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1998年11月 (1日〜10日)


From: "Hiroshi Shoji" <>
Subject: [lex] CED(Millennium Edition) {02}
Date: Sun, 1 Nov 1998 00:23:30 -0000

東海林@バーミンガムです。

南出先生のCED4の御紹介、大変興味深く読ませていただきました。

polytechnicの項ですが、NODEの記述はさすがに新たに書き起こされた辞書とい
う感じがします(USAGE欄にて英国における最新情報を記述)。
一方、The Chambers Dictionary, New Edition (1998)の方は、CED4と同じ問題
点を抱えていると言えます。

> しかし4版と相前後して出されたNODEは脅威だろう。

本当にそう思います。
NODEはOUPの伝統、Collins社のノウハウ(Patrick Hanksらによるもの)が融合
した画期的な辞書だと思います。

> このNODEについては、11月28日の「JACET英語辞書ワークショップ」
> (於:早稲田大学)で紹介させていただく予定である。

一時帰国してでも、先生のお話を伺いに早稲田まで出かけていきたい思いです。
南出先生の御発表の他にも、興味深い発表目白押しという感じで、母校に出かけ
ていけないのが本当に残念に思います。
このメーリングリストでも、ワークショップの模様が詳細に報告されることを英
国より願ってやみません。

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: "浅田 幸善" <>
Subject: [lex] グラフィティ、エステ、シンドローム {01}
Date: Sun, 1 Nov 1998 19:22:25 +0900

グラフィティ、エステ、シンドローム
こう並べると、なんだか三題噺めいてきますが。。。

◆ 「グラフィティ」
一昨日(30日)テレビ(テレビ東京)を見ていてのこと。
サッカー特集の終わりの頃、一瞬ではありますが画面に"GRAPHITI"なる語が出てきま
した。
おそらく「思い出のシーン」くらいの意味で、「グラフィティ」のつもりなのでしょ
うが、こんなつづりはあるのか!と驚きました。そして「辞書くらい引けよな」と口
走ったのでした。

◆ 「エステ」
それで思い出したことがあります。以前、確かフジテレビで「キレイになりた
い」というドラマをやっていました。番組中でエステサロンのシーンがよく出てきた
のですが、その店の外を写した場面で、なんと店名にしっかり"ESTE"(または
"este")と
あったのです。そのときも「つづりが違うだろ!何で辞書で確かめないんだよ!」と
思わず(心の中で)叫んでいました。

◆ 「シンドローム」
雑誌ASCII 11月号の表紙を見て驚きました。
「VAIO シンドローム」という言葉が目に入ったからです。
VAIOシリーズが人気で、そのコンセプトをとりいれる(まねする?)メーカーも出て
きたようなので、それを「現象」ととらえ「シンドローム」と名付けたのだと思いま
す。「ソニーがパソコンを席巻する日」という副題もありました。(パソコンを席
巻」は変ではないでしょうか。「パソコン市場を」ならよいかもしれませんが。)
その命名になぜ驚いたかというと、もうおわかりかもしれませんが、漠然と、
syndromeはもっぱら「病的状態」という悪い意味で用いられるのではないかという印
象を持っていたからです。。もしそうなら、ソニーは
シンドローム呼ばわりされたことに抗議してもおかしくないかもしれませんね。

もっとも、いったん日本語化したシンドロームとsyndromeが同じ語とは必ずしも言え
ないのですが、
syndromeが「悪くない」意味でも用いられるのかどうか、いくつか辞典にあたってみ
ました。
その結果、

英和辞典はおしなべて
○ 一群の関連のある物[事件,行動など]. (プログレッシブ英和中辞典 第3版)
○ 《略式》(一般に)徴候,行動様式. (ジーニアス英和 第2版)
のような訳語に終始しているようでした。

一方、英英辞典ではCOBUILD2, CIDE, AHD3などは、望ましくないものについて用いら
れることが明示されていました。LDOCE3もproblemとありますから同類と見なせるで
しょう。
e.g.
● You can refer to an undesirable condition that is characterized by a
particular type of activity or behaviour as a syndrome (COBUILD2) 
● 2. a. A complex of symptoms indicating the existence of an undesirable
condition or quality. b. A distinctive or characteristic pattern of
behavior: <Skipping breakfast and buying a cup of coffee on the way to work
became a syndrome as the months wore on.> (The American Heritageョ
Dictionary of the English Language, Third Edition) .
● a set of qualities, events or behaviour that is typical of a particular
kind of problem (LDOCE3)

さて、「シンドローム」と呼ばれてソニーは怒るべきなのでしょうか??

浅田幸善 (ASADA Yukiyoshi)


From: k itaya <>
Subject: [lex] グラフィティ、エステ、シン {01}ドローム {01}
Date: Mon, 02 Nov 1998 01:58:17 +0900

浅田 幸善さん wrote:

> ◆ 「グラフィティ」
> 一昨日(30日)テレビ(テレビ東京)を見ていてのこと。
> サッカー特集の終わりの頃、一瞬ではありますが画面に"GRAPHITI"なる語が出てきま
> した。

消費税率がアップした折のテレビ大阪の夕方のニュースで、「たかが5%、されど5%

とアナウンサーが解説しました。
テレビ局の担当デスクに確認しましたら「番組担当者のチエックが不十分でした」と平
謝り
のお答えをいただきました。
日経新聞系列の経済関連ニュースでこのレベルですから多くは期待できません。

