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1998年8月 (1日〜10日)


From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex" <>
Subject: [lex] RE: [lex] 抜けてる語ですが, {1} {1}
Date: Sat, 1 Aug 1998 00:52:13 +0100

東海林@バーミンガムです。

村田先生、情報ありがとうございます。

> 見出し語を順に示しますと,abbey, ability, ablutions, abode, accent,
> acceptance, access, accident,accomodation, account(bank), account
> (bill), account(report), accuracy,accusation, ache, achievement,
> acknowledgment, acquaintance(knowledge of persons), acquantance
> (person known), acquaintance(knowledge of a thing), acquiescence
> ... の順です.

LPD-DOSCと比較してみますと、

<追加語>
abolition, abuse, abuse (swearing), acclaim, accounts (financial)

<削除語>
abbey, ablutions, abode, ache, acquiescence

<変更語>
account (report)→(report)を削除
acquaintance (knowledge of persons), acquaintance (person known),
acquaintance (knowledge of a thing)→acquaintance括弧なしに一本化

となっています。
追加語は妥当だと思われます。
削除語は'ache'がちょっと疑問です(他は妥当ではないでしょうか)。

> この辞書で詳しく扱ってある名詞は談話の中心語になる可能性が高いとして,
> 全部紙に書き出して,ときどき眺めてはもっとおもしろいコロケーション辞
> 典が作れないかと考えたことを思い出します.その紙はどこかにまだあるは
> ずです.

私は以前のメールに、LPD-DOSCは「規模的には昨年新版の出たBBIの半分程度
ですが、提示は学習者にわかりやすいと思います」と書きました。
BBIの場合は、使い慣れないと、番号による分類だけでは目的とするパターン
を探しにくいという面があると思います。
LPD-DOSCの場合は、一目見て目的のパターンを探せるという点が優れた提示に思
えます(前回引用のABOLITIONの項を参照)。
ただ、村田先生のおっしゃる「詳しく扱ってある名詞」の場合、パターンの提示
だけで意味的分類をしていないので、目的の意味カテゴリーを探すのにちょっと
苦労します。
そこが改善されれば「もっとおもしろいコロケーション辞典」になると感じま
す。

> この辞書はもしかしたらアントワネットが持っているかも知れません.その
> 可能性の方が強い(高い?)でしょう.

このML登録者の方で、他にお持ちの方はいないでしょうか?
1980年代の辞書なので、根性を出して探せば見つかるかもしれませんので、努力
だけはしてみます(間もなく磐崎先生にHay-on-Wyeへ連れて行っていただきま
す)。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From: Nagayuki Inoue <>
To: (Lexicographer Mailing List)
Subject: [lex] 辞書学 {1} MLの一時停止
Date: Sat, 01 Aug 1998 19:01:45 +0900

lexicographer各位

井上(島根大学)です。

島根大学が下記の期間中,全学的に停電になるため,学内ネットが停止します。
したがいまして,辞書学MLもその期間中一時的に停止させていただきます。ご理
解の上ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

 8月12日(水)8:30〜12:30

**********************井上永幸 <>*********************
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--



From: 村田 年 <>
To:
Subject: [lex] コービルド物語9 {1}
Date: Sat, 01 Aug 1998 23:46:00 +0900

         バーミンガム学派の人々(9)

     村 田   年

          学生たちの男女交際

アンドルー(愛称はアンディ)はひどいブライトンなまりだ。簡単に言えばコックニ
ーと大体同じだ。木曜の夜になると、「パィ・ダィ!パィ・ダィ!」と言って、小踊り
しながら廊下を行ったり来たりする。明日は金曜で給料がでる(ペィ・ディ!)と喜ん
でいるのである。デイブのことも彼だけはダイブと呼んでいる。私がわからなくても決
していわゆる標準英語に言い直すことはない。(もっとも標準英語などというものはな
いのだが)
 アンディはりゅうとしたスーツを着て出勤する。何をしているのだかわからないが、
ワイシャツ、ネクタイ、スーツに黒の革靴で、きっかり8時15分に寮を出て行く。す
らっと背が高く、ハンサムで、いかにもスポーツ万能といった感じである。給料日はそ
んなにうれしいのか、と聞くと、「だってこれだもの」と言って、両手で首を閉める真
似をする。銀行講座がマイナスになっているんだと言う。
 銀行預金がマイナスというのはどういうことだろう、こいついいかげんなことを言っ
ているのかな、と思った。が、ロンドンであるときロイド銀行でいろんなパンフレット
を見ていてその理由がわかった。大学生は400ポンド(約10万円。感じとしては2
0万円以上)まで無利子で貸越オーケーという規定があるのだ。調べてみるといろんな
特典が大学生にはある。大学生は完全なエリートなのだと思った次第である。
「イギリスには大学は48しかないんだし、学生は完全なエリートだよね」アンディ
は否定しなかった。「そう、ぼくらは確かにエリートだ」インテリのような様子は全然
ないが、彼も結構勉強している。ちょっといっしょにワインを飲もうよ、いいのを買っ
てきたんだ、と言っても、「ちょっと今晩は勉強しなくっちゃならないんだ」とか言っ
て乗ってこない。夏休みが終わるとすぐに試験があるのだそうだ。
 次の晩も忙しそうに引き上げようとするので、なんだまた勉強か、と聞くと、「いや
、テレビ、テレビ!」と言う。「なんだ、おまえテレビもってんのか」ここではテレビ
を持っているのはアンディだけだ。うらやましい。バーミンガムに来てすぐに貸しテレ
ビを借りられないかと聞いてみたが、短期では無理だと言われた。
金曜の夕方帰るといつもアンディはいない。ブライトンの家に帰ったという。毎週毎
週家へ帰るなんておかしい、だいたいイギリスでは親子は日本ほどべたべたしていない
と教えられてきた。それに電車賃が高い。ブライトンはロンドンより遠い。週末は割引
がないし、バイトでかせいだ金は全部なくなってしまうだろう。
 やっと真相がわかった。ある金曜日のこと、今日はスーパーに買物に行こうと思って
、少し早めに寮に帰って、かばんを置いて足速に芝生の中の細道を歩いていくと、向こ
うからアンディが来るではないか。よく見ると女の子と手をつないでいる。近づくとそ
の女性はアンディの後ろに隠れるようにして下を向いた。彼もバツが悪そうな顔をした
。いやに控え目な女性だと思った。
 その晩はアンディは鶏の丸焼きを作って彼女にご馳走した。オーブンから取り出して
、ナイフを入れて開いて中まで焼けているのを確かめると、ブラボー!と何度も飛び上
がった。
 それからは週末になるとアンディはベラを連れてきた。パンくづを散らかすのをなん
とも思わないくせに、彼女がくる前の晩になると、掃除機を持ち出して自分の部屋から
廊下まで掃除した。
 ベラはあまり口を利かなかった。おとなしいところにほれたのかと思った。私が何か
聞いたりすると、なんと答えていいものかと迷うこともあるらしく、アンディ!などと
呼びながら部屋まで行って聞いて来ることもあった。日本でもこんな控え目な女性は今
ではめずらしいと思った。
 フランクが帰った後に入ってきたアメリカからの教授であるエリックは、アンディの
彼女にはイギリス娘が似合うのに、どうして彼はイギリス娘にしないのかね、と私に何
度も聞くので、直接本人に言ったらと答えた。そう言われて見ると、ベラはちょっとダ
ークだ、何系なんだろうと思った。イタリアかな、それとも中近東かなと。エリックは
ファィブ・ウェイのパブで飲んでいるときも同じことをまた言った。
 エリックがウェールズに行ってしまって、私も6週間が過ぎてロンドンへ発つ頃にな
ってようやく学生達の男女交際の有様がわかってきた。
 「来週の木曜にはロンドンに発つんだ」とアンディに言うと、彼もその次の週にはブ
ライトンへ帰ると言う。それでベラはどうするんだ、いっしょに行くのか。「いや、彼
女は仕事があるもの」「仕事って、何をしてるんだ」
「ほら見なよ」と言って、冷蔵庫を開けて中にあるバターやチーズを指さした。
「彼女はチーズ工場の工員で、チーズに判を押しているんだ。彼女のところは出稼ぎで
、クエートなんだ。ほらダークだろ」
 なんか言い方がいやにさめていて、腹が立ってきた。
「ほら何でも作っているんだ」と言って、ヨーグルトやらハムやらのちょっと気のきい
た製品の山を指さした。「味の素」みたいな会社の下請けかなと了解した。するとこの
男は彼女が自分で作っているいろんな製品を土産にもってくるのでほとんど只同然の暮
しをしていたのか。どうりで彼は四角の紙の箱に入ったインスタント食品をたくさん持
っていた。このようなインスタント食品はかなり高くつくので、マークなどは全然買わ
なかった。
「それじゃ、あれか、サセックス大学に行くとまた別のガールフレンドがいるのか」
アンディは黙ってしまった。大学生なのに全然インテリらしくなくて、陽気ないいやつ
だ、と思っていたが、夏休みだけのお遊びの相手にしていたのか。だいたい食器も彼の
ものは気のきいたのが多かった。大きな木のスプーンなども持っていた。さてはこれも
かと、疑いたくなった。
 そう言えば最近は全然掃除をしなくなった。特別のご馳走を作ることもなかった。ベ
ラがあわれだった。コービルドでみんなに聞いてみた。
 「いや了解ずみでつき合っているんだよ。女のほうもさっぱりしたもんだよ。とにか
く大学生はエリートなんだ。シティ・センターへ行けば、女の子など選り取り見取りだ
よ。つき合えただけでもいいのかも知れないよ」
確かに学生はもてるのかも知れないが、それにしても悪のりが過ぎるのではと思った

