブホームページ「ドメイン名変更のご案内」
      【アクセス方法】http://www.nifty.ne.jp/nejp/

       ※ニフティサーブ「ドメイン名の変更について」
       【アクセス方法】GO DOMAIN/nifty:DOMAIN
=================================================================
16:38 (金) 06/12/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--


1 INET GATE 1998/06/13 06:43
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {2}

Date: Fri, 12 Jun 1998 22:20:42 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

東海林@バーミンガムです。

本日のスーパーでの買い物で、自分のとんでもない間違いに気付いてしまいまし
た。
BEST BEFORE (Date) がDISPLAY UNTIL (Date) と共に用いられないという主旨の
ことを書いてしまいましたが、よく見たら使われている例をいくつか発見致しま
した。
したがって、両者に意味の違いがあるのではないかという私の仮説も少々疑わし
いものになってしまいます。
けれどもUSE BY (Date) よりも「強制力」が弱めなのではという仮説が正しいか
どうかは、同じ種類の食品を違うスーパーで調べて見比べてみればわかるかもし
れません。
日持ちのする食品に「USE BY + 月日のみ」の表示が見つかれば、実は違いがな
いということになってしまいそうです。

引き続き調査を続けたいと思います。
不十分な情報を投稿してしまい、申し訳ありませんでした。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)

P.S. 実は今あるスーパーのウェブサイトから問い合わせをしたところです。
返事をもらえましたら御報告したいと思います。


1 INET GATE 1998/06/13 09:27
題名:[lex] 個人メール混入にあらず {1}

Date: Sat, 13 Jun 1998 09:15:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

lexicographer各位

バーミンガムの東海林先生より加藤先生に個人的に送られたと思われる
メールが辞書学MLに流れておりましたが,これは東海林先生のご承諾の
もとで加藤先生が流されたということです。個人メールの混入ではあり
ません。念のため,お知らせしておきます。

09:09 (土) 06/13/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--


3 INET GATE 1998/06/13 13:52
題名:[lex] ワークショップ発表募集 {1}

Date: Sat, 13 Jun 1998 13:38:00 +0900
From: 村田 年 <>
Reply-To:
To:

すでにJACET辞書研からの連絡でだぶる人も多いのですが,掲載させて
いただきます.(村田 年)

                             1998.6.10
JACET英語辞書研究会会員の皆様へ
英語の辞書に関心のある方々へ

    JACET英語辞書研究会
        世話人:赤野一郎  赤須 薫  井上永幸
                  小林ひろみ 南出康世 村田 年
             山田 茂
           URL: http://www.f.chiba-u.ac.jp/JACET-LEX.html

ワークショップ:英語の辞書
研究発表募集!  

 先着順で各室10名,計50名の発表者を募集致します.積極的なご応募を
お待ち致します.応募受付は8月1日から9月20日までです.発表申込みは
会員・非会員,教員・院生,会社員,個人・グループ等の別を問わず,だれで
もできます.特に院生,まだ専任になっておられない方,中高の教員の方の申
込みを歓迎致します.下記の要領に従ってできる限り E-mail にて申し込んで
下さい.

 開催日 :1998年11月28日(土)11:00 〜 17:30
会 場 :早稲田大学
会の形式:発表会場を5室取り、発表希望者全員(先着順50名まで)の発
   表を受け付けます.自分も発表し,かつ他の人の発表を聞き,コメント
   するゼミ形式を取ります.発表時間は1件につき20分,質疑は10分
   です.
 発表内容:未発表のもの、すでに紀要等に発表したもの、博士・修士論文の
   概略紹介、まだ研究途上の段階のもの、など広くさまざまな形の発表を
   認めます.
(1):辞書に関する理論的研究(英語辞書学と関連諸科学、すなわ
     ち、語用論、語彙論、語彙的意味論、コンピュータ言語学、言語習
     得、外国語教授法等に関わる主として理論的な研究);辞書編集の
     基礎となる語法・文法研究
(2):辞書編集における実際的研究(見出し語の選定、頻度表示、発
     音表記、語源、品詞、定義、派生語、文型、コロケーション、イ
     ディオム、PCなどに関わる主として技術的な研究)
   (3):辞書と利用者;ユーザーの使用目的・検索技術;辞書指導の理
     論と実際、辞書指導のための副教材;辞書のマーケッテイング;売
     れる辞書の条件;辞書の体裁、図版、記号、囲み、活字、デザイン
     等;CD-Rom辞書の将来、電子辞書の効用;個別辞書(OED,
     Webster 3rd, etc.)の研究;辞書の書評;その他の研究

昨年の状況
  昨年は30名の募集に対して40数名の応募があり,40名で切らせてい
 ただきました.院生 とその先生が同じ会場で混じって発表する形式は多く
 の方に知的刺激を与えたと思われました.発表当日の発表のキャンセル・
 遅刻は1件もなく,ハンドアウトの準備等もよかったようです.会の出席
 者はちょうど160名で,それも朝一番から出られた人が大部分で,最初の
 発表から盛会でした.懇親会に71名もの多くの方々が残られ,和やかな
 うちにも活発な情報交換が行われました.発表結果を論文集にとの発言も
 ありましたが,残念ながら次回にということで実現しませんでした.

論文集の発行
  今回は発表者の中の希望者についてレフリーつきの論文集(英文)とし
 て刊行する計画を検討中です.レフリーとして R.R.K.Hartmann 博士
(Exeter Univ. ヨーロッパ辞書学会元会長)その他の方々を考えております.

発表応募の仕方
1.応募は8月1日〜9月20日に,できる限り E-mail で下記応募先まで
  お送り下さい.知り合いの電子メールを借りて送っていただいても結構で
  す.電子メールでは送れない方は郵便またはFAXで送って下さい.
2.電子メールはテキストファイルで,次の形式に則って下さい.そのまま
  プログラムに掲載しますので,書く順番,かっこ,半角・全角等の約束を
  見本の通りにして下さい.
3.書き方の見本.次の通りに,次の順番で書いて下さい.
村田 年(千葉大学教授):英語学習辞書における定義語彙のあり方 ―
    LDOCE3(1995)の定義語彙 2000語を検討する
Minoru MURATA (Professor, Chiba University), How to Define a
   Defining Vocabulary for an English Learner's Dictionary:
   Analyzing LDOCE3's Definition-vocabulary 2000
E-mail:
   住所:〒273-0865 船橋市夏見4ー9ー5
TEL:0474-23-5475(自宅),FAX:043-290-3747(勤務先)

1)氏名,全角かっこ,勤務先,身分(院生の場合は大学名,研究科名
    +院生;(例)千葉大学社会文化研究科院生),コロンは全角,タイ
    トルは長めに(副題等を用いて)して内容がわかるようにする(レ
    ジュメを配りませんので).副題は全角1字分のバーを用い,バーの
    左右を半角ずつ空ける.副題の最後にバーをつけない.英語で発表す
    る場合はタイトルを英語にする.
2)改行して英文プログラム用のタイトルを書く.原則として句読点は
    半角を用いる.氏名(名+姓),姓を大文字に,半角空けて半角のか
    っこ,身分(専任講師は Assistant Professor とする),勤務先,か
    っこを閉じてコンマ,半角空ける.タイトル,副題はバーを用いずに
    半角コロンにして半角空ける.副題の最初の文字は大文字に.
   3)E-mail ID, 住所,電話番号,FAX番号は自宅または勤務先のどちら
    か1つのみを書く.