> ◆ 「エステ」
> それで思い出したことがあります。以前、確かフジテレビで「キレイになりた
> い」というドラマをやっていました。番組中でエステサロンのシーンがよく出てきた
> のですが、その店の外を写した場面で、なんと店名にしっかり"ESTE"(または
> "este")と
>

大衆は"ESTE"だからこそ「エステ」と理解するのでは。
どうせなら「ESUTE」にすれば良いのに。

> ◆ 「シンドローム」
> 雑誌ASCII 11月号の表紙を見て驚きました。
> 「VAIO シンドローム」という言葉が目に入ったからです。
> syndromeはもっぱら「病的状態」という悪い意味で用いられるのではないかという印
> 象を持っていたからです。。もしそうなら、ソニーは
> シンドローム呼ばわりされたことに抗議してもおかしくないかもしれませんね。

日本語のシンドロームは通常「症候群」と同意に使われていると思います。
新型テレビゲーム、マック新型機,WINDOWS95等の発売開始直後の時期は、シンドローム
という感覚と思います。
この程度の事で徹夜したり、夜中に客、店、メーカー、その他野次馬が大騒動している
訳で、
まさに病気と決めつけて構わないと思います。当事者の皆さん方も自覚症状があります

>
> もっとも、いったん日本語化したシンドロームとsyndromeが同じ語とは必ずしも言え
> ないのですが、

もはや別物でしょう。
ジンクスでも良い例、悪い例、両方に使いますし。

> さて、「シンドローム」と呼ばれてソニーは怒るべきなのでしょうか??

シンドロームの事態で有れば、伝染病患者が大発生したわけでソニーは大喜びと思いま
す。
もっとも「VAIO シンドローム」と云っても現実は素材の合金に関心が集まっている訳
で、
ソニーは手放しで喜べません。

下半期の単独は赤字転落必至という事で、ソニー株は最安値を更新しています。

板谷邦雄



From: "NISHIMURA Tadamasa" <>
Subject: [lex] RE: [lex] RE: [lex] 専門分野を示 {01}す絵記号 {01} {01}
Date: Mon, 2 Nov 1998 23:10:50 +0900

浅田さん、専門分野を絵記号であらわすのに、蘭英もあったのですか。

私の感じではあまり良いアイデアとは思いませんでした。

蘭のもある、ということは大陸のゲルマン語の方では、ひとつのはやり
だったのでしょうかね。

西村 公正



From: (Hideo HIBINO)
Subject: [lex] BNC {01}
Date: Tue, 3 Nov 1998 10:58:41 +0900

ML会員のみなさんへ

日比野 日出雄(金蘭短大)です。BNC(British National Corpus)
と契約してオンラインサービスをやっておられる会員がおれれたら、ぜひ
使い方を教えていただきたいのです。

私はさる6月6日 JACET 関西支部の研究会で、CGEL(1985) p.157の
  The employees have demanded that the manager
resign. <esp AmE>
should resign. <esp BrE>
という記述をとりあげ、COBUILD でBrE= 11,000,000 (TIMES &
Brbooks), AmE=11,200,000 (Wall Street Journal & USbooks)から
検索した結果
TIMES Brbooks WALL USbooks
 demand that ...should 14 13 [27] 1 6   [7]
demand that... infinitive 56 26 [82] 67 46 [113]

を発表しました。 The Lord Quirk に私信をおくり、コメントを求めまし
たところ、<...Many thanks for your fascinating letter...Yes your
reformulation is well founded, though it would be nice to see
the figures confirmed in the British National Corpus...> という
返事をいただきました。(ご存知と思いますが、BNC vs COBUILDはた
いへんな対抗意識を燃やしています)

こうゆう事情で、BNC と契約し、使い始めたのですが、Query Format
がまったくuser-friendly でなく(COBUILDはすぐその日から使える
のに!)Handbook もさっぱり役にたちません。

よろしくお願いします。


From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] Lexicography module in Bham {01}
Date: Thu, 5 Nov 1998 10:54:08 -0000

東海林@バーミンガムです。

今年度MAの第2学期(1−3月)の授業が発表され、ガイダンスが始まりまし
た。
LexicographyはCOBUILDのRosumund Moon女史が担当します。

以前にもちょっと触れたことがありますが、彼女はCOBUILD→OUP→COBUILDと渡
り歩いたlexicographerで、1994年にバーミンガム大学でPhDを取得しており、今
年OUPからFixed Expressions and Idioms in Englishという書名でPhD
dissertationが出版されています。

昨日のガイダンスは15分という短い時間ながら、lexicographyと隣接学問との
関係を図を使って説明するなど、本番の授業に期待を抱かせるのに十分なもので
した。

「Lexicographer養成授業ではない」と断りながらも、現実に昨年度の受講者の
中からプロのlexicographerが誕生したことも紹介されました。
理論的な面が中心になるものの、コーパスデータを利用した実践面も盛り込まれ
るようです。

ちなみにCorpus LinguisticのmoduleはCOBUILD Grammar Patternsシリーズ共著
者の一人であるGill Francis女史の担当であることもあわせて発表されました。
こちらの方も楽しみです。

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: 磐崎 弘貞 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] R. Moon {01}
Date: Fri, 06 Nov 1998 10:18:00 +0900

東海林さんへ、

>以前にもちょっと触れたことがありますが、彼女はCOBUILD→
>OUP→COBUILDと渡り歩いたlexicographerで、1994年にバーミ
>ンガム大学でPhDを取得しており、今年OUPからFixed
>Expressions and Idioms in Englishという書名でPhD
>dissertationが出版されています。

ちょっと確認です。私はてっきり、彼女はPhDリサーチはOUP在
籍時に行い、PhDもOxfordで取ったものと思っていたのですが、
Bhamだったのですか。これはとんだ誤解をしていました。

ところで、この本は入手されました?