 コービルドへ来て3週間が過ぎてもマークは相変わらず一人でパンをこねている。彼
女がいるようなことを言っていたけど嘘なんじゃないかなと疑っていた。するとある晩
いやに廊下がうるさくなったと思ったら、その声が隣のマークの部屋に移ってきた。夜
の12時頃だった。うるさいけれどマークのところについにガールフレンドが来たとう
れしくなった。どうりで今日はパンのほかにレアチーズも作っていたっけ、と思いだし
た。
 ケートという名のイタリア娘で、もう長いことイギリスにいて何かを勉強しているら
しい。英語は相当うまそうだった。かっきり、かっきり話す人で、幼稚園か小学校の先
生のような感じであった。黒縁の眼鏡をかけていて、やや小太りであった。夜中でもア
クセントをきちんとかけてしゃべっていた。なまめかしい感じはなかった。
 彼女はほとんど着のみ着のままであった。2日経ち、3日経っても帰る気配がなかっ
た。私の生活はすっかり変わってしまった。いままでのように落ち着いて本を読んでい
ることが出来なくなった。常にケイトのきついアクセントが響いていて、読んでも内容
が頭に入ってこなかった。手紙を書いたり、ゆっくり風呂に入ったりした。それより何
より、眠れなくなった。薄い壁で何でも聞こえてくるのに2人は夜遅くまでしゃべって
いた。またドアーをばたーん、ばたーんとおもいっきり閉めた。夜中の3時でも4時で
もそうであった。
何度か「マーク、うるさくて眠れないよ。もう眠ろうよ」と言いに言ったが、静けさは
30分と保たなかった。
 どなり込みたかったが、マークは親友だ。私は極東の日本からたまたまやってきて、
ここに住まわせてもらっているのだ。これも一つの勉強だと思い直した。コービルドへ
出勤したら昼寝もできる、と自分に言い聞かせて我慢した。
 しかしながら、10日過ぎても彼女は帰る様子はない。それどころか、友達を連れて
きて、これが私の彼氏と紹介しているらしい。その友達も泊まっていく。こんなやわら
かいベッドに3人も寝られるのかしらと思ったが、彼らは平気である。ケートもだんだ
ん大胆になってきて、マークがバスローブを着てシャワーを浴びて来ると、次にすぐそ
のバスローブを着けてシャワーに行くだけでなく、食堂へもそのまま来るようになった
。おそらくバスローブの下は何も着てないし、パンティも着けていないかも知れない。
学生たちは一般に自分の部屋ではほとんど裸でいるようであった。
 ケートの友達はイタリア人ばかりかと思っていたら、あれはイギリス人で、昨日のは
スペイン人だとアンディが説明してくれた。
 勉強家のマークの生活はすっかり変わってしまった。物理学の論文を肌身離さず、と
いう態度であった学者志向のマークはケートとその友達の応接でたいへんになった。私
も堪忍袋の緒が切れて、オフィスのキャサリンのところへ文句を言いに行こうと決心を
固めた。すると、マークが、プロフェッサー、明日家へ帰ることにしましたと挨拶にき
た。確かこの休みは帰郷しないと言っていたのに、女を持て余して帰ることにしたのか
、と思った。
 ケートにいっしょに行くのかと聞いたら、「いいえ、私もちょっとイタリアへ行って
くるの」と言う。「行く」というのはどういうことなんだろう。もしかしたら家族も出
稼ぎかなんかでイギリスへ来ていて、もうだれもイタリアにはいないのかなと想像した

 この2人はほんとに仲がよさそうだったけれど、マークは9月末にコーンウオールか
ら戻ると、別の寮に入る。もうケートには会わないかも知れない。使い捨てという感じ
がしないでもないが、どっこい女性のほうもちゃんと楽しんでいるのであろう。
次の日の夕方、もうマークもいないんだと、ほっとしながらも、さびしい気持ちで帰
宅した。寮はがらんとしていた。静かだった。しかし夜になると隣がうるさくなった。
マークがまだいたのだ。
「どうしたの?」と聞くと、ケートが「私が持ってきた瓶づめの古いピクルスを食べて
お腹こわっしゃたの」とけらけら笑っている。マークはトイレに行っては、げーげー吐
いている。マークがトイレに10回も、15回も行ってもだれも心配しないでべちゃべ
ちゃしゃべっている。アンディも「全部吐けばオーケーだろう」などと平気でいる。
 そうだ、あれを飲ませてやろうと思いついて、梅肉エキスの丸薬を持って行って、「
これはな、マーク、東洋の古い薬だ、一発で効く」と勧めたら、最初はいやがったが飲
むという。丸薬を飲んでもやはりげーげーやっていたが、そのうちみんな寝てしまった
。次の朝になると治っていて、やっとマークは両親の元へ帰っていった。ケートには日
本のふろしきをあげてバイバイした。

 デイブとガールフレンドとの関係もわからない。私が学寮に入った最初の週から、週
末になると必ずデイブのガールフレンドのパメラはやってきていた。小太とりで、丈夫
そうな人だった。ことばからしてもあまり知的な感じはしなかった。いつもショートパ
ンツから太い足を出していた。パメラは私にはほとんど何の関心も示さなかったので、
互いに挨拶をするだけでほとんど話はしなかった。
 デイブが週末にはここを引き払うと言う。8月も下旬になると、さしものバーミンガ
ムの学寮もがらすきになってきた。手伝おうかというと、いいです、いいですと固辞す
る。狭い部屋に信じられないほどの荷物が詰まっているようだった。
 話を聞くと、デイブは失業していて、二ヶ月半バーミンガム大学で臨時のポーターを
しているうちに、やっと仕事が見つかり、市の北部の工場に行くと言う。今度は2部屋
つきのフラットにも入れるから生活もずっとよくなるとうれしそうだった。パメラは仕
事の関係もあって行かないと言う。
 いつも金曜には必ず来ていたパメラが最後の引越しの金曜・土曜には来なかった。デ
イブは土曜の朝から荷作りをしては廊下に出していた。どうしてこんなに荷物があるん
だろうと不思議なほど多かった。午後になると小型トラックをどこからか借りてくると
言う。
 部屋で本を読んでいると、デイブが「プロフェッサー?」と神妙な顔つきで入ってき
た。こいつ金でも借りにきたのかな、と思った。連中は普段は「ムラタ!」と呼びかけ
るが、改まるとプロフェッサーとくる。その時は用心しないといけない。
 「トラックに荷物を積み込む間、廊下のドアーを開けっ放しにしておいてもいいでし
ょうか」
 そんなことを聞かれて私はたいへん驚いた。「もちろんいいさ。手伝おうか?」と言
ったが、また固辞された。ドアーを開けておくのはそんなにたいへんなことなのかと改
めて思った。デイブはバーミンガム生まれだ、失業もしていた。この町の恐さもよく知
っているのであろう。私は反省した。夜中の12時過ぎによく歩いていたが、危険だっ
たのかも知れない。夜中のほうが日本に電話をかけるのに都合がよかった。寮の公衆電
話はしょっちゅう壊れていたので、手紙を出しながらよくファイブ・ウェイに向かって
10分ほどの公衆電話まで行って帰ってきたが、もしかしたらいけないことだったのか
と思った。
パメラは最後まで姿を現さなかった。彼女もこの夏の間だけの付き合いをしたのだろ
うか。私のような年寄りにはわからないことばかりだ。

(もっと書くつもりでしたが,千葉大の学生たちに人気がなく,進んで読んで
はくれなかったものですから,ここでくじけてしまいました.いつも長いメー
ルで失礼致しました.)



From: "Matumoto Yosihito" <>
To: <>
Subject: [lex] 全国高校メールアドレス付きリンク集 {1}
Date: Mon, 3 Aug 1998 08:56:14 +0900

佐賀の松本です。

ホームページを開いている全国の高校一つ一つを調査し,メールアドレス付きのリン
ク集を作成しました。地域別,県別にリンクを張っています。

もちろん無料ですので,ご活用いただければ幸いです。

http://www2.saganet.ne.jp/yosihito/mcs/start.htm

からお入りください。



From: kazuo kato <>
To:
Subject: [lex] コービルド物語9 {2}
Date: Mon, 03 Aug 1998 10:12:18 +0900

村田先生:

加藤@岩手医大です.連載お疲れ様でした.楽しく読ませていただきました.
先生の the University halls of residence の描写は,磐崎先生の「コービ
ルド小史」(「言語」)もふれておられた David Lodge の小説を髣髴させま
した.私は David Lodge の小説が好きで何冊か読んでおりますが,かれの小
説の舞台になっている Rummidge は Bham がモデルになっていると言われて
います.たとえば,Small World (Penguin Books, 1984) では復活祭休みにこ
の大学で開催された英文学の学会の描写ががこの小説の書き出しに出てきます.
次はその一部です.学会参加者が,宿泊する the University halls of
residence に到着して荷ほどきをしながら周りを観察しているところです:

They had appraised the stained and broken furniture, explored the
dusty interiors of cupboards in vain for coat-hangers, and tested
the narrow beds, whose springs sagged dejectedly in the middle,
deprived of all resilience by the battering of a decade's
hoprseplay and copulation. (p. 3)

このすぐ後に次のような描写もあります:

Each room had a washbasin, though not every washbasin had a plug, or
every plug a chain. Some taps could not be turned on, and some could
not be turned off. For more elaborate ablutions, or to answer a call
of nature, it was necessary to venture out into the draughty and
labyrinthine corridors in search of one of the communal washrooms,
where baths, showers and toilets were to be found--but little
privacy, and unreliable supply of hot water.