   以上の書き方の規定を守っていただけると係りとしては助かります.

4.OHP を使いたい方はその旨お書き下さい.パソコン及びパソコンプロジ
  ェクターは用意できません.各自持参して下さい.

 5.発表の申込みは8月1日からです.7月31日以前に申込みをしないで
  下さい.申込みは完  全な形でして下さい.受け付けた場合はすぐにご
  返事を致します.

6.発表応募受付先(問合わせ先)
      村 田  年
      
      〒273-0865 船橋市夏見4ー9ー5
      FAX: 043-290-3747


1 INET GATE 1998/06/13 17:08
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {2}

Date: Sat, 13 Jun 1998 16:52:58 +0900
From: "Matumoto Yosihito" <>
Reply-To:
To: <>

東海林先生、佐賀の松本@MCSです。

>ところで日本の「賞味期限」と「消費期限」とは食品に応じて使い分けられてい
>るのでしょうか?

厚生省の検索ページ

http://www.mhw.go.jp/search/topj.html

で検索できました。ご確認ください。


1 INET GATE 1998/06/14 07:27
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {3}

Date: Sat, 13 Jun 1998 22:47:43 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

東海林@バーミンガムです。

松本先生:

> 厚生省の検索ページ
>
> http://www.mhw.go.jp/search/topj.html
>
> で検索できました。ご確認ください。

情報ありがとうございました。
早速検索してみたのですが、どうも私の探し方が悪いのか、「賞味期限」・「消
費期限」それぞれの厚生省としての「定義」は見つかりませんでした。
けれども「品質保持期限」という表現もあるのがわかり(自分でも見たことがあ
るのを思い出しました)、あらためて上記3つの用語のいずれかを含むページを
検索してみました。
その結果、総ページ数は8件ありました。
内訳は次の通りです。

  「賞味期限」:登場ページ数1、総登場回数1
  「消費期限」:登場ページ数5、総登場回数6
「品質保持期限」:登場ページ数6、総登場回数8

それぞれの「定義」については、厚生省にメールを出して問い合わせるしかない
でしょうか(^_^;)?

ところで、Sainsbury'sという英国のスーパーマーケットのウェブサイトからの
問い合わせの返事が今日届きました!
原文のまま引用します。

> Use By - is an INSTRUCTION to the consumer of the period during which
> a product will be safe to use if kept in accordance with the
> mnufacturers instructions. Food shouldn't be use after this date,
> and it is illegal to sell food after this date.
>
> Best Before - is an INDICATION to the consumer of the period during
> which a product will be in its best condition, if kept in accordance
> with the manufacturers instructions. However, once a best before
> date has passed the product may still safely be eaten as it may still
> be in a fit condition to do so, but its quality may not be the sme
> i.e. biscuits may be soggy, cake may be stale.

私の予想が当たったようです!
Use byとBest Beforeは同一ではありませんでした!
(ちなみにスーパーに直接問い合わせたらというsuggestionは妻からのものであ
ります(^_^;)。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


1 INET GATE 1998/06/14 14:46
題名:[lex] See {2}

Date: Sun, 14 Jun 1998 14:32:06 +0900
From: Hitoshi Hayakawa <>
Reply-To:
To:

On Mon, 8 Jun 1998 18:45:06 +0900 (JST),
Sho Sakuma wrokte:

>で演奏前に"See if we can support this one."と言って観客を笑わせる場面があ
>ります。
>
>"(Let me) see (that) if we can support this one."と書き換えると、

 これ、See (to it)の省略じゃないでしょうか?

-----------------------------------------------------------------------------
本気で星まで行きたいって思った時にはね| Tokyo, Japan
もう思いは空を飛んでるのよ | 早川 仁
できるかどうかはともかく | (Hitoshi Hayakawa)
その「思い」に追いつきたいでしょ | e-mail:
ご近所の博物誌/わかつきめぐみ |http://www.asahi-net.or.jp/~uv9h-hykw/
-----------------------------------------------------------------------------

#初投稿です。以後、よろしくお願いします。


1 INET GATE 1998/06/14 21:22
題名:[lex] CEEDの件で {1}

Date: Sun, 14 Jun 1998 19:56:00 +0900
From: 赤須 薫 <>
Reply-To:
To:

6/13/98

赤須@東洋大学です。
たいした問題ではないのですが、Chambers Essential English
Dictionaryのことで気になることがあるので、書かせてもらいます。

以下の話はすべて私の記憶に基づくことなので、確信はありません。
あれは、2年前か3年くらい前のことです。
新宿の南口に高島屋(大きなデパート)ができた時のことです。
(ですからちょっと調べれば、はっきりとした年月日がわかるはずですが)
時を同じくして、その高島屋の南に紀伊国屋書店の新店舗ができました。
どんなところかと物見遊山で人ごみをかき分けて行ってきました。
その洋書売り場の辞書コーナーで辞書をあさっていたところ、BNCの文字
が目に入りある辞書を手に取りました。
多分それが、今手許にあるHarrap's Essential English Dictionaryで
す。
そしたら、もうひとつBNCの文字の入った辞書が目に入りました。
紙質とか装丁が違っていたと思いますが、中身はまったく同じものでし
た。
「なんじゃこれ、同じもんじゃん」と思った記憶があります。
(記憶が正しければ)確かこれがChambersだったと思います。
同じ物を二つはいらないと思って、一冊だけ買ってきたわけです。

ところが、南出先生の以下の文章(5/26/98)を見ると
------------------------------------------------------------
4月からChambers Essential English Dictionary(CEED) が売り出さ
れています。Student Times(March 6, 1998) の広告も「98年4月発
売 わかりやすく使いやすい英語学習者待望の英英辞典」とあってどう見
ても新刊辞書です。
------------------------------------------------------------
私の記憶が間違っていることになります。

私が見たものは何だったのでしょうか?
どなたか「私もChambersを見ましたよ」という方はいらっしゃらないでしょ
うか。
あるいはまた「それは...の記憶違いですね」と訂正してくださる方はい
らっしゃらないでしょうか。

つまらないことで悩んでいます。


3 INET GATE 1998/06/15 11:29
題名:[lex] See {3}

Date: Mon, 15 Jun 1998 10:50:41 +0900
From: "Matumoto Yosihito" <>
Reply-To:
To: <>

早川 仁さん、メールをありがとうございます。佐賀の松本MCSです。

>>で演奏前に"See if we can support this one."と言って観客を笑わせる場面があ
>>ります。
>>
>>"(Let me) see (that) if we can support this one."と書き換えると、
>
> これ、See (to it)の省略じゃないでしょうか?

小寺先生から調べていただいた結果(詳しくは
http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html から入って、項目別ログ「語
法文法 see」を参照ください)からすると、これは

See {if we can support this one}.