磐崎弘貞@筑波大学



From: "Yukihiro Kondoh" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] TIME on CD-ROM {04}
Date: Fri, 6 Nov 1998 15:45:50 +0900

富岡先生へ

近藤@四国、です。下記の件、留守をしていましてお礼が遅くなりました。
ありがとうございました。

>はじめまして、いつも読ませていただいています。
>冨岡です

>上記のCD-ROMは、以下のURLで通信販売でも買えます。
マック版もウィンドウズ版も同じ値段のようです。
>
>私自身、最近ブリタニカのCD−ROM版を$89で買いました。1週間ぐらいで
>届きます。他にも、National Geographic のCD−ROM版もあります。
>
>http://www.4cds.com/
>  
>Time Magazine MM Almanac
>$33.00 - Order Now!
>
>お役に立てば幸いです。

★*☆*★*☆*★*☆*★*☆*★♪
  Yukihiro Kondoh
      
♪★*☆*★*☆*★*☆*★*☆*★



From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] R. Moon {02}
Date: Fri, 6 Nov 1998 07:50:28 -0000

東海林@バーミンガムです。

磐崎先生:

> ちょっと確認です。私はてっきり、彼女はPhDリサーチはOUP在籍時に行い、
> PhDもOxfordで取ったものと思っていたのですが、Bhamだったのですか。こ
> れはとんだ誤解をしていました。

はい、「PhDリサーチはOUP在籍時に行い」の部分は正しいのですが、PhDはバー
ミンガム大学から取得しています。

> ところで、この本は入手されました?

LondonのDillonsで偶然見つけ、ハードカバーで40ポンドというのにもかかわ
らず購入してしまいました(ISBN 0-19-823614-X)。
彼女がBham大からPhDを取得したのはこの本のAcknowledgementsやReferencesか
ら明らかです。
もっとも本書(そして元になったPhD論文)のデータは主としてOxford Hector
Pilot Corpus (OHPC) から取られたものであることが第1章に記されています。
一見対立しているように思えるOxfordとBhamですが、academicな部分では「寛
容」の精神が見られるようで、ほっとするものがあります。

以前も書いたことがありますが、NODE (1998) の冒頭にはMoon女史らへの謝辞も
載せられており、彼女がこの画期的な辞書の企画段階には少なくとも関わってい
たことがわかります。

ここからは脱線です。
7月のTALC98でOxfordに出かけた時、Dillons BookstoreがWaterstone'sに鞍替
えする初日だったのに驚いてしまいました。
友人からの情報によると、Coventryでも同じことが起こったとか。
そしてこの夏休み中に何と、Bham大のDillonsの看板もWaterstone'sに変わって
しまいました!
店員に聞いたところ、mergerだと答えていましたが、実際はacquisitionに近い
のかもしれません。
「学術書といえばDillons」だと思っていたのに、少々事情が変わってきたよう
です。
(もっともBham City CentreのDillonsは元のままであり、都市部で元々両方の
書店があったところは表面上は何も変わっていないようです。またウェブサイト
も両方が残っています。)

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: (Shigeru YAMADA)
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] Lexicography module in Bham {02}
Date: Fri, 6 Nov 1998 18:26:02 +0900 (JST)

早稲田大学の山田です。いつも有益で興味深い情報をありがとうございま
す。11月28日(土)の本学で行われるJACET英語辞書学会のシンポジウムで
多くの方々にお目に掛かれるのを楽しみにしています。
東海林さん、
いつも最新の情報をありがとうございます。辞書学のモジュール面白そう
ですね。エクセターのMA lexicographyは
ハートマン博士のuser perspective,
シャープ博士のbilingual lexicography,
マッカーサー博士の「辞書の商品的側面」
が柱でしたが、lexicographer養成的側面が濃かったように思われます。3
学期には実地訓練のため学生がそれぞれ出版社へ出向するわけですし。シ
ンクレアの元秘書(助手?)はエクセターの修了生のようです。94ー96年の
留学中にDillonsが一度倒産したと記憶していますが、エクセターやロンド
ン大学横の店はどうなっているのか気になります。
磐崎先生、
丸善に注文してあったMoon(1998)、今日届きました。1万5千円位しますね。
GreenのCHASING THE SUN (ISBN 0-7126-6216-2)もペーパー版で来ました。
山田 茂
--
Shigeru YAMADA



From:
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトについて {01}
Date: Fri, 06 Nov 1998 23:01:38 +0900

佐賀県で高校の教員をしている者です。パソコンのソフトと電子辞書関連で知りたいこ

があるのですが、ご存知の方、ご教示下さい。

@先日、MacintoshのText to Speechというソフト(テキストを音声化するソフト)を

験して感動しました。何種類もの人の声で英文を読み上げるのです。類似のソフトで
Windows版がありましたら情報をください。電子辞書にもこのような機能があったら、

語の発音や定義や例文の読み上げなど出来て、第二言語学習者には有用と思われます。

A先日、IBMの音声認識ソフトを購入しましたが、結構、使えます。、英語版の入手方

等ご存知の方、情報を下さい。英語の音素を識別できるということは、第二言語学習者

発音矯正にも役立つと思われます。(桐原ユニから出ている英語学習教材DynEdも音声

識するそうです。)