From:
Subject: [lex] コービルド物語9 {3}
Date: Mon, 03 Aug 1998 14:04:58 +0900

加藤先生

村田 年です.
ありがとうございます.つまらないものでも反響があるとうれしいですね.
David Lodge のことは滞在中にも聞きましたが,読んでおりません.先生の
引用によるとたいへんにおもしろそうですね.読んでみたいと思います.

kazuo kato <> さんは書きました:
> 村田先生:
>
> 加藤@岩手医大です.連載お疲れ様でした.楽しく読ませていただきました.
> 先生の the University halls of residence の描写は,磐崎先生の「コービ
> ルド小史」(「言語」)もふれておられた David Lodge の小説を髣髴させま
> した.私は David Lodge の小説が好きで何冊か読んでおりますが,かれの小
> 説の舞台になっている Rummidge は Bham がモデルになっていると言われて
> います.



From:
Subject: [lex] 始めまして。 {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 14:11:20 +0900

近藤と申します。

この間まで登録していましたが、7月20より夏季休暇に入りましたのでいった
ん登録解除いたしまして、今日再登録させて頂きました。

一般的にMLは様子が分かるまでは、発言しづらく、本MLも機会のないまま夏期
休暇になってしまいました。悪意があってのROMではありません。

発言するには、あまりにもみなさまの発言内容が専門的で気持ちが萎えていま
した。再登録したからには、これから必要に応じて発言いたしたいと思ってお
りますが、いわばただの英語大好き人間です。学者ではありませんので、専門
的な意見にはついて行けません。

こういう会員でもよろしいのでしょうか。

また、語法関係で人様のご意見をお伺いしたいことが多くなると思うのです
が、そういう活動の仕方でよろしいのでしょうか。

投稿に関して何かルールなどありましょうか。

以上、お教え下されば幸いです。

迷える子羊より



From:
Subject: [lex] {1}始めまして。 {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 17:06:10 +0900

近藤様

はじめまして。メンテ係りの井上(島根大学)と申します。

> 一般的にMLは様子が分かるまでは、発言しづらく、本MLも機会のないまま夏期
> 休暇になってしまいました。悪意があってのROMではありません。

積極的にご発言いただければそれに越したことはございませんが,もちろんROMで
もいっこうに構いません。(^_^)

> 発言するには、あまりにもみなさまの発言内容が専門的で気持ちが萎えていま
> した。再登録したからには、これから必要に応じて発言いたしたいと思ってお
> りますが、いわばただの英語大好き人間です。学者ではありませんので、専門
> 的な意見にはついて行けません。
>
> こういう会員でもよろしいのでしょうか。

気軽にお書きください。「こんな質問をしたら馬鹿にされるのでは」といったご
心配は無用です。一般の方,学生の方も多く参加しておられます。現在 202名の
方にご登録いただいております(重複登録を含む)。

・新しい辞書の紹介
・近所の書店で見つけたおもしろい辞書/自慢の辞書の紹介
・お気に入り辞書などの使い心地紹介
・こんな辞書があったらいいな
・こんな単語や使い方も載せて欲しい
・辞書の中の記述についての議論
・辞書にかかわるコーパスに関する情報
・辞書にかかわる研究会・学会の広告
・自薦・他薦を問わず辞書に関係ある出版・発表
・英語だけに限らず,日本語(国語)辞典など他の言語の辞典の情報

などなど,自由に議論いただければと存じます。

> また、語法関係で人様のご意見をお伺いしたいことが多くなると思うのです
> が、そういう活動の仕方でよろしいのでしょうか。

単なる語法の問題でもいいですが,辞書に絡めて質問していただきますと,いっ
そうこのMLの趣旨に合ってくると思いますので,よろしくお願い申し上げます。
                                 (^_^;)

> 投稿に関して何かルールなどありましょうか。

とりあえずは,下記のページをご覧ください。

http:/lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/mailinglist.html
http:/lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html

および,事務的事項に関しましては,佐賀の松本先生(MCS)におつくりいた
だいた項目別ログ〔下記参照〕より,「入退会方法とコマンドその他お知らせ」
を選んでいただければ簡単に過去のログが参照できます。

http:/lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log2/index.htm

今後ともよろしくお願い申し上げます。<m()m>

**********************井上永幸 <>*********************
[辞書学MLログを公開中: http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html]
--辞書学ML脱会は宛てにsignoff lexと送る--



From:
Subject: [lex] RE: [lex] 始めまして。 {1} {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 17:17:12 +0900

近藤さん初めまして。佐賀の松本と申します。

>こういう会員でもよろしいのでしょうか。
>
>また、語法関係で人様のご意見をお伺いしたいことが多くなると思うのです
>が、そういう活動の仕方でよろしいのでしょうか。

仲間が増えて心強い限りです。(^_^)

過去に出されたメールに関しましては項目別ログを準備しています。参考にしていた
だければ幸いです。

アドレス http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html からお入りくださ
い。

(井上先生,主催者でもないのにこんなメールを出してしまって申し訳ありませ
ん。)



From:
Subject: [lex] RE: [lex] {1}始めまして。 {1} {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 19:27:19 +0900

>はじめまして。メンテ係りの井上(島根大学)と申します。

◎はじめまして、よろしくお願いいたします。

>積極的にご発言いただければそれに越したことはございませんが,もちろん
ROMでもいっこうに構いません。(^_^)

◎ああ、そうなんですか。MLは基本的にROM禁止だと思っておりました。イン
ターネット歴数ヶ月ですので、あまりよくは知りません。

>気軽にお書きください。「こんな質問をしたら馬鹿にされるのでは」といっ
たご
>心配は無用です。一般の方,学生の方も多く参加しておられます。現在 202
名の方にご登録いただいております(重複登録を含む)。
・・・・・・・・・・・・・snip, snip, snip・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
>などなど,自由に議論いただければと存じます。

◎分かりました。力の及ぶ範囲内で議論に参加致します。

>単なる語法の問題でもいいですが,辞書に絡めて質問していただきますと,
いっそうこのMLの趣旨に合ってくると思いますので,よろしくお願い申し上
げます。

◎もちろんです。辞書に絡めて言いたいことは山ほどあります。(^_^;)

>> 投稿に関して何かルールなどありましょうか。
>
>とりあえずは,下記のページをご覧ください。
>
>http:/lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/mailinglist.html
>http:/lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html

◎今夜にでも、テレホーダイの時間に接続して見させていただきます。

いろいろとお心遣い、ありがとうございました。



From:
Subject: [lex] RE: [lex] RE: [lex] 始めまして。 {
Date: Mon, 03 Aug 1998 19:27:34 +0900

>近藤さん初めまして。佐賀の松本と申します。

◎はじめまして、よろしくお願い致します。

>仲間が増えて心強い限りです。(^_^)

◎足手まといにならないように、頑張ります。(^_^;)
>
>過去に出されたメールに関しましては項目別ログを準備しています。参考に
していただければ幸いです。
>
>アドレス http://lexis.edu.shimane-u.ac.jp/inoue/ml_log.html からお入
りくださ
>い。

◎情報提供ありがとうございました。テレホーダイの時間帯にのぞいて見ま
す。

P.S. <subject>の書き方に何かルールのようなものがあるように思います
が、後で調べますので、ルール違反があればご容赦ください。



From:
Subject: [lex] 近藤さん自己紹介に対して {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 21:03:18 +0900

近藤様、はじめまして。

英国バーミンガム在住の東海林と申します。

私もちょうど2か月前の初発言で、返答をいただき大変嬉しかった覚えがありま
す。

辞書は「言語情報のデパート」のようなものですから、辞書にかかわることは雑
談から専門的な話まで、非常に多岐にわたると思います。
私も「英語大好き人間」ですから、その「デパート」に出入りするのが大好きで
す。

今後ともよろしくお願い致します。

> P.S. <subject>の書き方に何かルールのようなものがあるように思います
> が、後で調べますので、ルール違反があればご容赦ください。

実は私もこの点はよく知らないのですが、できましたら御説明願えませんでしょ
うか?>井上先生
特にメール・ソフトで「返信」を選んだ時、その後のメールのサブジェクトにき
ちんと番号が付けられる時と、{1}が並んでしまう時がありました。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] RE: [lex] 近藤さん自己紹介に対して
Date: Mon, 03 Aug 1998 21:35:20 +0900

こんにちは、近藤@首にタオルでキーを叩いています、です。

日本は暑いです。私は四国の田舎者です。

>英国バーミンガム在住の東海林と申します。

◎20年以上も前になりますが、ブライトンに1年間住んでいました。バーミン
ガムがどこにあるのかも忘れてしまいました。子供を連れて再訪したいと思っ
ています。帰国前に旅行したスコットランドの風景が忘れられません。

>私もちょうど2か月前の初発言で、返答をいただき大変嬉しかった覚えがあ
りま
>す。
>辞書は「言語情報のデパート」のようなものですから、辞書にかかわること
は雑
>談から専門的な話まで、非常に多岐にわたると思います。
>私も「英語大好き人間」ですから、その「デパート」に出入りするのが大好
きで
>す。
>
>今後ともよろしくお願い致します。

◆こちらこそ、よろしくお願い致します。英語大好き人間ですが、同時に辞書
大好き人間でもあります。英語学習において辞書ほど大切なものはないと思っ
てやってきました。