という構造になっていて、if 節が see の目的節になっていると考えた方が良さそう
です。

おそらくは Eric Clapton 氏の代表曲を演奏する前に言った言葉で、直訳すると、

「私たち(このコンサートに集まったもの)がこの曲を一緒に歌えるかどうか、確認
してみなさい。」

意訳すると、

「みんな、この曲一緒に歌えるかな」

みたいな感じではないでしょうか。


1 INET GATE 1998/06/15 11:36
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {4}

Date: Mon, 15 Jun 1998 11:23:41 +0900
From: "Matumoto Yosihito" <>
Reply-To:
To: <>

東海林先生、佐賀の松本@MCSです。

>厚生省としての「定義」は見つかりませんでした。
>それぞれの「定義」については、厚生省にメールを
>出して問い合わせるしかないでしょうか(^_^;)?

農林水産省お知らせ、イベントのページ

http://www.maff.go.jp/osirase.html

の大臣官房に、

●「食料・農業・農村」について(メッセージ) を開設しています。
   積極的なご意見お待ちしております。

というリンクがありました。

農林水産省も探してみましたが、賞味期限等の 「定義」
は載せていないようです。(^_^;)

やはり問い合わせるしかなさそうです。≦()≧


2 INET GATE 1998/06/15 15:29
題名:[lex] CEEDの件で {2}

Date: Mon, 15 Jun 1998 07:08:40 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

東海林宏司@バーミンガム滞在中です。

先日Dillonsバーミンガム大学支店にて、Chambers Essential English
Dictionaryを入手致しました。
(キャンパス内にまずまずの大きさの書店があるので結構便利です。CELDは1冊
だけ置いてあり、このMLの過去ログで見たことがあったので即購入しまし
た。)

加藤先生・磐崎先生がChambers-Harrapについて(裏話も含めて)説明されてい
るのが「項目別ログ」で読むことができます。

私の入手したのは磐崎先生のおっしゃる「HEEDと全く同じ紙質のCEED」だと思わ
れ、厚さは6センチ以上です。

ただ、磐崎先生は、

> 実際にはCEEDと名を変えてリプリントされたのが1998年です。これは同辞書
> 自体に書いてあります。

と書いておられますが、私の入手したCEEDには、
Copyright (c) Chambers Harrap Publishers Ltd 1995
Previously published as Harrap's Essential English Dictionary
とあるだけで、1998年にリプリントされたということは一切書いてありませんで
した。

ちなみにCEEDに先立ち、Dillonsバーミンガム(City Centre)支店で以下の辞書
も購入致しました。それぞれの出版データを転記します。

Chambers English Students' Dictionary
Published by Chambers, an imprint of Larousse plc
Copyright (c) Larousse plc 1996

Chambers English Dictionary of Idioms
Published by Chambers Harrap Publishers Ltd
Copyright (c) Chambers Harrap Publishers Ltd 1996

Chambers English Dictionary of Phrasal Verbs
Published by Chambers Harrap Publishers Ltd
Copyright (c) Chambers Harrap Publishers Ltd 1996

赤須先生の疑問の解決にはならないかもしれませんが、上記出版データから推測
しますと、1995年か1996年には既に(H or C)EEDが既にChambersの書名で出版さ
れていた可能性もあると思い、このメールを書かせていただきました。

恐縮ながら、便乗質問をさせていただきたいと思います。
上記4辞書ともその表紙・裏表紙・前付にBritish National Corpusへの言及が
見られますが、「どのように」利用したかについては非常に曖昧な説明しかあり
ません。
どなたかそのあたり御存知の方がいらっしゃいましたら教えていただければ幸い
です。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


1 INET GATE 1998/06/15 15:36
題名:[lex] NIFTY SERVEで受信されて {1}いる方

Date: Mon, 15 Jun 1998 15:29:37 +0900
From: Minoru MURATA <>
Reply-To:
To:

井上 永幸先生

村田 年です.
このようなこと何も知りませんでありがとうございます.
ところで,先生のニフテイーの ID は 

となっていますが,このように自分の名前などへの変更はどうしたらいいの
でしょうか.また,その後旧 ID でも自動的に受信できるのでしょうか.ご
多忙のところ恐縮ですが,ご教授下さい.

井上 永幸<> さんは書きました:
> NIFTY SERVEで辞書学MLを受信されている方へ:
>
> 井上(島根大学)です。
>
> すでにご存じの方も多いかと存じますが,NIFTY SERVEでは7月15日より
> 電子メール送信時のドメイン名が変更になります。辞書学MLを受信する
16:38 (金) 06/12/98 井上永幸 <>


1 INET GATE 1998/06/15 16:13
題名:[lex] NIFTY SERVEで受信されている方へ {1

Date: Mon, 15 Jun 1998 15:58:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

【NIFTY SERVEを利用されていない方にはこのメールを無視して下さい(^_^;)】

村田 年 先生:

メールをありがとうございます。

>このようなこと何も知りませんでありがとうございます.
>ところで,先生のニフテイーの ID は 
>
>
>
>となっていますが,このように自分の名前などへの変更はどうしたらいいの
>でしょうか.また,その後旧 ID でも自動的に受信できるのでしょうか.ご
>多忙のところ恐縮ですが,ご教授下さい.

旧IDで送られてきたメールは受信できるようです。ただ,7月15日以降,自分がニフテ
ィーを通じて出したメールのドメイン名は強制的に@nifty.ne.jpになりますから,旧ド
メイン名で登録していたメーリングリストなどには送っても受け付けてくれないわけで
す。

以下に,変更案内への概略を示しておきますので,ご覧いただき手続き願います。

>サービス案内・検索 SERVICE
> 1. 検索 2. テーマガイド
> 3. おすすめガイド 4. お知らせ
> 5. 使い方ガイド 6. 会員情報コーナー
> 7. パスワード変更 8. 会員規約とお願い
> 9. 料金コースの確認と変更 10. 利用料金情報
>11. アクセス方法 12. アクセスポイント一覧
>13. ニフティサーブ Q&A 14. カスタマーサポート
>15. 入会方法/ニフティカード 16. 電子メール/アクセスギフト
>17. ニフティクラブ (ポイント制度) 18. ニフティビジネスガイド
>19. ドメイン名の変更について
>>16
>
>電子メール/アクセスギフト EMAIL
> 1. ご利用方法
> 2. 電子メール
> 3. ネームアドレス登録窓口
> 4. 電子メールPOP3/SMTP対応について
> 5. 電子メール着信通知(ポケットベル)サービス
> 6. 電子メール着信拒否サービス
> 7. インターネットメール自動回送サービス
> 8. 期日指定メール
> 9. グリーティングメール
>10. 電子メール音声サービス
>11. レタックス代行サービス
>12. コンピュータ郵便代行サービス
>13. メール転送サービスのご案内
>14. パーソナルファイル
>15. アクセスギフト
>16. メール情報サービス
>17. ドメイン名の変更について
>18. FAQ
>19. 問い合わせ窓口
>>3
> ★★ ご注意!!★★
>
>■一度登録したネームアドレスは、変更、解除などは一切できません!
>                ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
>■ご登録いただいたネームアドレスは、「新電子メールメニュー」をご利用
> いただくことで、電子メールの送受信にご活用いただけます。
>
>   新電子メールメニュー GO NEWMAIL/nifty:NEWMAIL
> ※1998年4月1日よりご利用いただけます
> ネームアドレス宛に送信した電子メールは、従来のニフティサーブIDに送
> 信された電子メールと同じメールボックスに配信されます。
>
>■ネームアドレスのドメイン名は nifty.ne.jp です。
>                ^^^^^^^^^^^
>  送信の際にはご注意ください。
>  (例)   ○ 
>    × 
>
> ※※ 必ずお読みください ※※
>
>「新電子メールメニュー」の詳細は「電子メール/アクセスギフト」の「ご
>利用方法」をご覧ください。
>
> 電子メール/アクセスギフトGO EMAIL/nifty:EMAIL
>
>ニフティマネジャーをお使いの方は「次のページ」ボタンを押してください。
>他の通信ソフトをお使いの方は改行キーを押してください。
>続き (改行で次メニュー E:終了)
>>
>
>ネームアドレス登録窓口
> 1. ご利用方法(必ずお読みください)
> 2. ネームアドレス登録/参照
> 3. 送信メールID/ネームアドレス選択
>>