B先日、このメーリングリストでDos版でリーダビィリティーを測るソフトを紹介して

ただきましたが、Windows版がありましたら、紹介して下さい。

C電子辞書を丸ごとテキスト文書形式で取り出したり出来るのでしょうか、ご存知の方

教えて下さい。



From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] Lexicography module in Bham {03}
Date: Fri, 6 Nov 1998 16:31:43 -0000

東海林@バーミンガムです。

山田先生:

> 辞書学のモジュール面白そうですね。エクセターのMA lexicographyは
> ハートマン博士のuser perspective,シャープ博士のbilingual lexicography,
> マッカーサー博士の「辞書の商品的側面」
> が柱でしたが、lexicographer養成的側面が濃かったように思われます。
> 3学期には実地訓練のため学生がそれぞれ出版社へ出向するわけですし。

辞書学だけで複数のモジュールがあるとは、さすが本場のエクセターですね。
「lexicographer養成的側面」ももちろんですが、ハートマン博士の理論的側面
も強力ですから、両方が生きてくるわけですね。

> シンクレアの元秘書(助手?)はエクセターの修了生のようです。

それは知りませんでした。
磐崎先生他、情報をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか?

> 94ー96年の留学中にDillonsが一度倒産したと記憶していますが、エクセタ
> ーやロンドン大学横の店はどうなっているのか気になります。

倒産とは知りませんでした(やはりacquisitionだったようですね)。
エクセターの方は知りませんが、ロンドン大学(UCL)横の方は、少なくとも今
年の夏にはDillonsのまま営業していました(そこでMoon (1998) を買ったわけ
です)。

> GreenのCHASING THE SUN (ISBN 0-7126-6216-2)もペーパー版で来ました。

この本、タイトルだけからは何の本かわからなかったため、ずっと放っておいた
のですが、ある日手に取ってみるとDictionary-Makers and the Dictionaries
They Madeという副題が付いているのが目に入り、ペーパー版で15ポンドとい
うことで購入してあります(が、まだ全く読んでいません)。

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: 磐崎 弘貞 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトについて {01}{01}
Date: Sat, 07 Nov 1998 10:01:00 +0900

Kaoru.さんへ、

> 先日、MacintoshのText to Speechというソフト(テキスト
> を音声化するソフト)を体験して感動しました。何種類もの人の
> 声で英文を読み上げるのです。類似のソフトで
> Windows版がありましたら情報をください。

Text to SpeechはWindows版もあり、私はそれを使っています。
学生がPowerBookで使っていた読み上げソフト(名称不明)に
比べると、ちょっと不自然ですが、何とか使えますね。
日本語名をいかにちゃんと発音させるかを試させると、
綴りと発音に知見が得られるというおまけもあります。

私は、しばしばLLでの指示に使ったりします。英語メール
を読ませたりするのは、ちょっとわかりにくいというのが
印象です。

磐崎弘貞@筑波大学



From: (SATO Hiroaki)
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトに {01}ついて {01}
Date: Sat, 7 Nov 1998 11:23:13 +0900

At 11:01 PM 98.11.6 +0900, wrote:
>C電子辞書を丸ごとテキスト文書形式で取り出したり出来るのでしょうか、ご存知の方、
>教えて下さい。
電子ブック版の電子辞書やepwingの電子辞書であれば,プログラミング言語Perlで作っ
たepbook.plというソフトでできます。自由に使えるフリーソフトなのですが,現在,
どこに登録されているかは知りません。

ただ,外字を使っている発音記号があるので,完全なテキストファイルを取り出すこ
とはできません。電子メールで電子辞書の情報をやり取りする場合も,外字が問題に
なります。私は,適当な文字に変換するプログラムをperlで書いています。

whatの発音記号の例:what **/(h)w∧´t,(h)wα´t|wO´t;《弱》(h)wэt/
《◆弱いdo,does,didの前では/t/が発音されないこともある》
(「ジーニアス英和辞典」より)

( wrote:さんのメールにある「C電子辞書を丸ごと」の最
初の文字も,私のMacでは文字化けしています。外字なのでしょうか?)
___________________
(SATO Hiroaki)
専修大学・商学部・助教授(英語)
佐藤弘明



From: Ichiro Ota <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトに {01}{01}ついて {01}
Date: Sat, 7 Nov 1998 11:52:05 +0900

太田@鹿児島大学です。

> ( wrote:さんのメールにある「C電子辞書を丸ごと」の最
> 初の文字も,私のMacでは文字化けしています。外字なのでしょうか?)

私のマックでも文字化けしてます。(ユ−ドラ4.0で見てます。)
ウィンドウズの方ではちゃんと読めますので、機種依存の文字ではないでしょうか?

-----------------------------
 太田一郎
 
(メ−ルアドレスが変わりました。)
-----------------------------



From: 村田 年 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] R. Moon {03}
Date: Sat, 07 Nov 1998 12:20:00 +0900

R. Moon さんのこと

村田 年(千葉大)です.

Moon さんはたいへん優秀な方のようですね.
彼女が JALT の大会で来日したとき,講演を東京で聞きました.Bank
of Englishの初歩的な説明(コービルドの人はみなこの話をするわけ
ですが)でしたが,あまり自信がないような口調でした.t-score の
説明をされたので,その数字の解釈について私が質問しましたとこ
ろ,数字が違っている,データが違っているといって取り下げてしま
いました.(実は数字は違っていなくて彼女の説明の方がおかしかっ
たと私は思いました.)

講演が終わっていつもの志満金で中華の歓迎会をしました.出る人が
少なく6人ほどでした.ちょうど私は discourse organiser と 
evaluating modifier について論文を書いていましたので,そのことを
ちょっと聞いたら,そんな用語の難しいのは私はだいきらいと言って,
McCarthy に聞いてなどと言って 1分も話を聞こうとしなかったので,
私の頭からこの人の名前は消すことにしたのですが,優秀だと困りますね.