しかし、最近、辞書に書いている語法とネイティブの英語教育従事者の反応の
間にある違いに戸惑っています。外国人英語学習者として、どちらを信用すれ
ばよいのかと悩むことが多いです。

その辺りをすっきりできればと思っています。

ところで、当時ブライトンに住んでおられた文法学者のGraver 氏はまだご健
在なのでしょうか。ご存知でしたら教えて下さい。



From:
Subject: [lex] {1}近藤さん自己紹介に対して {1}
Date: Mon, 03 Aug 1998 23:26:02 +0900

井上(島根大学)です。

> > P.S. <subject>の書き方に何かルールのようなものがあるように思います
> > が、後で調べますので、ルール違反があればご容赦ください。
>
> 実は私もこの点はよく知らないのですが、できましたら御説明願えませんでしょ
> うか?>井上先生
> 特にメール・ソフトで「返信」を選んだ時、その後のメールのサブジェクトにき
> ちんと番号が付けられる時と、{1}が並んでしまう時がありました。

メールサーバーのほうで,[lex]というヘッダーと,{1}という連番を自動的に打
ってくれますが,この連番がくせもので,タイトルの右端近くに打つ仕様になっ
ているため,もとのタイトルが長い場合は,そのタイトルの中に割り込んで連番
が打たれてしまいます。

ヘッダーと連番付きで送られてきたメールに返信メールを書くときは,メーラー
の方で,"Re:[lex] ..." のように"Re:"をつけてくれることがありますが,かま
わず送っていただいて結構です。メールサーバーのほうで自動的に "Re:[lex]"
を削除した上で,新たに "[lex]" をつけて連番のカウントをあげて送信してくれ
ます。基本的にタイトル部分はさわらないほうが連番がうまくふれることが多い
ようです。

で,タイトルですが,一応全角12文字〔半角24文字〕以内くらいでまとめて
いただければ,連番もうまく振ってくれるようです。

ですが,まあ,目安ですし,どうしてもそうでなければならないということはあ
りませんので,気楽にどうぞ。(^_^)

**********************井上永幸 <>*********************
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From:
Subject: [lex] Books found in Hay-on-Wye {1}
Date: Tue, 04 Aug 1998 02:03:06 +0900

東海林@バーミンガムです。

筑波より来られている磐崎先生(今隣におられます)に「英国の神田」
'Hay-on-Wye'へ連れて行っていただきました。
残念ながらポーランドのコロケーション辞書は見つかりませんでしたが、数冊面
白い本を購入してきました。
今回はその中の1冊について書かせていただきます。

Wood, F T (1964) English Verbal Idioms
London: MACMILLAN & CO LTD

(タイトルだけではわかりませんが、ABC順に項目が並べられている辞書で
す。以下の議論ではEVIと省略することにします。)

WoodはCurrent English Usageの原著者として有名です。
タイトルだけを見ると『英語動詞慣用句(辞典)』ということになりますが、実
際に本文を見ると現在phrasal verb(以下PV)と一般に呼ばれているカテゴ
リーも収録されています。
現在ではidiomとPVとは別々のカテゴリーとするのが一般的になっていると思
います。
EVI出版当時にはPVという用語・概念が存在していなかったのかと思い、
OED2 on CD-ROMでこの用語を検索してみたところ、遅くとも1925年には現在と同
じカテゴリーを表すのに使われていたことがことがわかりました。
けれどもWoodがEVIの中にPVを一括して扱ったのはなぜでしょうか?
もちろん、PVという用語・概念は存在していたにもかかわらず、当時は普及し
ていなかったことも考えられますが、私の推測はこうです。

PREFACEの初めに、'The present book is intended primarily for foreign
students of English, though it is hoped that it may be useful to others
also.'とあり、本辞典の性格が「学習辞典」であることがわかります。
私自身の英語学習暦を振り返ってみても、PV(句動詞)というカテゴリーを明
確に意識するようになったのは大学院生になってからだったような気がします
(学部時代はあまり英文法を一生懸命勉強しませんでした(^_^;))。
特に受験生の頃は、「単語」・「熟語」という曖昧なカテゴリーしか考えずに勉
強してきたわけです。
1語ならば「単語」、2語以上ならば「熟語」という、言語学的に見れば実にい
い加減な考えを持っていました。
けれども、言語学的に厳密な分類がいつも学習上有効であるとは限りません(実
際短大・大学生に教室で「英文法」を教えても、PVというカテゴリーをそれま
でに明確に認識していない学生がほとんどです)。
Woodは動詞を含む「熟語」を一括して扱った方が学習者にはわかりやすいと考え
たのではないかと推測します。

LDOCEは1版でPVを主見出しにしましたが、2版以降は追い込み扱いにな
りました。
LDOCEが想定する使用者(少なくとも中級以上)であっても、検索しにくい
というコメントが多数寄せられたのだろうと思われます。
英文法をある程度深く学んだ者にとって、PVというのは実にはっきりしたカテ
ゴリーですが、学習過程にある者にとってはidiomとの区別さえ容易でないのか
もしれません。

さて、私の入手したEVIには'THIS BOOK BELONGS TO THE BRITISH
BROADCASTING CORPORATION LIBRARY'というスタンプが押してあって、更にその
上に'WITHDRAWN'というスタンプが押してあります。
値段は3ポンド50ペンスでした。
私自身は掘り出し物だったのではと思っています。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] be accustomed to do/doing {1}
Date: Tue, 04 Aug 1998 14:04:17 +0900

岡田@日大理工です.過日、この欄で be accustomed to doing/to do が話題になっ
ていましたが、丁度そのころ読みさしの本で見つけた例を幾つかご参考までに.とい
ってもコンピュータ検索ではありませんので、見落としたものもあるでしょうが.私
見は差し控えます.
W.Collins: No Name (1862);World's Classics, Oxford.
1. After waiting in vain for the footman,who was accustomed to let him
out, the animal wandered restlessly from one closed door to another on the
ground floor. (p.7).
2. In this half-jesting, half-earnest manner, she was accustomed to
maintain a sort of friendly authority over Mr.Vanstone's daughters, (p.23)
3. Mrs.Vanstone further explained that she had perhaps been the more
inclined to adopt it, through having been always accustomed, in her early
days, to see the captain living now upon one member, and now upon another,
of her mother's family. (p.30)
4. The sordid contrast which the place presented to all that she had been
accustomed to see in her own bedchamber .... (p.219)
5. A man well used to working in the dark; (p.222)
6. ( many fewer than she was accustomed to use in performing the
character) (p.268)
7. if they had not been accustomed to make the best of their defects by
means of a pleading and persuasive smile. (p.275)
8. 'She is not accustomed to you, as I am. Consider Miss Garth, sir. As a
favour to me, consider Miss Garth!' (p.284)
9 . the husband's mother was accustomed to make her domineering disposition
felt by every one in the house. (p.312)
10. Kirke's weatherbeaten face was accustomed to no concealments -- it
answered for him before he spoke a word. (p.347)
11. From his boyhood upwards, she had always been accustomed to see him
master of himself. (p.347)
12. My life has been passed at sea; and I'm not used to having my mind
upset in this way. Men ashore are used to it. Men ashore can take it easy.
I can't. (p.347)
13. I am accustomed to set my face against clandestine proceedings, (p.425)
14. Darkness is nothing to me --I'm used to darkness. I have got the hight
road to walk on, and I can't lose my way. (p.348)
15. ' The man has been drinking, sir.' said Mrs Lecount. ' It is easy to
see, and to smell, that. But he is evidently used to drinking.' (p.577)
16. which she had often been accustomed to make for him, (582)
17. ' I suppose, because I am accustomed to do it,' answered Magdalen.
(p.634)
18. ' I have been accustomed to more exercise, ma'ma, than I take here.'
she said. (654)
19. Men, being accustomed to act on reflection themselves, are a great deal
too apt to believe that women act on reflection too. (p.685)
20. She tried to resume the endless succession of questions by means of
which she was accustomed to lure him into speaking of himself. (p.738)



From:
Subject: [lex] 辞書学 {1}MLの一時休止
Date: Tue, 04 Aug 1998 14:34:18 +0900

lexicographer各位

下記の期間中,島根大学SINETの保守作業のため,学外ネットワークが停止します。
したがいまして,辞書学MLも一時休止します。ご不便をおかけしますが,よろし
くご理解の上ご協力のほどお願い申し上げます。

(日時)1998年8月10日(月)9:00〜9:30

**********************井上永幸 <>*********************
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From:
Subject: [lex] _His_ library {1}
Date: Tue, 04 Aug 1998 15:39:58 +0900

東海林先生も書かれているHay-on-Wyeに、去年行ったときのことです。ここで
は、言語学の本は、そう多くはないのですが、その時、なぜか町に相当数の言
語学書があふれていることに気づきました。

さらに驚いたことに、その中には研究社や大修館といった、日本の書籍が混ざ
っておりました。きっと、CardiffやSwanseaにいた日本人留学生が残していっ
たものだろうとぱらぱらとめくっていると、すぐにその謎が解けました。

これらは全てロシアで客死した、Greenbaum教授の蔵書の一部だったのです。そ
の全てに、ご自分のサインか、またはDedicated to Professor Greenbaumの記
述がありました。上記の和書も、日本人研究者が自分の著作を献本したもの、
あるいは、彼自身の本が翻訳されたものだったのです。