15:50 (月) 06/15/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--


1 INET GATE 1998/06/15 18:00
題名:[lex] Chambers series {1}

Date: Mon, 15 Jun 1998 17:43:00 +0900
From: 磐崎 弘貞 <>
Reply-To:
To:

東海林さん、

> 私の入手したCEEDには、
> Copyright (c) Chambers Harrap Publishers Ltd 1995
> Previously published as Harrap's Essential English Dictionary
> とあるだけで、1998年にリプリントされたということは一切書いてありませんで
> した。

紙質をよくしてリプリントしたのは日本版オリジナルです。

> 恐縮ながら、便乗質問をさせていただきたいと思います。
> 上記4辞書ともその表紙・裏表紙・前付にBritish National Corpusへの言及が
> 見られますが、「どのように」利用したかについては非常に曖昧な説明しかあり
> ません。
> どなたかそのあたり御存知の方がいらっしゃいましたら教えていただければ幸い
> です。

本Chambersシリーズの、BTNへの関わりは4つの辞書の頁を
よく観察すると、結構違いが見えてきます。ちなみに、4辞書
共通の小冊子を書いたのは私です(^^;)。

Students版は以前、Chambers Usage Dictionaryとして販売され
ていた辞書の定義と用例を若干やさしくし、あちこちでBNC
をある程度利用した、semantic network等の囲み記事を入れて
います。

しかし、やはり一番リキが入っているのは、Essential版である
のは間違いないところです。

磐崎弘貞


2 INET GATE 1998/06/15 18:59
題名:[lex] 'Town of books' in the UK {1}

Date: Mon, 15 Jun 1998 18:46:00 +0900
From: "" <>
Reply-To:
To:

Lexのみなさん、

イギリス人はよく知っているが、日本人はほとんど知らない、という
ことは、それこそ山ほどあります。そんな中で、本好き・辞書好きの
日本人が知っていてもいいのは、イングランドとウェールズの境にあ
る古書の町Hay-on-Wyeじゃないでしょうか。

これは、日本人滞在者が呼ぶところの「英国の神田」。といっても、
本当に神田のようなところを期待していくと、少々ずっこけます。
が、やはり、胸踊る町であることは間違いないです。

かつての城下町ですが、現在はその城の中まで古本屋になっています。
難でもありの、雑然とした書店、シェイクスピアの古い版のある店。
当然いろいろあります。英文学専門のところは、DickensやHardyなど
が、3、4百ポンドといった、結構な値がついているところもありま
す(←いや、これは安いのかもしれないです。不案内なもので)。

Web siteもありますから、どうぞご覧ください。さすがに在庫情報ま
ではありませんが、どの店がどういう種類の本を専門にしているかは
わかります。

バーミンガムからはクルマで2時間足らずだったでしょうか(イギリ
スで面白いところに行こうとしたら、クルマがないといけません)。
バーミンガムからなら高速を通らずに西南に行く方法と、M5を南下
しWorcester(ウスタソースの「ウスタ」ですね。といっても今では
陶器Royal Worcesterの方が有名)まで行き、そこから西に入って行
く方法などがあります。

ちなみに、このあたりの地名にはHereford(ヘリフォード)、
Leominster(レムスタ)など、地理音痴の私には手強い名前が多い
ですねぇ(^^;)。

神田と同じく、収穫は運です。私が行ったのはたった3回ですが、
初回にWebster第2版の2分冊版を30ポンドで入手。2度目は、
別の意味で本との感動的な出会いがあったのですが、これはまた別の
メールで。

磐崎@筑波大学


1 INET GATE 1998/06/15 19:01
題名:[lex] USE BY or BEST BEFORE {5}

Date: Mon, 15 Jun 1998 10:55:22 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

東海林@バーミンガムです。

松本先生:

>農林水産省も探してみましたが、賞味期限等の 「定義」
>は載せていないようです。(^_^;)
>
>やはり問い合わせるしかなさそうです。≦()≧

またまた情報ありがとうございます。
厚生省には問い合わせのメールを出しました。
お役所なので、先日のスーパーのように迅速な返答がいただけるかどうかわかり
ませんが(^_^;)。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


2 INET GATE 1998/06/15 20:14
題名:[lex] Chambers series {2}

Date: Mon, 15 Jun 1998 12:02:30 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

たびたびすみません、東海林@バーミンガムです。

磐崎先生:

>紙質をよくしてリプリントしたのは日本版オリジナルです。

なるほど、では赤須先生が御覧になったのは私が手にしたものと同一である可能
性が高いですね。

>Students版は以前、Chambers Usage Dictionaryとして販売され
>ていた辞書の定義と用例を若干やさしくし、あちこちでBNC
>をある程度利用した、semantic network等の囲み記事を入れて
>います。
>
>しかし、やはり一番リキが入っているのは、Essential版である
>のは間違いないところです。

私がパラパラと見たところでも、Essential版は結構「リキが入っている」と感
じました。
やはりスペースに余裕があるからか、文定義を採用していたり、巻末に
informal, formal両方の手紙の書き方が説明されていたりしているのが気に入り
ました。
私が先日問題にした命令文の前のkindlyについても、Students版では用例のみで
そのニュアンスを伝えようとしているのに比べて、Cobuildシリーズのように文
定義でニュアンスまで伝えているため、わかりやすい記述になっています(やは
りliteral meaningの用法はありませんでしたが)。
Students版は同じ版型のCobuild New Students' DictionaryやOxford Wordpower
Dictionaryの方が出来がいいと感じます(個人的には最後のWordpowerが結構好
みです)。

Hay-on-Wyeに関する情報もありがとうございました。
(すぐにでも行きたくてムズムズしております(^_^;)。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


1 INET GATE 1998/06/15 23:03
題名:[lex] kindly {1}

Date: Mon, 15 Jun 1998 22:39:00 +0900
From: 磐崎 弘貞 <>
Reply-To:
To:

東海林さんへ、

> 私が先日問題にした命令文の前のkindlyについても、Students版では用例のみで
> そのニュアンスを伝えようとしているのに比べて、Cobuildシリーズのように文
> 定義でニュアンスまで伝えているため、わかりやすい記述になっています(やは
> りliteral meaningの用法はありませんでしたが)。

安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』(p.17)に、

Kindly take your hands off my knee.(...)のような場合のkindly
は、話し手の側における怒りと優越感を示す.