From: (SATO Hiroaki)
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 『専修大学LL研究室ワー {01}クショップ』開催のご案内
Date: Sat, 7 Nov 1998 12:28:25 +0900

『専修大学LL研究室ワークショップ』開催のご案内

平成10年12月12日に専修大学LL研究室主催によるワークショップを(http:/
/www.gkk.senshu-u.ac.jp/workshop.html)のとおり開催いたします。このワーク
ショップは全国の大学、高校、中学の語学教員およびその他の語学教育関係者の方々
を対象とし、本学の専任・兼任教員による語学教育に関する研究および授業実践を報
告することにより、学外の関係者との連携を計り、今後の語学教育向上に役立てるこ
とを目的としています。皆様お誘いあわせの上、お気軽に多数ご参加くださるようご
案内申し上げます。

私もコンピュータLL教室で,文部省科学研究費補助金を受けた2つのシステム:

1 映画7作品を使ったビデオ・オン・ディマンド検索システム(http://www.sensh
u-u.ac.jp/~thc0408/CCDBF/html/cc7.html)
2 電子辞書「ジーニアス英和辞典」と「リーダーズ+プラス」を使った,一括辞書
引きシステム(http://www.senshu-u.ac.jp/~thc0408/dictF/dict.html)

を紹介します。コンピュータLL教室のMacintosh20台を使って,実際に参加者に2
つのシステムを体験してもらいます。

1に関しては,20名の参加者に映画7作品検索システムを入れたCD-ROMを無料で配布
します。ホームページ(http://www.senshu-u.ac.jp/~thc0408/CCDBF/html/cc7.html)
にも,文字検索プログラムと映画7作品のテキストデータは登録されていますが,配
布するCD-ROMにはビデオ・オン・ディマンドに対応した音声・映像データも入れられ
るように,現在,映画会社と交渉中です。

2に関しては,電子辞書「ジーニアス英和辞典」と「リーダーズ+プラス」の配布は
しません(できません)。ただし,フロッピーディスクを持ってきてもらえれば,辞
書引きの結果を保存することができます。

___________________
(SATO Hiroaki)
専修大学・商学部・助教授(英語)
佐藤弘明



From:
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトについて(お礼) {01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 07:19:02 +0900

佐賀県の高柳と申します。
松本先生、佐藤先生、太田先生、磐崎先生、貴重な情報をいただきありがとうございま

た。

1.Tex-to-Speechについては、アメリカのYahooで検索したところ、6つぐらいあり、

モ版やサンプル音声を数種体験できました。満足のいく物は2つぐらいでした。

2.英語版の音声認識ソフトは、すでに日本IBMのホームページに紹介してあり、また、

Yahooでは、Voice Recognitionという項目で数多くのホームページがあり、アメリカで

研究が進んでいることがわかりました。

4.電子辞書の丸ごとテキスト文書化について、epbook.plというソフトはオン・ライ

上では、まだ探しきれていません。

メールの文字化けについて、Windows98でAtok12という環境なのですが、「丸1・丸2」

が化けているということで、ご迷惑をおかけしました。

音声関係のソフトは、第二言語学習者にとっては、未知の単語の発音を実際の音で知り

自分の発音を自分で確認できるという点で興味があります。



From: SONODA Katsuhide <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフト {01}について(お礼) {01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 00:05:54 GMT

高柳 様、

From:
Subject: [lex] 音声関係のソフトについて(お礼) {01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 07:19:02 +0900

> 4.電子辞書の丸ごとテキスト文書化について、epbook.plというソフトは
> オン・ライン上では、まだ探しきれていません。

http://jcs.aa.tufs.ac.jp/mtoyo にて配布されています。東京外語大AA研の
豊島正之先生の作です。EPWing の辞書データは、写植機の駆動用のデータの
ようで、見出し、発音、例文などが截然と分離されて出てくるわけではありま
せん。辞書データとして利用しようとすると、豊島先生のプログラムで吸い出
したテキストをさらに parse する必要があります。この作業、結構おもしろ
いですが、かなり時間が掛ります。どうぞ挑戦してみてください。

園田勝英 (Sonoda Katsuhide)
北海道大学言語文化部, 〒060-0817 札幌市北区北17条西8丁目
FAX 011-736-2861(園田宛明記)



From: 南出 康世 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 小西先生からのメッセージ {01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 09:56:00 +0900

JACET 英語辞書ワークショップに参加される方に

小西友七先生に11月28日のワークショップ(於:早稲田大学)のプロ
グラムをお送りしたところ、このワークショップ関心を持っておられる先
生からメッセージを寄せていただきましたので、下記に引用します。

第2回の開催お目出とうございます。会員の中から、今日的な意味において、
斉藤やFowler兄弟 のようなgreat lexicographers が続々と生まれ出ること
を期待しています。

以上の通りです。(斉藤については大村喜吉(1960)『斎藤秀三郎伝--そ
の生涯と業績』(吾妻書房)、FowlersについてはR. W. Burchfield (1979)
The Fowlers: their Achievements in Lexicography and Grammar
(The English Association)(これはUnlocking the English Language
(1989) に再録)といった伝記があります)。

_____________________________
 南出康世  
 電話0743-75-7050. FAX 0743-75-7050.
e-mail
_____________________________



From: 村田 年 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] {01}小西先生からのメッセージ{01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 14:09:00 +0900

RE: 小西友七先生からのメッセージ

村田 年(千葉大)です.