以前、愛知大学の塚本倫久先生は、ここで買ったBolingerの本をよく見たら、
彼自らがGreenbaumに献本したものだったとのことでした。今回、東海林さんも、
彼の蔵書本を入手した模様。

さて私の収穫。

1) Webster's International (1st ed.)
 2) Chambers's Cyclopaedia
 3) Richard OgdenのBASIC Englishに関する著作3冊

1)はWebsterの初版、2巻本。2)は、スコットランドで事業を興したChambers兄
弟の出世作の百科。これも2巻本、第8刷、1860年刊行。程度は驚くほどいい
です。ま、両者とも、書棚の飾りです(^^;)。3)はOgdenの著作シリーズの一部
で、日本の文庫本サイズです。これは結構面白くて、以前、図書館にあるのを
コピーしていたのですが、今回、安く出ていたので入手。

ということで、Hay-on-Wyeも、期待せずにいくと、それなりに楽しめます。
PunchやSpectatorの古いのもいくつか出ていたので、興味のある人にはお勧め。

磐崎弘貞@筑波大学 in Birmingham



From:
Subject: [lex] Books found in Hay-on-Wye {2}
Date: Tue, 04 Aug 1998 16:24:14 +0900

東海林先生:

加藤@岩手医大です.
>
> 東海林@バーミンガムです。
>
> 筑波より来られている磐崎先生(今隣におられます)に「英国の神田」
> 'Hay-on-Wye'へ連れて行っていただきました。
> 残念ながらポーランドのコロケーション辞書は見つかりませんでしたが、数冊面
> 白い本を購入してきました。
> 今回はその中の1冊について書かせていただきます。
>
> Wood, F T (1964) English Verbal Idioms
> London: MACMILLAN & CO LTD
>
> (タイトルだけではわかりませんが、ABC順に項目が並べられている辞書で
> す。以下の議論ではEVIと省略することにします。)

私の勤務先(岩手医大)にも同じ本があります.

> WoodはCurrent English Usageの原著者として有名です。
> タイトルだけを見ると『英語動詞慣用句(辞典)』ということになりますが、実
> 際に本文を見ると現在phrasal verb(以下PV)と一般に呼ばれているカテゴ
> リーも収録されています。
> 現在ではidiomとPVとは別々のカテゴリーとするのが一般的になっていると思
> います。

この本の序文を読むと Wood は「 idiomとPV」を区別していないのではなく
て,Wood は句動詞(PV)のうちイデイオム性の高いものを集めたと言ってい
るような気がするのですが,いかがでしょうか.

> けれども、言語学的に厳密な分類がいつも学習上有効であるとは限りません(実
> 際短大・大学生に教室で「英文法」を教えても,PVというカテゴリーをそれま
> でに明確に認識していない学生がほとんどです)。
> Woodは動詞を含む「熟語」を一括して扱った方が学習者にはわかりやすいと考え
> たのではないかと推測します。
>
> 英文法をある程度深く学んだ者にとって、PVというのは実にはっきりしたカテ
> ゴリーですが、学習過程にある者にとってはidiomとの区別さえ容易でないのか
> もしれません。

「PVと idiom 」の境界ははっきりしないことがあります.The Oxford
Companion to the English Language (ed. by Tom McArthur, 1992) によると,
PV という用語の使用には2派があって,The balloon went up in the air の
ように文字通りの意味の動詞・副詞結合は PV とはせず,The balloon went up
(= The crisis finally happened) のようなイデイオム性の高い用法のみを PV
とする立場と,両者をひっくるめて PV とする立場があります.The Oxford
Companion は後者の立場を取っています.
また,イデイオムと普通の連語の境界もあやふやで,研究者のなかにはこの
区別をしない人もいます.両者を区別する人でもその区別が難しいことはたい
てい認めていると思います.
PV についての古典的な研究書である Dwight Bolinger, The Phrasal Verb
in English (Harvard University Press, 1971) はその最後の章 Chapter 13
Unfinished Business で,次のように言っていますが,イデイオムの問題につ
いては Bolinger さえも投げ出してしまったように私には読めます:

Idiomaticity of course is a monumental problem in its own right. At
some points it seems that the facts are too refractory to do more
than state them. (p. 181)

また,The Oxford Companion の PV の項を執筆した Tom McArthur には Beryl
Atkins との共著の Dictionary of English Phrasal Verbs and Their Idioms
(Collins, 1974) という辞書があります.かれらの辞書は Wood の辞書の改訂
版みたいなものですが,書名の後半を and Their Idioms としたのは PV とそ
のイデイオムについて両者を PV とする立場を取ったためでしょう.書名こそ
違え,Wood の発想も同じだったのではないかと私は思います.
たしかに,PV を扱ってそのイデイオムを排除するのは学習辞典としては現実
的ではありません.英和辞典編集の現場でも恐らく同じ苦労があって,最終的
には多分「適当に」処理しているのではないでしょうか.
Wood の辞書が若い東海林先生に新鮮な印象を与えているらしいのを見て,逆
にこちらの年齢のことを考えさせられました.



From:
Subject: [lex] Kozlowska {1}
Date: Tue, 04 Aug 1998 16:53:57 +0900

東海林先生

南出(大阪女子大)です。
Kozlowska(1991) が入手できなかったということでしたので、この
本について概要ご紹介します(『英語教育』1995年7月号も参照)

Christian Douglas Kozlowska (1991) :English Adverbial Collocations
(Wydawnictwo Naukowe PWN)  B5判変型 163頁 
ISBN 83-01-10443-0

1部と2部からなり、1部は解説(PP. 9-50)、2部は辞書(PP.53-159)
で見出しは動詞&形容詞です(最初のページの見出は abandon, abrupt,
absent, absolve, absorb, absurd, abuse (misuse), abuse(physically),
abuse(verbally), accede, accept です)。絶版でない限り日本からでも三
省堂などを通じて入手可能だと思います。値段は3000円程度。

私は肝心のLPD-DOSCを持っていないので、報告できるのはここまでです。

なお、このメーリングリストの方なら大抵ご存じのことと思いいますが、
副詞のコロケーションをあつかった類書に下記のものがあります。

J. I. Rodale & M. F. Mulock (1947): The Substitute for "Very" (Rodale
Press}(見出し語は形容詞のみ)pp.95

J. I. Rodale (1947): The Word Finder (Rodale Press) (上記見出しに名詞、
動詞を加えたもの)pp. 1317.

Rodale にはThe Synonym Finder(Rodale Press, 1978)というのもありま
す。The Word Finderと紛らわしいですが、こちらは世界最大の英語シノニム
辞典です。



From:
Subject: [lex] be accustomed to do/doing {2}
Date: Tue, 04 Aug 1998 17:31:14 +0900

岡田先生:

加藤@岩手医大です.ご教示ありがとうございました.

> 岡田@日大理工です.過日、この欄で be accustomed to doing/to do が話題になっ
> ていましたが、丁度そのころ読みさしの本で見つけた例を幾つかご参考までに.とい
> ってもコンピュータ検索ではありませんので、見落としたものもあるでしょうが.私
> 見は差し控えます.
> W.Collins: No Name (1862);World's Classics, Oxford.

この本には accustomed to do の形だけが出現し,accustomed to doing の形
は見当たらなかったということのようですが,現在では後者の形が優勢のよう
ですから,Collins の時代は今とは逆だったのか,それともこれは単に
Collins の個人的な癖にすぎなかったのか,興味をそそられます.歴史的なコ
ーパスで調べれば,はっきりするのかもしれません.
ご教示どうもありがとうございました.



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow). {1}
Date: Tue, 04 Aug 1998 17:47:58 +0900

こんにちは、近藤@息子のバイオリンの不協和音に目が覚めた、です。

諺:「光陰矢のごとし」について皆様のご意見をお聞かせいただければと思い
ます。

私が高校生の頃(約30年近く前)は、当時使っていた辞書にも受験参考書・文
法書の類にも<Time flies like an arrow.>と<like an arrow>が付いた状態で
載っていたと思います。

その後何年かして、<like an arrow>を付けるのは英語としては間違い、とい
うようなことをラジオかテレビの英語番組で知りました。以来、そう思ってま
いりました。

ところが、最近再度この諺を辞書で調べる機会があり、複数の辞書で確認して
みると意見が分かれているようでした。

**************************

参考資料:

(1)フェイバリット英和辞典 初版(東京書籍)

*Time flies (like an arrow).

(2)スーパー・アンカー英和辞典 初版(学習研究社)

*Time flies.

*ラテン語の<Tempus fugit.>に由来する。日本語の「矢のごとし」に対応す
る<like an arrow>は付けないのが英語的であるが、最近ではこれを付けて言
う人も少なくない。

(3)新英和中辞典 第5版 (第6版では確認できていません) 研究社

*Time flies.

(4)ジーニアス英和辞典 改訂版 大修館

*Time flies.

(5)カレッジ・ライトハウス英和辞典 初版 研究社

*Time flies.

(6)プログレッシブ英和中辞典 第3版 小学館

*Time flies.

(7)新英和大辞典 第5版 研究社

*Time flies.

(8)新編英和活用大辞典 CD-ROM版 研究社

*Time flies.