とあります。ご参考までに。

> Hay-on-Wyeに関する情報もありがとうございました。
> (すぐにでも行きたくてムズムズしております(^_^;)。

ま、またそのうち、一緒に行きましょう。私は、初めての時は
愛知大学の塚本先生と当時Ph.Dを取得したばかりのフミオさん
に連れていってもらいました。

磐崎弘貞@筑波大学


1 INET GATE 1998/06/15 23:37
題名:[lex] NIFTY SERVEの件( {1}再)

Date: Mon, 15 Jun 1998 23:21:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

lexicographer各位

NIFTY SERVE経由のメール投稿の件でお騒がせしましたが,赤須先生(東洋大学)より私
の誤りをご指摘いただきました。

結局,メールアドレスにご自分のお名前を入れた形に変更されない場合は,特に現在登
録いただいている方々は何も変更手続きをしていただかなくてもけっこうです。こちら
で,サーバー側のリストを7月15日に変更しておきます。

ただし,今回のNIFTYのドメイン名変更を契機に,メールアドレスにご自分のお名前を
入れられる予定の方は,井上までご一報いただければ幸いです。新しいメールアドレス
になった時点でこちらのリストを変更します。

お騒がせしました。<m()m>

23:11 (月) 06/15/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--


3 INET GATE 1998/06/16 02:02
題名:[lex] kindly {2}

Date: Mon, 15 Jun 1998 17:50:12 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: <>

東海林@バーミンガムです。

磐崎先生:

>安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』(p.17)に、
>
> Kindly take your hands off my knee.(...)のような場合のkindly
> は、話し手の側における怒りと優越感を示す.
>
>とあります。ご参考までに。

そ、それは用例も説明もCOBUILD1そのままではありませんか…
英和辞典はあまり持ってきていないのでよくわかりませんが、
Microsoft/Shogakukan Bookshelf Basic所収の『プログレッシブ英和第2版』の
語法欄はかなり詳しい説明です。けれどもどうも断定的過ぎるような気がするの
です。以前から問題にしている「掲示・広告などの命令文におけるkindly」につ
いては、まだ説明されている文献に出会ったことがありません。もっともコーパ
スで見ても用例が少ないようなので、それほど気にすることはないのかもしれま
せんが。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)

P.S. Hay-on-Wye行き楽しみにしております(私信モードですみません(^_^;)。


1 INET GATE 1998/06/16 07:22
題名:[lex] kindly {3}

Date: Tue, 16 Jun 1998 06:18:47 +0900
From: 赤野 一郎 <>
Reply-To:
To:

赤野@京都外大です。

> 東海林@バーミンガムです。
>
> 磐崎先生:
>
> >安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』(p.17)に、
> >
> > Kindly take your hands off my knee.(...)のような場合のkindly
> > は、話し手の側における怒りと優越感を示す.
> >
> >とあります。ご参考までに。
>
> そ、それは用例も説明もCOBUILD1そのままではありませんか…
> 英和辞典はあまり持ってきていないのでよくわかりませんが、
> Microsoft/Shogakukan Bookshelf Basic所収の『プログレッシブ英和第2版』の
> 語法欄はかなり詳しい説明です。けれどもどうも断定的過ぎるような気がするの
> です。以前から問題にしている「掲示・広告などの命令文におけるkindly」につ
> いては、まだ説明されている文献に出会ったことがありません。もっともコーパ
> スで見ても用例が少ないようなので、それほど気にすることはないのかもしれま
> せんが。

安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』は、英文法書の記述の中から、
辞書に盛り込むべき情報を羅列しただけの、非常に安易な作り方の本だと思いま
す。文法学者の記述を鵜呑みにし、実際にどうであるかの検証が全くなされてい
ません。

__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/
AKANO, Ichiro
Kyoto University of Foreign Studies
TEL: 075-322-6103
E-MAIL:
NIFTY SERVE:
__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/


2 INET GATE 1998/06/16 10:41
題名:[lex] バスの社内掲示 {2}

Date: Tue, 16 Jun 1998 10:26:12 +0900
From: kazuo kato <>
Reply-To:
To:

東海林先生:

加藤@岩手医大です.「転送」に添え書きをしなかったため,先生や井上先生に
ご迷惑をおかけしました.以下,そのお詫びのしるしになればいいのですが,
...

> <「喫煙・飲食禁止」の掲示>
> 日本ではバスの車内で「禁煙」の掲示は見たことがありますが、「飲食禁止」の
> 掲示を見たことはありませんでした。
> それがあっただけでも驚きでしたが、その表現にもまた少々驚きを感じました:
>
> For a cleaner, more pleasant environment,
> Kindly refrain from: -
> smoking, eating & drinking
> on this bus.
>
> 1.environmentを「車内」のような比較的狭い空間に使っている。
> そして何よりも、
> 2.命令文の動詞の前にkindlyという副詞をpいている。
> という実例に触れたのは初めてだったのです。
>
> 気になって各種辞典を調べてみました:
>
> <A: COBUILD on CD-ROM>
> 2 If you ask someone to kindly do something, you are showing that you
> are angry with them, or that you have a feeling of superiority over
> them.
>
> EXAMPLE : Kindly take your hand off my knee...
> Can you kindly tell me how this situation has got this far?

> さて、私が見たバスの車内掲示は、車内で喫煙や飲食をする乗客に対してバス会
> 社が「苛立ち」あるいは「迷惑」を感じていることを示すものなのでしょうか?
> もちろん「本音」はそうなのでしょうが、「お客様」に対する掲示にサービス業
> がそのような意味を込めることは日本人としては考えられません(^_^;)。
> 私としては、掲示の例はpleaseにごく近い意味で使われていると考えたいのです
> が、如何でしょうか?

私も同感です.この問題には文脈やイントネーションがからんでいるのではない
かと思い,Dwight Bolinger (1989), Intonation and Its Uses: Melody in
Grammar and Discourse (Stanford Univbersity Press) を見てみました.直接
kindly の問題を扱っているわけではなく,please の問題が主なのですが,p.
160 には次のような記述があります:

Flexibility of position is one thing that distinguishes PLEASE from
KINDLY, which must directly precede the verb it modifies:

(80) I asked him to kindly accompany me.

(81) *I asked him kindly to accompany me. (starred in the relevant--
directiv--sense) (私の頼みかたが kindly だったという意味なら
OK だということだと思います.)

また,p.159 には please が下降調や上昇調などの抑揚を伴ったときどのような
意味を持つ傾向があるかについての詳しい記述があります.