南出先生,ありがとうございました.小西先生のメッセージがいただ
けるとは思ってもいませんでした.
事務局として成功させるべく頑張ります.

ここ10日ほどプログラムの英語版を少しでも imporve できないか
と6名ほどの協力を得て,やってみたのですが,私に力がないせいか
思ったほどにはよくいきませんでした.ネィテイブ・スピーカーでも
こちらの対処の仕方で相当に違いますので,チェックを受けるときは
注意が必要ですね.また,抽象名詞に the をつけるかどうかでは人
によって相当違うこともわかりました.

辞書出版の各社が,the Collins..., the Oxford..., the Longman...,
the Cambridge...と書名に the を(表紙ではなくて,はしがきや
パンフに)つけているのはステイタスのためでしょうか.表紙の書名に
The や A がついているのは問題ないのですが.

お礼のついでにご報告をひとこと.
ワークショップのあとの懇親会にお出になる方は予約して下さい.

村 田  年



From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] R. Moon {04}
Date: Sun, 8 Nov 1998 09:53:43 -0000

東海林@バーミンガムです。

まだDr Rosumund Moonと個人的な面識があるわけでもなく、先日のガイダンスを
聞いたのと彼女の論文を1つ読んだだけですので、以下のコメントには不十分な
点もあるかもしれません。

村田先生:

> 彼女が JALT の大会で来日したとき,講演を東京で聞きました.Bank of
> Englishの初歩的な説明(コービルドの人はみなこの話をするわけですが)でし
> たが,あまり自信がないような口調でした.t-score の説明をされたので,
> その数字の解釈について私が質問しましたところ,数字が違っている,デー
> タが違っているといって取り下げてしまいました.(実は数字は違っていな
> くて彼女の説明の方がおかしかったと私は思いました.)

今のようなユーザーインターフェイスのBank of English(そして
CobuildDirect)の設計には彼女はあまり関わっていないと思います。
t-scoreなどコロケーションの統計分析プログラムに関しても、Church & Hanks
の1990年の論文に続く一連の研究に影響されてJeremy Clearが作ったものと思わ
れ、現在のCOBUILDではDr MoonとJeremyはかなり役割が違っているようです。
彼女の興味の中心はfixed expressionsにあり、そこには当然collocationという
ものも入ってくるとは思いますが、彼女は統計的な分析及びその意味合いという
よりは、「textにおけるfixed expressionの位置付け」に関心が強いようです。
彼女の分析の根底にはHallidayのSystemic Functional Grammarがあり、それは
彼女のsupervisorでもあるMalcolm Coulthardのアプローチと相通じるものがあ
ります。

一人で一社を代表するような立場に置かれてしまって、自分の領域でない部分を
説明しなければならなかったために、村田先生がお書きになったようなことが起
こったのではないかと私は想像致しました。

既存のCOBUILD辞書では、Phrasal Verbs, Idiomsの作成において、彼女は中心的
な役割を果たしたようです。

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: 赤須 薫 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] ファウラー兄弟 {01}
Date: Sun, 08 Nov 1998 22:08:00 +0900

11/8/98

赤須@東洋大です。
南出先生が紹介をなさっていた "The Fowlers: Their Achievements
in Lexicography and Grammar"ですが、日本語でも読めます。
岩崎研究会の雑誌LexiconのNo.16, pp.192-220に、「ファウラー兄弟--その
辞書学と英文法における業績--」(小川貴宏・東 信行・中尾啓介訳)と題された
翻訳があります。
追加情報でした。

以上



From: 南出 康世 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 英文タイトルの件 {01}
Date: Mon, 09 Nov 1998 08:56:00 +0900

村田年先生

英文タイトルの修正ご苦労様です。私は文句だけ言って何もしないで、
いつも先生に頼り切っているので、申し訳なく思っています。
辞書名と冠詞の問題は奥が深いですね。何冊か英語の本をざっと読み
返してみましたが同じ辞書がページによって冠詞が付いていたり付い
ていなかったりで訳が分からなくなりました。それに本文とbibliography
とでは事情が異なるようです。「辞書名と冠詞」「出版社名と冠詞」に
ついてまとめてご教示いただけると大変ありがたいです。ぜひお願い
します。

「ワークショップのあとの懇親会にお出になる方は予約して下さい」
とありますが私もその中に含まれるのでしょうか。案内をもらった時
すぐに予約したはずですのでよろしくお願いします。

南出康世(大阪女子大)
________________________________  
電話0743-75-7050. FAX 0743-75-7050.
e-mail
_______________________________



From: (SATO Hiroaki)
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 音声関係のソフトに {01}ついて(お礼) {01}
Date: Mon, 9 Nov 1998 09:19:03 +0900

At 7:19 AM 98.11.8 +0900, wrote:
>4.電子辞書の丸ごとテキスト文書化について、epbook.plというソフトはオン・ライン
>上では、まだ探しきれていません。
ms-dos用の電子ブック用ソフトでワイルドカードで検索できるものがあったように記
憶しています。ソフト名は,多分,eb.exeとうものだったと思います。これだと外字
の置換機能もるので,

eb.exe a* パラメター 外字ファイル パラメター 電子ブックファイル名 > 出力
ファイル名

というコマンドで,頭文字aで始まる全ての単語の解説がテキストファイル「出力ファ
イル名
」に保存できると思います。

___________________
(SATO Hiroaki)
専修大学・商学部・助教授(英語)
佐藤弘明



From: 村田 年 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 英文タイトルの件 {02}
Date: Mon, 09 Nov 1998 13:34:00 +0900

村田 年(千葉大)です.