(9)英語ことわざ散歩 奥津文夫 創元社

*P 46より抜粋

◆日本の「光陰矢の如し」に当たる英語のことわざで、ラテン語のTempus
fuigit. の英訳である。日本の多くの辞書やことわざ辞典などにはよく、Time
flies like an arrow. という英語のことわざが載っているが、実際にはこん
なことわざはないのである。

**************************

以上のようなことから、疑問に思うのですがこの諺を英語学習者に教える場合
にどちらを正しい表現として示せばよいものでしょうか。

この質問を英会話学校で教えている2,3のネイティブの人たちに意見を求め
たところ、<like an arrow>が付くかどうかがどうして問題になるのだ、どち
らでもよいではないか、というような反応でした。気にする必要はない、で一
件落着でした。

実情としては、どうなんでしょう。スーパー・アンカー英和が主張するよう
に、ネイティブの間でも<like an arrow>を付けた状態で用いられることが多
くなっているのでしょうか。

それと、辞書によって意見が分かれている場合にはみなさんはそれをどう処理
されているのでしょうか。

ご教授頂ければ幸いです。



From:
Subject: [lex] Books found in Hay-on-Wye {3}
Date: Tue, 04 Aug 1998 23:32:15 +0900

東海林@バーミンガムです。

加藤先生:

> この本の序文を読むと Wood は「 idiomとPV」を区別していないのではな
> くて,Wood は句動詞(PV)のうちイデイオム性の高いものを集めたと言
> っているような気がするのですが,いかがでしょうか.

PV以外の動詞慣用句も、EVIには収録されています。
<Aの項>acquit oneself. act the fool: act the goat. air one's
grievances. air one's views, opinions.
Woodの収録基準が意味の不透明度(opaqueness)であることは私も認識していま
したが、「動詞+目的語」等のタイプの慣用句とイディオム性の高いPVを一括
して収録していることを指摘したかったのです。

> また,The Oxford Companion の PV の項を執筆した Tom McArthur には
> Beryl Atkins との共著の Dictionary of English Phrasal Verbs and Their
> Idioms (Collins, 1974) という辞書があります.かれらの辞書は Wood の
> 辞書の改訂版みたいなものですが,書名の後半を and Their Idioms とした
> のは PV とそのイデイオムについて両者を PV とする立場を取ったためでし
> ょう.書名こそ違え,Wood の発想も同じだったのではないかと私は思いま
> す.

McArthur & Atkins (1974) は手元にありませんが、確かacquit oneself'タイプ
の慣用句は収録していなかったのではないでしょうか?

> Wood の辞書が若い東海林先生に新鮮な印象を与えているらしいのを見て,
> 逆にこちらの年齢のことを考えさせられました.

現在は「句動詞辞典」、「イディオム辞典」というジャンルがあり、一般学習辞
典でも句動詞と(「動詞+目的語」等の)イディオムは記述してあるフィールド
が違っていたりすることもあって(LDOCE、ライトハウス系など)、動詞系の慣
用句を一括してまとめたWoodのやり方が古くとも逆に新鮮に思えたのでした。
(EVIは私の生まれた年に出版されております。そのため余計親近感が沸いて
購入に踏み切ったのでした。)

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] Books found in Hay-on-Wye {4}
Date: Wed, 05 Aug 1998 10:05:08 +0900

東海林先生:

加藤@岩手医大です.

> McArthur & Atkins (1974) は手元にありませんが、確かacquit oneself'タイプ
> の慣用句は収録していなかったのではないでしょうか?

おっしゃる通りです.私の早とちりでした.もし比較するとするなら,Oxford
Dictionary of Current Idiomatic English, Vol. 1 & Vol. 2 などと比較すべ
きでした.Wood の辞書は Vol. 1 の内容と, Vol. 2 の項目の動詞を含む成句
を収録したものと言えそうです.

> 現在は「句動詞辞典」、「イディオム辞典」というジャンルがあり、一般学習辞
> 典でも句動詞と(「動詞+目的語」等の)イディオムは記述してあるフィールド
> が違っていたりすることもあって(LDOCE、ライトハウス系など)、動詞系の慣
> 用句を一括してまとめたWoodのやり方が古くとも逆に新鮮に思えたのでした。
> (EVIは私の生まれた年に出版されております。そのため余計親近感が沸いて
> 購入に踏み切ったのでした。)

よくわかりました.最近の特殊辞典は専門分化が進んで,結局何冊も調べなけ
ればならないことになり,不便に思うことがあります.
今後ともよろしくお願いします.



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow). {2}
Date: Wed, 05 Aug 1998 10:25:32 +0900

近藤先生:

加藤@岩手医大です.

この問題は「英語教育」(大修館書店)の "Question-Box" 欄で取り上げられ
たことがあります(1993年2月号;1994年5月号;1994年8月号;1994年10月
号).
その記事によると,綿貫他著「教師のためのロイヤル英文法」は Time flies
like an arrow という「表現はすでに英語としての市民権を獲得しているよう
である.」と主張しているそうですが,解説をされた小西友七先生は「やはり
英語の諺として今のところ認めたくない」とされております.

> 以上のようなことから、疑問に思うのですがこの諺を英語学習者に教える場合
> にどちらを正しい表現として示せばよいものでしょうか。
>
> この質問を英会話学校で教えている2,3のネイティブの人たちに意見を求め
> たところ、<like an arrow>が付くかどうかがどうして問題になるのだ、どち
> らでもよいではないか、というような反応でした。気にする必要はない、で一
> 件落着でした。
>
> 実情としては、どうなんでしょう。スーパー・アンカー英和が主張するよう
> に、ネイティブの間でも<like an arrow>を付けた状態で用いられることが多
> くなっているのでしょうか。
>
> それと、辞書によって意見が分かれている場合にはみなさんはそれをどう処理
> されているのでしょうか。

私は「どちらでもよいではないか」というネイテイヴの反応にも一理あると思
います.いつかの「王道」のように慣用自体が変わることがありますし,Time
flies like an arrow は英語としては問題のない表現ですから,あまり「気に
する必要はない」のかもしれません.ただ,英語の諺としてどちらかを取らな
ければならないということになれば,私は like an arrow のないほうを選択し
たいと思います.



From:
Subject: [lex] Kozlowska {2}
Date: Wed, 05 Aug 1998 14:24:41 +0900

東海林@バーミンガムです。

南出先生、貴重な情報ありがとうございました。

> Christian Douglas Kozlowska (1991) :English Adverbial Collocations
> (Wydawnictwo Naukowe PWN)  B5判変型 163頁 
> ISBN 83-01-10443-0

私も非常に一般的なものや古いものを除いて、文献を紹介する時にはISBNを付記
することにしました。
南出先生もそうして下さり、ありがとうございます。

> 1部と2部からなり、1部は解説(PP. 9-50)、2部は辞書(PP.53-159)で
> 見出しは動詞&形容詞です(最初のページの見出は abandon, abrupt,absent,
> absolve, absorb, absurd, abuse (misuse), abuse(physically), abuse
> (verbally), accede, accept です)。絶版でない限り日本からでも三省堂
> などを通じて入手可能だと思います。値段は3000円程度。

解説のページが多いですね。
LPD-DOSC(The Adverb Section)と比較してみますと、

<追加語>
abandoned, able to, absorbed, absorbing

<削除語>
abrupt, absolve, absorb, accede

<変更語>
abuse (misuse), abuse (physically), abuse (verbally)→abuse括弧なしに一
本化
accept→accept (a gift), accept (a decision), accept (believe) に細分化

となっていて、The Noun Sectionと同様、結構手が入れられていることがわかり
ます。
便宜的に上記のような書き方をしましたが、absorbは純粋に動詞で使われる場合
を削除して、absorbedとabsorbingが分詞というよりは形容詞として機能する場
合を追加したと考えられます。
削除語のabruptは一見疑問に思えますが、私のデータからも繰り返し共起する副
詞の種類は少なく、それが一般的なもの(強調語ではveryのみ)であることがわ
かり、結局妥当な削除だと感じます。

> なお、このメーリングリストの方なら大抵ご存じのことと思いいますが、副
> 詞のコロケーションをあつかった類書に下記のものがあります。

恥ずかしいことに、南出先生が紹介して下さった文献の存在は初めて知りまし
た。
The Substitute for "Very"は英国大学図書館検索ページを使って調べたのです
が、残念ながら見つかりませんでした。
けれども幸運なことに、The Word Finderの方はバーミンガム大学の図書館にあ
ることがわかりましたので、早速手に取ってみることにします。
The Substitute for "Very"は南出先生のお手元にあるのでしょうか?

繰り返し、貴重な情報を提供して下さったことに感謝申し上げます。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] look forward to {1}
Date: Wed, 05 Aug 1998 15:59:46 +0900

加藤@岩手医大です.

Monica Lewinski 問題について 8月17日 に証言することになった Clinton 大
統領が 7月31日の記者会見で次のように述べたというニュースが NHK などでも
報道されました:

I am looking forward to the opportunity in the next few days of
testifying. I will do so completely and truthfully and I am
anxious to do it. But you can understand why, in the interim,
I can and should have no further comment on these matters.

たしか NHK はこの最初の部分を「楽しみにしています」と訳していたと思いま
す.私が問題にしたいのは,この look forward to を「楽しみにしている」と
訳すことが適当なのか,また,もし適当でないとすれば他にどんな可能性があ
るのか,という翻訳の問題が一つです.(私自身はこの場合の「楽しみにして
いる」には抵抗を感じました.しかし,代案も思いつきません.)
もう一つは,この場合の look forward to の用法は「普通」なのかという問
題です.この記者会見の数日後の CNN のネットニュースはその見出しの中で,
この look forward to に引用符号 ("scare quotes") をつけていました.これ
は,ネイテイヴにとってもこの場合の look forward to の用法は何か気にかか
るということを意味すると思うのですが,この "scare quotes" の真意が果た
して何なのかが実はよくわかりません.この場合の look forward to はこの句
の用法としては多少異常であっても,これは Clinton 大統領の「開き直り」の
発言だからやはりこれでかまわないということなのか,それとも,もともと
look forward to にはこうした使い方もあるということなのか,その辺のとこ
ろがこの間から気になっています.