COBUILD だけではないのですが,多分語義記述の精密化をはかるために,辞書
には文脈の意味までもその語の語義にしてしまう傾向があるように思います.
Uriel Weinreich (1961), "On the semantic structure of language"
(Labov, W. (ed.), On Semantics (University of Pennsylvania Press, 1980)
に再録されています)は fair chance と fair weather の fair に別々の語義
を立てるようなやりかたは "overspecification" であり "fallacy" であるとし
て厳しく批判したことがあります.(私も「辞書への異議申し立て」(1993)と
いう小論で英和辞典の語義記述に関してこの問題を論じたことがあります.)


2 INET GATE 1998/06/16 17:44
題名:[lex] Microsoftについて {1}

Date: Tue, 16 Jun 1998 17:31:24 +0900
From: (okada terutada)
Reply-To:
To:

日本大の岡田です。どなたかMicrosoft/Shogakukan Bookshelf Basicの入手価格を教
えていただけませんか?


1 INET GATE 1998/06/16 17:51
題名:[lex] Microsoftについて {2}

Date: Tue, 16 Jun 1998 17:38:01 +0900
From: "SEKIYAMA, Kenji (Sekky)" <>
Reply-To:
To:

岡田様,

At 17:31 +0900 98.6.16, you wrote:
> 日本大の岡田です。どなたかMicrosoft/Shogakukan Bookshelf Basicの入手価格を教
> えていただけませんか?

関山@愛知淑徳大院生 です。
 Bookshelf Basicは,確かフルバージョンのBookshelfのうち,プログレッシブ英和
,和英と国語大辞典のみを収録したものだと思いますが,これは,Word 98(いずれ
Office 98が出れば,たぶんそれにも)についてくる「おまけ」で,単独販売はして
いないと思います。フルバージョンのBookshelf 98は実売価格が10000円前後だと思
います。また,旧版のBookshelfを持っている人を対象にしたアップグレード版もあ
ります。こちらは実売で9000円弱かと思います。

---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---
SEKIYAMA, Kenji
Graduate School of English Aichi Shukutoku University

E-mail:
★ Homepage URL: http://members.tripod.com/~sekky ★

"Sociolinguistics is NOT sociolinguistics, but sociolinguistics is
linguistics" (William Labov)
---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---=---


2 INET GATE 1998/06/16 18:27
題名:[lex] capable of -ing/to inf. {1}

Date: Tue, 16 Jun 1998 18:19:13 +0900
From: kazuo kato <>
Reply-To:
To: "" <>

加藤@岩手医大です.

今日(6月16日)の PBS(NHK の衛星放送)の "The Jim Lehrer News Hour"
で,駐米中国大使が to be capable to inf. という英語を話していたので,
「まさか」と思って BNC の簡易検索をすると,次の例を含む8例が出てきまし
た:

(1) It is capable to induce inflammatory reactions such as increased
vascular permeability, leucocyte adhesion and chemotaxis.

(2) All we are capable to know and shuts us, (sic)

(3) Such Retreats would give unspeakable Raptures to a Soul capable
to pursue a Tract of Thought in Infinity of Space.

'blends' の例かもしれませんが,able to か capable of だと思っていた頭に
はちょっとした驚きでした.この型はやはり 'marginal' なのでしょうか?


1 INET GATE 1998/06/16 18:49
題名:[lex] 「検証」&「文脈」 {1}

Date: Tue, 16 Jun 1998 10:37:12 +0100
From: "Hiroshi Shoji" <>
Reply-To:
To: "lex" <>

東海林@バーミンガムです。

赤野先生:

> 安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』は、英文法書の記述の中か
> ら、辞書に盛り込むべき情報を羅列しただけの、非常に安易な作り方の本だ
> と思います。文法学者の記述を鵜呑みにし、実際にどうであるかの検証が全
> くなされていません。

「検証」ということがこれからの日本における辞書製作の非常に重要なポイント
になるのではないでしょうか(私などが言うのも生意気なことですが)。
このメーリングリストが非常に有益なのは、場所を問わず時間を問わず、非常に
多数の人が様々な情報源から引き出した情報を「共有」できる点にあると私は思
うのです。
既成の文献・辞書などはどんなに権威あるとされているものでも疑う姿勢が学問
には重要であることが、こちらに来て再認識できました。
どんなに大きなコーパスであろうとも、言語事実の「全て」を反映しているわけ
ではないという姿勢で立ち向かうことが重要なのでしょう。

加藤先生:

> COBUILD だけではないのですが,多分語義記述の精密化をはかるために,辞書
> には文脈の意味までもその語の語義にしてしまう傾向があるように思います.
> Uriel Weinreich (1961), "On the semantic structure of language"
> (Labov, W. (ed.), On Semantics (University of Pennsylvania Press,
1980)
> に再録されています)は fair chance と fair weather の fair に別々の
> 語義を立てるようなやりかたは "overspecification" であり "fallacy" で
> あるとして厳しく批判したことがあります.(私も「辞書への異議申し立て」
> (1993)という小論で英和辞典の語義記述に関してこの問題を論じたことが
> あります.)

本当にいつも勉強させていただき、ありがとうございます。
以前(十年ほど前?)今井邦彦先生が、月刊『言語』にイントネーションの意味
に関する文章を書かれていて、そこでロンドン学派(0'Connor & Arnold)のイ
ントネーション記述を「文脈の意味まで読み込んでいる」として批判されていた
のを思い出しました。
辞書の語義記述に関しても同様のことが言えるということは、これまで明確に認
識していなかったのですが、先生の御指摘によりなるほどと思いました。

このメーリングリストに参加して本当によかったと思う今日この頃です。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)


1 INET GATE 1998/06/17 01:25
題名:[lex] コービルド物語5 {1}

Date: Wed, 17 Jun 1998 00:28:00 +0900
From: 村田 年 <>
Reply-To:
To:

長いメールで失礼致します.ちらっと見たら捨てて下さい.

        バーミンガム学派の人々(5)