OEDほどの辞書ならば the をつけても何も文句はないのですが,出たばかりの
辞書が社名の頭に the をつけるのはどうかなと思ってきましたが,今回は
反対のことをしてしまいました.

COBUILDdirect ですが,ホームページを見ますと,検索サービス名ですが,
さらにそれを越えてコーパス名としても使っていることが読みとれます.
メトニミー的意味の転化でしょうか.



From: 村田 年 <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] R. Moon {05}
Date: Mon, 09 Nov 1998 17:53:00 +0900

東海林先生

村田 年(千葉大)です.
Moom さんの件,失礼致しました.先生のおっしゃる通り宣伝部長を務める
わけで,たいへんだったでしょう.

今まで私の知っている限り,Fox さんが2回,Moonさんが1回,Bullon さ
んが1回見えて,講演しました.初めの3回はこんなことでイメージをか
えって下げてしまうのでは思いました.Bullon さんはまあまあだったよう
ですが(私は主催しておいて会議で出られませんでした),懇親会に司会
と受付の2名以外だれも残らなかったのはそれほど訴えるところがなかっ
たのかも知れません.日本の研究者の程度を見くびっているのかなー...
などと思ったりしました.
それ以前に何度か来日した Sinclair 教授はいつも聴衆に感銘を与えてき
ました.Fox さんが Sinclair 教授を窓際に押しやることをよしとした
Collins 社経営陣には問題があるのではとの感想を持ちました.(その
うちにCOBUILD の大縮小のニュースですから...)

Malcolm ならいい話しをしますが,彼はCOBUILD はあまり好きではない
らしくて.


From: "Hiroshi Shoji" <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] Birmingham People {01}
Date: Mon, 9 Nov 1998 16:30:33 -0000

東海林@バーミンガムです。

村田先生:

> それ以前に何度か来日した Sinclair 教授はいつも聴衆に感銘を与えてきま
> した.Fox さんが Sinclair 教授を窓際に押しやることをよしとしたCollins
> 社経営陣には問題があるのではとの感想を持ちました.(そのうちに
> COBUILD の大縮小のニュースですから...)

たった1度だけですが、Sinclair教授の講義をこちらでを聴くことができたのは
本当に幸運でした。
村田先生のおっしゃる通り、presentationが大変うまく、テープレコーダーで録
音しておけばよかったと後悔しております。
その後Jeremyの紹介で入手困難な論文について電子メールでお尋ねしましたとこ
ろ、丁寧に返事を下さった上に、わざわざ論文のコピーをイタリアより送付して
下さいました。

確かにSinclair教授の去ったバーミンガム大学は少々寂しいものがありますが、
MAの授業などには彼の影響力は色濃く残っております。

> Malcolm ならいい話しをしますが,彼はCOBUILD はあまり好きではない
> らしくて.

確かにMalcolm Coulthard教授とCOBUILDとの関係は少々微妙に思えますが、Dr
MoonやGill Francis、そしてどちらかと言えば大学側のスタッフであるDr Susan
Hunstonは、Malcolmの編集した論文集にも名前を連ねています。

Malcolmの授業は「素晴らしい!」の一言でした。
ゆっくりとした重みのある語り口、学生に考える時間を与える独特の間の取り
方、講義と学生によるpresentationをうまく組み合わせた授業の組み立て方と、
苦手なDiscourse Analysisの授業に出ていることを忘れさせてしまうほどでし
た。
前回のDr Moonについて書いたメールでも書きましたが、根底にはHallidayの理
論がどっしりと腰を据えているようです。

本日はGill Francis女史による1月からのCorpus Linguisticsの授業のガイダン
スがありました。
Gillは表情を変えないで淡々と話をしますが、英語はとても聴き取りやすく、話
の内容もわかりやすく感じました。
授業は理論・実践を組み合わせたものになるとのことですが、以前話題にした
semantic prosodyについても扱うとのことで、楽しみにしております。

Hiroshi Shoji
<University of Birmingham, UK>
<Shion Junior College, Japan>



From: Isahara Hitoshi <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] COE Workshop {01}
Date: Tue, 10 Nov 1998 20:37:35 +0900

郵政省通信総合研究所の井佐原と申します。

複数のメイリングリストで同じメールを受け取った方には申し訳ありません.

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*****COE国際ワークショップ開催のお知らせ*****

神田外語大学では11月18日、19日に以下のワークショップを開催します。
(http://coe-sun.kuis.ac.jp/coe/workshop.html)

月刊言語等でのアナウンスからの変更点は、

Session 3 "Conputational Linguistics and Corpus Linguistics"
の討論者として、Dr. Sandiway Fong(NEC Research Institute, Inc.)が
The PAPPI Project -- NLP in the Principles-and-Parameters Framework
の講演を行うことです。

なお、チョムスキー博士による基調講演は既に申し込み受付を締め切っておりま
すが、他のセッションは事前登録は不要ですので、ご興味のおありの方はご来場
下さい。

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日 時  1998年11月18日(水)-19日(木)
場 所  神田外語大学
使用言語  英 語
入場料  無 料

※お問い合わせは下記まで
神田外語大学総務課
TEL 043-273-1322
FAX 043-273-2220
〒261-0014 千葉市美浜区若葉 1-4-1
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Program

November 18 Wednesday

12:00 受付

13:00 開会挨拶

13:15 - 15:15 基調講演 (既に申し込みは締め切っております。)
 Noam Chomsky (MIT)
  "Minimalist Inquiries"