ご意見をお聞かせください.



From:
Subject: [lex] look forward to {2}
Date: Wed, 05 Aug 1998 17:36:49 +0900

加藤@岩手医大です.訂正です.


> Monica Lewinski 問題について 8月17日 に証言することになった Clinton 大
> 統領が 7月31日の記者会見で次のように述べたというニュースが NHK などでも
> 報道されました:

Lewinski は Lewinsky の間違いでした.



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow). {3}
Date: Wed, 05 Aug 1998 19:11:48 +0900

近藤@愛媛の田舎、です。

加藤先生、情報とご意見ありがとうございました。

>この問題は「英語教育」(大修館書店)の "Question-Box" 欄で取り上げら

>たことがあります(1993年2月号;1994年5月号;1994年8月号;1994年10月
>号).

◆上記の情報ですが、加藤先生はどのようにされてこういうデータを入手され
るのでしょうか。つまり、どこの何を見れば載っているというようなことをど
うやってお知りになるのでしょうか。まさか、記憶だけを頼りに捜されるわけ
でもないとおもうのですが。何かデータベースでも利用されるのでしょうか。

>その記事によると,綿貫他著「教師のためのロイヤル英文法」は Time flies
>like an arrow という「表現はすでに英語としての市民権を獲得しているよ

>である.」と主張しているそうですが,解説をされた小西友七先生は「やは

>英語の諺として今のところ認めたくない」とされております.

◆小西先生のご意見には基本的に従う習性が見についておりますので、この件
の<like an arrow>に関しましては、参考程度に教えようと思います。

>私は「どちらでもよいではないか」というネイテイヴの反応にも一理あると

>います.いつかの「王道」のように慣用自体が変わることがありますし,
Time
>flies like an arrow は英語としては問題のない表現ですから,あまり「気

>する必要はない」のかもしれません.ただ,英語の諺としてどちらかを取ら

>ければならないということになれば,私は like an arrow のないほうを選択

>たいと思います.

◆私も、加藤先生と同じような意見でしたので勇気付けられました。このよう
に専門化の考えが錯綜しているような語法の場合、私のような最前線で英語を
教えているものとしてはいつもハムレットのような心境に陥ります。

特に、辞書に書いている情報とネイティブの意見が食い違った場合は本当に悩
みます。

最後に語法辞典で推薦して頂けるものがございましたら、お教え頂ければ幸い
です。私は大修館の「英語語法(大?)辞典」に興味を持っています。



From:
Subject: [lex] Books found in Hay-on-Wye {5}
Date: Wed, 05 Aug 1998 19:31:09 +0900

東海林@バーミンガムです。

加藤先生:

> よくわかりました.最近の特殊辞典は専門分化が進んで,結局何冊も調べな
> ければならないことになり,不便に思うことがあります.

学問的には「専門分化」というのは避けられない傾向なのでしょうが、学習辞典
的に考えた場合、それをそのまま提示してしまっていいのかと、Woodの辞典を手
にして思いました。
最近は高校でも「英文法」という独立した授業を設けないところも増えていると
聞き、「句動詞」とは何かという入門的な説明を受けていない高校生を対象とし
た辞典で、句動詞と他の動詞系イディオムを別々に提示すると、学習者の側が情
報を見落としはしないかと少々心配になってしまいます。
このMLで話題になった『ヴィスタ英和』はどうなのでしょう?(簡単に入手で
きない状況なので、どなたか教えていただければ幸いです。)
個人的には、大学受験生や大学生レベル以上を対象とした場合の辞書では、両者
を分けて提示した方が学習効果が上がるのではと思っています。

> 今後ともよろしくお願いします.

こちらこそ、これからも勉強の機会を与えていただきたく、よろしく申し上げま
す。>加藤先生

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] Books found on Hay-on-Wye (Part 2)
Date: Wed, 05 Aug 1998 20:10:45 +0900

再び東海林@バーミンガムです。

磐崎先生:

> 以前、愛知大学の塚本倫久先生は、ここで買ったBolingerの本をよく見たら、
> 彼自らがGreenbaumに献本したものだったとのことでした。今回、東海林さ
> んも、彼の蔵書本を入手した模様。

私が入手したのは、日本でも古書店ではよく見かける文献でした。

1. Evans, B & Evans, C (1957)
A Dictionary of Contemporary American Usage
New York: Random House

最近語法書を集め出し、まだこれは所有していなかったため、手に取ってみまし
た。
アメリカの書籍にどのくらいの値が付いているのだろうと思いながら表紙をめく
ると、次の署名が目に飛び込んできたのです。

S. Greenbaum
April 1978

すかさずキープ!(値段も12ポンドとまずまず)
けれどもこの署名を本物だと確信したのは、そのすぐ近くにあった次の翻訳書を
手にした時です。

2. S.グリーンボーム著 郡司利男・鈴木英一監訳(1983)
『英語副詞の用法』 東京:研究社出版
ISBN 4-327-40075-0

この本には署名はなかったのですが、パラパラとめくると日本のN大学のM先生
の名刺が挟んであり、そこにはこう書いてありました。

To Professor Greenbaum
With my best wishes
from (先生のお名前)
September, 1983

これを見て1も2もGreenbaumの蔵書であったことを確信し、あわせて18ポン
ドは安い買い物だと思い、早速会計を済ませたのでした。
1は米国から英国、そして私が帰国する時には日本へという旅をします。
2は日本から英国、そして私が帰国する時にはまた日本へという運命を辿りま
す。

このような書物との出会いを求めて、英国にいる間、これからも私はHay-on-Wye
へ出かけていくことでしょう。

Hiroshi Shoji
Visiting Research Fellow
CARE, University of Birmingham
(English)
(Japanese)



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow). {4}
Date: Thu, 06 Aug 1998 10:36:35 +0900

近藤先生:

加藤@岩手医大です.メール拝見しました.

> >この問題は「英語教育」(大修館書店)の "Question-Box" 欄で取り上げら
> れ
> >たことがあります(1993年2月号;1994年5月号;1994年8月号;1994年10月
> >号).
>
> ◆上記の情報ですが、加藤先生はどのようにされてこういうデータを入手され
> るのでしょうか。つまり、どこの何を見れば載っているというようなことをど
> うやってお知りになるのでしょうか。まさか、記憶だけを頼りに捜されるわけ
> でもないとおもうのですが。何かデータベースでも利用されるのでしょうか。
>
今回の場合は記憶です.この問題は「英語教育」(大修館書店)の "Question-
Box" 欄で見たことがあるような気がしたので,勤務先の図書館で「英語教育」
のバックナンバーの目次を1997年分からさかのぼって調べました.以前はこの
雑誌には1年分の総目次がついていたはずですが,今度調べた分にはなかったの
で,しかたなくそれぞれの号の目次を調べたというわけです(元の雑誌には総
目次がついていても,製本の段階で何らかの理由で落ちてしまった可能性もあ
りますので,「英語教育」の批判をするつもりはありません.誤解があるとい
けないので,一言します).
もちろん,1994年のバックナンバーであることは調べる前にはわかりません
でした.
>
> 特に、辞書に書いている情報とネイティブの意見が食い違った場合は本当に悩
> みます。
>
この種の問題で意見の食い違いが起こることは避けられません.私は学生の質
問に対しては,複数の正解の可能性があることを説明し,そのうちからどれを
選択するかはいわば「趣味」の問題だと断った上で,個人的にはこちらを取り
たい,というような回答をしております.

> 最後に語法辞典で推薦して頂けるものがございましたら、お教え頂ければ幸い
> です。私は大修館の「英語語法(大?)辞典」に興味を持っています。

「英語語法(大?)辞典」は "Question-Box" 欄の質疑応答の集大成ですから,
私もよく利用します.
英語で書かれたものでまず最初に手をのばすのは次のようなものです:

Webster's Dictionary of English Usage (1989).
The New Fowler's Modern English Usage, 3rd ed. (Oxford, 1996).

文法書の類はいろいろありますから,必要に応じていろいろ調べることにな
ります.

「データベース」ですが,私の場合は大学生のころから自分で集めてきた用
例カードがそうかもしれません.このカードには単に用例だけではなく,簡単
な文献目録も入れてあります.しかし,その項目は全く私個人の興味・関心に
まかせたもので,系統的でもなければ exhaustive でもありません.例えば,
"Accents" という標題のカードは3枚ありますが,その最後の方は次のような
内容です("Accents" は社会言語学的なアクセント問題で,イントネーション
の一部としてのアクセントは "Accent" という別のカードになっています):

Honey, John (1985), "Acrolect and hyperlect: The redefinition of
English RP," English Studies 66(3): 241-257.
Honey, John (1989), Does Accent Matter? The Pygmalion Factor (Faber
and Faber).
Crowley, Tony (1987), "Description or prescription? An analysis of the
term 'Standard English' in the work of two twentieth-century lin-
guists," Language and Communication 7(3): 199-220.
Macaulay, Ronald (1988), "RP R.I.P.," Applied Linguistics 9(2): 115-124.