 村 田   年

         辞書作りのプロたち

 私がバーミンガムに滞在したのはほんの六週間のことであり、また、辞書のプロたち
におしゃべりは少ないこともあり、得られた情報は微々たるものだ。
 今回バーミンガムの人々を眺めていて、イギリス人の最大の特徴だと思ったことは、
他人のことは他人のこと、自分のことは自分のこと、という考えが徹底していることだ
。例えば、ギネスにしてもみんなを監督する態度は全然ない。セクレタリーに対しても
そうだ。セクレタリーのスーなどはしょちゅう出歩いているが、だれも何も言わない。
(このことについては後で詳しく書くことになる)
 ラメッシュは、ケンブリッジで古い英語を研究し、学位を取ったそうだ。彼は、コー
ビルドの最初の名著、Collins COBUILD
English Language Dictionary 以来すべての出版物においてエネルギッシュに仕事をし
てきた。彼は珍しくおしゃべりで、お人好で、親切この上ない。コービルドを訪れたす
べての日本人は彼の世話になっている。話しかければいつまでもつき合ってくれる。そ
れでは仕事のほうはおろそかになるかと言うとそうではない。夕飯を食べてからやって
きて、たいていは11時か12時まで、忙しいときは真夜中の2時ぐらいまで一人で仕
事をしている。おそらくだれよりもたくさん辞書の原稿を書いているのではないだろう
か。
「あなたはいい時にここに来ましたね」と彼は言った。「3月だったらみな目の色を
変えて『BBC英語辞典』の追込みに掛かっていてあなたと話をする人なんかだれもい
なかったでしょうよ。ぼくなども毎晩夜中の2時ぐらいまでやっていましたから」
 ラメッシュはインド系のイギリス人でよく頑張る。だいたいインド系、トルコ系など
、条件のあまりよくない人たちはよく働く。私が白人の物乞いにまとわりつかれたとき
に、黒人がおっぱらってくれたことが2度もあった。トルコ人の物乞いには一人も会わ
なかった。とにかくどんな仕事でもそれに就いて真面目に働く。ラメッ
シュは週日は目いっぱい働くが、土・日は出てこない。家庭サービスも忘れない。子煩
悩の彼が目に見えるようだ。
 「何をやっているのか」聞いてくれないので、こちらから
beautiful の類義語のコロケーションを研究しているんだが、と言うと、彼は「ぼくも
暇になったんで hard のコロケーションの研究を纏めているところだ。見にこないか」
と言うので彼の部屋に行った。私と同じマルチコルムというプログラムを使って hard
と名詞とのコロケーションの頻度を求め、その中のおもしろそうなものだけを集めてあ
った。イディオムへの興味が相当強いようで、一つのイディオムを示して、わかるか、
と聞いた。わからない、と答えると、ほんとにうれしそうに説明してくれた。ルーマニ
アから来たコロケーションの研究者も全然わからなかったよ、と得意そうであった。い
つごろ発表するのか、と聞いたら、あと1年ぐらいやってからと言った。
 hard をやるならもっと統語論的にやらなければだめだ、これでは一種の趣味で、研

とは言えないのではと思ったが、そのことは言わずに、ぼくも clear について纏めた
ので見にこないか、と誘ったが来る気がない。統語論的にやる方法の一例を見せたいと
思ったのだが仕方がない。英語の話し方もおぼつかない私のような者から何も学ぶこと
はないと思っているのかも知れない。このバーミンガムの人たちの欠点の第一は統語論
的観点にやや欠けることではないかと何度か思った。(この点はのちに詳しく論じるこ
とになろう)
アントワネットに話したら、"He is silly." と例の言葉で一刀両断された。彼女には

理職は無理だと思った。
 スティーブンは、今回の『BBC英語辞典』では事実上の責任者の役を果たした。目
のぎょろっとした髭面の大男で、取っつきは悪い。あまりおしゃべりではない。スティ
ーブンの家で打ち上げのパーテイーをやったばかりだと初日に言われた。みな大仕事を
終えて顔が柔和になっていて助かった。
 7月11日に初めてコービルドを訪れたとき、ちょうどこの辞書が出来上がったとこ
ろで、ロビーにも、オフィスにも積み上げてあった。まだ整理ができていないので持っ
て行かないようにとの張紙がしてあったが、私はひとがいないときに一冊借りてきては
少し読んで返す、ということを繰り返してだいたいどんな辞書かの理解を得た。基本語
の記述はコービルドの最初の辞典とだいたい同じで、その例文、説明の一部をカットし
て生み出したスペースにBBCの特徴語・特徴的な言い回し・特徴的な例文を入れたも
のである。これなら2年に1回改訂して最新のBBC英語を常に保持することも、もし
も日常の準備を怠らなければ、可能であろうと思った。
 スティーブンの机は大きい。こんな大きな机を見たのは初めてだ。コービルドの机は
みんな大きいのだが、こんなばかでかい机があったのかとあきれた。机の前の部分には
2段の図書館の雑誌用の書架みたいなものが置かれ、そこにいくつかの辞書が立ててお
いてあり、大男のスティーブンなら手を延ばして取れるようになっている。端末の画面
も大きく、あらゆるワークステーションにアクセスできるらしく、ラメッシュは自分の
マシーンでできないときはスティーブンのマシーンを使って呼び出していた。机の上に
はいろいろな資料が取りやすいように置いてあった。コービルドの辞書もよく使うよう
で擦り切れたのが一冊と30ページぐらいづつばらして綴じたのがあった。
 8月も下旬になってどんどん日が短くなってきたある日、7時頃になって帰ろうと玄
関に行くと、玄関の大きなドアーが少し開いていた。あれ、どうしたんだろう。だれか
鍵を閉めないで帰ったのかしらと思って、出てみると薄暗がりにステイーブンの大きな
後ろ姿があった。子供が二人遊びにきたのかと思ったら、一人は小柄な奥さんだった。
10歳ぐらいの坊やがお父さんと遊びたがるので連れてきたらしい。長いこと帰りが遅
くて息子さんと遊んでやれなかったのであろう。辞書編集のプロの恐い顔もこの時ばか
りは柔和になっていた。
 ジョン・トッドの出勤の仕方はユニークだ。午後出てきたり、夕方みんなが帰る頃出
てきたりする。1日に2回出勤するのだろうか。いつもにこにことして「ハロー」と挨
拶してはキッチンから自分のカップに紅茶を入れて持っていく。まったくマイペースで
仕事をしているのだ。彼は土曜でも日曜でもよく出て来る。出て来る時間はまったくま
ちまちである。シンクレアがいても、いなくても関係がない。ギネスが上司という感じ
もない。みんな一匹狼なのだ。
 このような辞書編集のプロたちを統率するのはなにか?それは会議だ。コービルドで
は会議はきちんきちんと行われる。フランスに出かけていたアントワネットも会議の日
には飛んで帰って来る。会議ではシンクレアの遠大な計画が披露される。仕事が割当て
られる。
黙っていれば仕事の山に殺されてしまう。かなりきつい条件が御大から出されたりする
。攻防戦はたいへんらしい。いいアイデイアはただちに採用される。仕事と意見によっ
て取り立てられて、主任にもヘッドにもなれる。今日は会議だ、という日は朝からみん
な忙しそうだ。会議の多い自分の大学を思い出したりした。
このような辞書編集のプロたちはどのようにして育つのか。日本とイギリスとの辞書
編集の根本的違いはなにか?
 イギリスには大学は48しかない。大学院を出ても大学の教官にはなれないのが普通
である。教授になるのは夢のまた夢である。私の知識に間違いがなければ、バーミンガ
ムの歴史始まって以来英語学の教授は一名しか存在しない。バーミンガムで言えば、外
国人のための英語コースの教師になるか、英語教師として外国に派遣されるか、辞書の
編集員の道を選ぶか、である。辞書の道を選んだ者は辞書の編集で生計を立てていかな
ければならない。日本のように大学の教師が片手間に辞書をやるのとは心構えが違う。
彼らは辞書にかけているのである。


2 INET GATE 1998/06/17 11:15
題名:[lex] COBUILD の 'pragmatics' label {1}

Date: Wed, 17 Jun 1998 11:01:33 +0900
From: kazuo kato <>
Reply-To:
To:

加藤@岩手医大です.