15:25 - 18:00 Session 1 "Syntax and LF -Part 1" 司会:渡辺 明
桑原和生 (神田外語大学)
 Overt Wh-Movement and Scope-Fixing Scrambling
渡辺 明 (東京大学)
 Absorption, Feature Strength, and Generalized Pied-Piping
外池滋生 (明治学院大学)
 Adjunction, Checking, and Uniformity Condition
討論者:斉藤 衛 (南山大学)
    Norvin Richards (神田外語大学COE) 

18:15 - 20:00 レセプション(チョムスキー氏は帰国のためご出席なさいません。)

November 19 Thursday

10:00 - 12:15 Session 2 "Syntax and LF -Part 2" 司会:石居康男
 阿部泰明 (南山大学)
  Quantifier Scope and Aspect Interpretation
 石居康男 (神田外語大学)
   Two Types of Floating Quantifiers
 高見健一 (東京都立大学)
   Passivization, Tough-Movement and Quantifier Float
 討論者:Uli Sauerland (神田外語大学)

10:00 - 12:15 Session 3 "Conputational Linguistics and Corpus
Linguistics" 司会:高橋直人(通産省電総研)
井佐原均 (郵政省通信総合研究所)
NLP: How to Deal with the Complexity of Natural Languages
成田真澄 ((株)リコー)
NLP in Language Assistance Applications
久泉鶴雄、ブルース・ホートン (神田外語大学)
Pervasiveness of Idiomaticity
討論者:Sandiway Fong (NEC Research Institute, Inc.)
The PAPPI Project
-- NLP in the Principles-and-Parameters Framework

13:30 - 15:45 Session 4 "Arguement Structure and Event Structure
- Part 1" 司会:鷲尾龍一
 島村礼子 (津田塾大学)
   Lexicalization of Syntactic Phrases: The Case of
Genitive Compounds like Wemen's College
 杉岡洋子 (慶応義塾大学)
   Incorporation of Arguments vs. Adjuncts in Deverbal
Compounds
 岩本遠億 (神田外語大学)
   Inalienable Possession Constructions in Alamblak

13:30- 15:45 Session 5 "Language and Brain" 司会:中島平三
発表及び討論:中込和幸、高沢悟、菅野道(帝京大学)
萩原裕子、中島平三(東京都立大学)
伊藤憲治(東京大学)
An EPR-Based Investigation on the Nature of Linguistic
Dependencies
討論者:David Poeppel (University of Maryland)
Angela D. Friederici
(Max Planck Institute, Germany)

16:00 - 18:15 Session 6 "Arguement Structure and Event Structure
- Part 2" 司会:杉岡洋子
 長谷川信子 (神田外語大学)
   The Syntax of Resultatives
 鷲尾龍一 (筑波大学)
   A Cross-Linguistic Perspective on Resultatives and
Related Phenomena - with Special Reference to Korean,
Turkish and Middle Mongolian
 討論者:Alec Marantz (MIT)

16:00 - 18:15 Session 7 "Language Acquisition" 司会:千葉修司
(津田塾大学)
原田かづ子、古田智子(金城学院大学)
On the Maturation of A-chains: A View from Japanese Passives
佐野哲也 (明治学院大学)
Verbal Inflection in the Acquisition of Japanese
関屋 康 (神田外語大学)、城哲哉 (名古屋学院大学)
The Interlanguage Syllable Structure of Intermediate
Japanese Learners of English: Interaction between
Universals and L1 Transfer
討論者:Wayne O'Neil (MIT)
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From: Kazuhiro Sugimoto <>
To: "lex List Member" <>
Subject: [lex] 流線型化現象 {01}
Date: Tue, 10 Nov 1998 23:11:02 +0000

南出先生

埼玉の杉本です。

>  if not for の語法についての議論楽しく拝見しています。昔どこかでこ
> の語法の解説を読んだことを思い出して、調べてみると、吉田一彦(19
> 86)『現代英語の表情』(研究社出版、pp.190-93)で取り上げられて
> いました。一部引用しますと「. . . このif not for〜には、もはや省略とい
> った意識は非常に希薄か、あるいは全然感じられなくなっているのではな
> いかということである。つまりif not for 〜でまとまっていて、それなり
> の自己主張をもった表現になってしまっているのではないかということで
> ある。現代英語ではすっかり確立した存在のように思われる」とあり「. .
> . 結果的に見れば、このif not for 〜の出現というのは、現代英語における
> 流線型化現象(streamlining)の一環と考えられるが、また一方では。これ
> からの推移を見守っていきたい興味ある表現のひとつなのである」で結ん
> でいます。流線型化現象(streamlining)については『現代英語紀行』(大
> 修館書店、1997)に言及があります。

大変遅くなりましたが、ご教示ありがとうございました。

上記の2冊を入手するのに時間がかかってしまいましたが、やっと入手して
さっそく読んでいます。
最初は「流線型」って何だろうと思いましたが、streamline を引き、この本を
読んでやっと分かりました。

2冊ともとても興味深く、紹介していただき感謝しています。
(著者紹介にあった『現代英語発見』(三修社)も注文しました。)
「筆者の語法研究は英語の本を何とかもう少し better に読みたいというとこ
ろにその基本がある」というところにも共感しました。
no nothing とか、比較表現の手品(どこかで、確か「潜在否定」という題で同
じような内容のを読んだ記憶があります)とか、語学学習は「切手集めのよう
なもの」と誰かが言っていましたが、新しい切手、珍しい切手を次から次へと
見るような思いがします。


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