"Accents" の用例カードの内容ですが,一例を挙げます.これは Thatcher 首
相の米国での人気を報じた特派員記者の記事の一部です:

She [Mrs. Thatcher] is extremely popular here....
One reason is that Americans can't read the social signals which
British people easily interpret: the schoolmarm voice sounds like
just another British accent.
----The Observer, 11 May 1986, p 8, coll 2-3



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow) {1}
Date: Thu, 06 Aug 1998 14:57:09 +0900

正保@龍谷大学です。

 近藤先生、加藤先生のやりとりを非常に興味深く拝読しました。
加藤先生が記憶からたちどころに『英語教育』のバックナンバーを調
べられたのは驚異だし、勤務先の図書館で調べられたご努力に敬意を
禁じ得ません。

 私のはそういうちゃんとしたものではなく、ジョークですが、like
an arrow をつけるのは英語国でもあるらしいという傍証?になるかも
しれません(^_^;)

 Time flies like an arrow, but fruit flies like a banana.

「時蝿は矢を好む、しかしクダモノ(ミバエ)はバナナを好む」

もうひとつ、今回の問題に関係ないですが、

 A: "Time flies."
B: "You can't. They fly too fast."

というのもなかなか面白いですね(^_^)

正保 富三 ()



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow). {5}
Date: Thu, 06 Aug 1998 16:47:00 +0900

こんにちは、近藤@四国の暑さに夏バテしそう、です。

加藤先生、早速のご返事ありがとうございました。

>今回の場合は記憶です.この問題は「英語教育」(大修館書店)の
"Question-
>Box" 欄で見たことがあるような気がしたので,勤務先の図書館で「英語教
育」
>のバックナンバーの目次を1997年分からさかのぼって調べました.

◆便利な検索の方法などがあるのかしらと思い、お尋ねしたのですが、ご記憶
を頼りに調べて下さったとは思いもしませんでした。貴重なお時間を割いてい
ただきまして本当にありがとうございました。

>この種の問題で意見の食い違いが起こることは避けられません.私は学生の
>質問に対しては,複数の正解の可能性があることを説明し,そのうちからど

>を選択するかはいわば「趣味」の問題だと断った上で,個人的にはこちらを
取り
>たい,というような回答をしております.

◆私も基本的には、そのようにしておりますが、それでも割り切れぬときがあ
り誰かに下駄を預けたくなるときがございます。(^_^;)

>「英語語法(大?)辞典」は "Question-Box" 欄の質疑応答の集大成ですか
ら,私もよく利用します.
> 英語で書かれたものでまず最初に手をのばすのは次のようなものです:
>
>Webster's Dictionary of English Usage (1989).
>The New Fowler's Modern English Usage, 3rd ed. (Oxford, 1996).

◆ありがとうございました。ありがたい情報です。

語法辞典のことをお尋ねしましたのは、田舎のことゆえ地元では書名は分かっ
ても内容までは確認できないのです。我が町の一番大きな書店でも語法辞典の
類は置いてありませんから。最近、やっと英英辞典を何冊か見るようになった
その程度です。

お盆休みに大阪に参りますので、西日本一大きいと言われている書店で辞典の
類を捜そうと思って、参考までにお尋ねした次第です。お盆休みは本屋さんの
はしごになりそうです。



From:
Subject: [lex] Time flies (like an arrow) {2}
Date: Thu, 06 Aug 1998 16:52:56 +0900

近藤@お盆休みに京都の寺にお墓参りに行きます、です。

正保先生:

>加藤先生が記憶からたちどころに『英語教育』のバックナンバーを調
>べられたのは驚異だし、勤務先の図書館で調べられたご努力に敬意を
>禁じ得ません。

◆まったくその通りです。敬服致します。

> 私のはそういうちゃんとしたものではなく、ジョークですが、like
>an arrow をつけるのは英語国でもあるらしいという傍証?になるかも
>しれません(^_^;)
>
> Time flies like an arrow, but fruit flies like a banana.
>
> 「時蝿は矢を好む、しかしクダモノ(ミバエ)はバナナを好む」

◆この表現は2度目にお目にかかります。ネイティブの人に、<like an arrow>
について尋ねたときに、「こんな言葉遊びがある」といって教えてくれました
が、<like an arrow>で悩んでいるときでしたのであまり気にしていませんで
した。

かなりよく知られた言葉のようですね。その時は意味さえも考えようとしな
かった自分を恥じ入ります。貪欲に聞き返すべきでした。



From:
Subject: [lex] to be accustomed to do/doing 補遺
Date: Fri, 07 Aug 1998 09:39:56 +0900

加藤@岩手医大です.

標題の問題について 6月4日のメールで次のように書きました:

to be accustomed to{5}:

> ワシントンポストでは accustomed to thinking は 45例ヒットしたのに,
> accustomed to think はたった 1例でした.私などはこの種の問題を見ると反
> 射的に動詞の補文構造の問題と考えてしまいますが,用例をいろいろ検討して
> いるうちにこれは前置詞の目的語の選択の問題と考えるべきではないかと思い
> 直しています.つまり,前置詞のあるものには動名詞形のほかに動詞の原形を
> 取るものがあります.besides, except などがその例です: What are you
> gonna do besides talk/talking? ただ,原形不定詞はこの場合口語的で,
> 動名詞より頻度が落ちるようです.accustomed to も同じように考えるべきな
> のかもしれないと考え出したところですが,自信はありません.

ところが,その後調べてみると,この問題は Jespersen などの文法書では何
十年も前に扱われていたのでした.恥ずかしながら報告いたします:

まず,比較的新しいところで, Quirk et al. (1985), A Comprehensive
Grammar of the English Language (Longman)[ISBN 0-582-51734-6], p 1222
ですが,used to [ju:stE] ([E] は 'schwa' のつもりです) と accustomed
to を比較して,[ju:stE] は動名詞しか共起しないが,accustomed to は動名
詞のほか不定詞も共起すると述べています.ただ,動名詞と不定詞の意味の違
いにはふれておりません.

次は,George O. Curme (1931), Syntax (Maruzen Asian Edition, 1974),
pp 386-387 です. Curme は「反復相」('iterative aspect')の説明に
Dickens や Mark Twain などの例を引いて accustomed については [They]
are accustomed to catch trout in the night という不定詞の例だけ,be
used to については 'sometimes with the infinitive or more commonly
with the gerund' と述べています.日大の岡田先生に教えていただいた
Wilkie Collins などでは accustomed to に不定詞が共起するのは普通だった
ようです.

次は Otto Jespersen (1961), A Modern English Grammar on Historical
Principles (George Allen & Unwin), Part V: Syntax. Fourth Volume
[ISBN 0-04-425010-x], p 245 です.Jespersen は 'An English friend: I
am accustomed to act or to acting--no difference.' という 'Native' の
ことばを引用しています.

最後は H.Poutsma (1929), A Grammar of Late Modern English (P.
Noordhoff), Part I, Second Half, p 927 ですが,Poutsma は be accustomed
to の後では動名詞より不定詞の方が多いようだという観察をしています.そ
して,動名詞と不定詞の意味の差があるのではないかという示唆をしています
が,詳細は省略します.

最初からこうした文献を調べていれば,さも新発見のように ML に書き込み
をして「情報まがい」で cyberspace の情報の氾濫に貢献することもなかった
かもしれません.少し反省しています.



From:
Subject: [lex] Question Box {1}索引/語法大事典
Date: Sat, 08 Aug 1998 10:13:16 +0900

 みなさま,ごぶさたしております。大修館書店の飯塚です。

1)『英語教育』の総目次
 毎年4月号の巻末に前の年度(3月号まで)の総目次を載せています。ただ
し,索引ではありませんから,タイトルが並んでいるだけです(QBとしてまとま
っています)。
 このほか,Niftyserve の FENGC(英会話フォーラム コミュニケーション
館)8番会議室には,毎月目次を13日ぐらいまでに掲載しています(今日は9月
号のをつくらなくては!)。これは,毎年,年度ごとにまとめられて,同フォー
ラムのライブラリーに収められています。たぶん1990年ぐらいからあると思
います。テキストファイルですから,簡単に検索できます。

 当社ホームページ(http://www.taishukan.co.jp)では,最近2年ぐらいの主
な記事タイトルは見られるようになっていますが,QBのタイトルまでは入ってい
ません。いずれはもっとちゃんと目次の検索ができるようにしようと担当者に提
案しているのですが,今のところ毎月の更新だけでもふーふーいっている状況で
す。

2) QB 索引
 Question Box のうち,『ジーニアス英和』に関係するものを中心にしたキー
ワード索引を個人的必要から作ってあります(1987年11月から)。もしさしつか
えなければ,このMLの発言として掲載しましょうか。

3) 英語語法大事典
 英語語法大事典シリーズは,ご承知のとおり,Question Box を分類・整理し
たものです。今までに,
  英語語法大事典
  続・英語語法大事典
  英語語法大事典 第3集
  英語語法大事典 第4集
と4冊出ました。
 なお,大事典の簡約版として,英語語法事典 のシリーズも第3集までありま
す。タイトルはそれぞれ,上記の「大」の字をはずしたものです。質疑の数は
「大」と同じですが,結論部分を中心にしていますので,用例などはかなり削っ
てあります。

 ほかに関連の本として,
  英語語法活用大辞典
というのがあります。第3集までの内容をアルファベット順の見出しの元に簡潔
にまとめたもので,第3集までの大事典の索引の役割を兼ねています。

 大事典シリーズは電子化するととても役に立つはずなのですが,なにぶん最初
の2冊は鉛の活字ですので,新しく入力する必要があり,見通しが立たないでい
ます。

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飯塚利昭 IIZUKA Toshiaki

(従来の も使えます)


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