COBUILD の kindly の 'pragmatics'の情報を直訳した英和辞典の問題が取り上
げられました.
>
> 安井稔・長谷川ミサ子(1997)『私家版英和辞典』(p.17)に、
>
> Kindly take your hands off my knee.(...)のような場合のkindly
> は、話し手の側における怒りと優越感を示す.
>
> とあります。ご参考までに。

数年前ある英和辞典の校閲をしていたときに送り状の一つに次のように書いた
ことがあります(1996年5月27日):

COBUILD の情報を(中略)採り入れるときには COBUILD のいう
'pragmatics'に関する情報は相当割愛してかまわないのではないかと思います.
例えば,indiscriminate には新しく「(けなして)」という注がありますが,
これは '..., you are critical of it because it does not involve any
careful thought of choice' という部分に基づくものでしょうが,「(けなし
て)」という語感は「無差別の,見境のない,無計画の,でたらめな」という
訳語に十分出ていますから,わざわざ述べるまでもないことです.これまでの
ゲラでも自分の考えでこの種の注はかなり削除するよう指示してきたような気
がしますが,最近届いた雑誌 English Today の記事の一つ,Larousse plc in
Edinburgh の Robert Allen による LDOCE, COBUILD, CIDE, OALD の書評にも
全く同趣旨のきびしい指摘があり,我が意を得たりと思いました (ET 12(2):
41-47).
Allen は COBUILD の 'pragmatics' というラベルについて 'However, this
device [i.e. 'pragmatics' label] is something of an illusion, since
much of the information about pragmatics is implicit in the defining
style, and adding a signpost does not necessarily make the point any
clearer. It is more effective at function words like INDEED than at
words whose main characteristics is (for example) markedness, like
LOUSY.' (p. 45) と述べています.

問題の命令文中の kindly は「いんぎん無礼」な用法でしょう.もし注をつけ
るとしたら,この種の用法については「皮肉な使い方もある」のような注記で
十分ではないかと私は思います.COBUILD や『私家版英和辞典』の注は「やり
すぎ」であると私は判断します.
英英辞典の情報を英和辞典に採用する際にはやはり「検証」が必要だと思い
ます.従来は indiscriminate な採用が多かったように思います.


4 INET GATE 1998/06/18 09:47
題名:[lex] お詫び(島 {1}大停電)

Date: Thu, 18 Jun 1998 09:07:00 +0900
From: 井上 永幸 <>
Reply-To:
To:

lexicographer各位

島大の停電(15:00〜?)のため,昨日辞書学MLに投稿された方で,メールが配信
されなかった方がいらっしゃるかもしれません。ご迷惑をおかけしましたこと
をお詫び申し上げます。現在は復旧しております。今後とも宜しくお願い申し
上げます。

09:04 (木) 06/18/98 井上永幸 <>
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--


1 INET GATE 1998/06/19 17:11
題名:[lex] ヴィスタ英和辞典の用例とその和訳(

Date: Fri, 19 Jun 1998 16:40:40 +0900
From: kazuo kato <>
Reply-To:
To:

加藤@岩手医大です.

このMLで評判になったので,遅まきながら「ヴィスタ英和辞典」を買って読ん
でみました.「読む」といってももちろん通読したということではなくて,50
ページから50ページおきに1700ページまで,(無作為に)読みました.同辞典
の編集方針についてはこのMLでも賛否両論がありましたが,私自身は記号はで
きるだけ少なくし,語義分けもできるだけ簡略化するという方針自体には共感
をおぼえます.
合計35ページ読んだわけですが,辞書としての用例としてはたして妥当とい
えるのか(私には)疑問になったもの,また,用例の読みとその表われとして
の和訳が疑問になったものがいくつかあったので,それをここに提示し,みな
さまのご意見を伺いたいと思います.
1回目は用例の適切さ,または,ネイテイヴチェックについての疑問です.な
お,
カッコ内はページ数です:

(1) Airplanes are in control of the control tower.(300) 「飛行機は管制

に管理されている.」
この日本語の意味なら under the control of というような気がしま

が,いかがでしょうか?

(2) The police found an immensity of drugs hidden in the
building.(700)
「警察は建物の中に大量の麻薬がかくされているのを発見した」
私は an immensity of drugs というコロケーションに異常なものを感

るのですが,私の思い過ごしでしょうか?

(3) No one didn't pass the exam. (950) 「試験に落ちた人はひとりもいな
かった.」
この日本語の意味でなら No one failed the exam. というのが普通の
ような気がしますが,いかがでしょうか?それとも,これは No one
passed the exam. の(「非標準」とされる)「二重否定」なのでしょう
か?最初にこの例文を見たときには後者のように読んだのですが,まさか
学習英和辞典の用例に「二重否定」はないだろうと思い直しました.


3 INET GATE 1998/06/20 11:00
題名:[lex] AELD補遺 {1}

Date: Sat, 20 Jun 1998 10:41:00 +0900
From: 南出 康世 <>
Reply-To:
To:

南出(大阪女子大)です。

NTC's American English Learner's Dictionary: The Essential
Vocabulary of American Language and Culture(AELD)(1998)
は井上先生がすでに紹介済みですが(98/05/11)、気のついた点をい
くつか思いつくままに列挙します。

(1)定義は「制限定義語彙に基づくが必ずしもこれにこだわらない」とい
った主旨のことが序文に書かれているが、詳細は不明である。形式は句形
式のパラフレーズ、シノニムによる置き換えで今はやりの文形式は採用し
ていない。概してわかりやすい定義である。

souvenir = something that reminds one of someplace, someone,
or one's travels; a keepsake
(いわゆる「土産」とは必ずしも同じでないことがこの定義から読みとれる)

(2)C/Uの記号は使われていないが、Uに相当するのが、no plural form in
this sense という注記である。この注記がないのがCということになる。
e-mail/emailを引いてみる。

1.n. electronic mail of the kind that is sent from computer to
computer.(No plural form in this sense.)(以下略)
2.n. a message sent by 1: Mary sent me an e-mail about our
dinner plans for the evening. ( 以下略)
(2の意味ではまだC/Uは定まっていない。最近のADS-Lでも論議の的になっ
ている)

(3) 分割語法(divided usage)ないしは論争語法(disputed usage)を示すの
にSome people object to this usage/ Objected to by some as...といった
注記がつく(e.g. hopefully, they)。これはCOBUILDのSome careful
speakers of English think that this use of ... is not correct...より直接
的でわかりやすい。

以上の他、見出し語選定(lemmatisation) 、品詞表示、発音表記などに関して
取り上げることは多々あるがそれは別の機会にゆずるとして、語法的なことで
気がついたことを2点あげておこう。

(1)The number of HOMELESS seems to be increasing.
the homelessはどの英和辞典もカバーしているが、上記の無冠詞の用法はカ
バーしていないものが多い。

(2)通性単数の代名詞に they(及びその変化形)でなくフォーマルな he or
she(及びその変化形)を推している(と解される)。

どの語義にもフルセンテンスの用例が付き、その内容もHONESTY must be
instilled into children when they are young.のように教訓的なものから
GAYS and lesbians in different communities can communicate on
the World Wide Web. のように時代を感じさせるものまで多様である。
用例辞典として威力を発揮するだろう。
特にESLと銘うっていないが、米国版ESL辞典の4冊目としてカウントできる。
日本では『活用・米語学習辞典』(マクミラン・ランゲージハウス)として販売
されている。


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